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え、この言葉通じないんですか!?―― そんな体験談を日本各地の方に聞く読者募集企画「マジで方言じゃないと思ってた」。今回は北海道の方から、共通語ではうまく説明できない助動詞「〜さる」のお話を伺いました。
北海道の「〜さる」
生まれも育ちも北海道で、26年間住んでいます。「〜さる」は共通語だと思っていましたね。「押ささる」「書かさる」のように使います。
―― どんな意味なんです?
「自分の意思とは反して押してしまった、書いてしまった」という感じに近くて、相手に通じないときは「間違えて押しちゃった」「書いちゃった」という風に伝えることが多いです!
ただ、押ささるには押ささるの、書かさるには書かさるの独特なニュアンスがあって、うまく共通語に置き換えられない方言だと思います。
編集部注:本当に共通語で説明できないのか調べてみましたが……
「とはいえ、方言を紹介する記事だし、何とか共通語で説明する方法はないものか」と、ねとらぼ編集部員(群馬県出身)が言語学系の論文を調べてみたのですが……すいません、確かにかなり難しそうでした。
例えば、助動詞「〜さる」には「自発」「可能」といった意味があるとされ、共通語の「〜れる」「〜られる」と比較されていることもあるのですが、両者の適用範囲などが一致しておらず、そのまま置き換えるだけではうまく理解できないもよう。また、「逆使役」などと呼ばれる特殊な用法もあり、仮に説明できたとしても、それこそ論文のような長さになってしまいそうです。
ちなみ、北海道の「〜さる」と類似の方言は青森県、静岡県などでも使われているそうなので、人によってはわざわざ共通語に“翻訳”しなくても、自分の使っている方言を介して直感的に理解できるかもしれません。
主な参考文献
- 北海道方言における"V-(r)asar-"構文の意味に関する記述的研究 : 認知文法からのアプローチ(言語科学論集/関根雅晴氏)
- 北海道方言-rasar構文の表す捉え方 : 認知文法の視点から(東京大学言語学論集/氏家啓吾氏)
- 青森県津軽方言における「(ラ)サル」形式について(東京外国語大学記述言語学論集/前田賢輝氏)
本企画では取材させていただける読者の体験談を常時募集しています
私は「半分こっつの『っつ』って何?」と聞かれたときが一番ビックリしました(ねとらぼ編集部員/群馬県出身)
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