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日が暮れる黄昏時は、かつて「逢魔時(おうまがとき)」とも呼ばれていました。昼から夜になる直前、薄暗くなって相手の顔が見えづらくなるこの時間は、人間と怪異の見分けがつきづらくなる……現世と異界がつながり、魔物や妖怪がうごめき始める境目だとされていたのです。
今回ご紹介する作品は、この黄昏時を背景とした、奇妙で謎の多い物語です。
作者はフィビ鳥(@fibi_dori)さん。皆の創作漫画を楽しもう、というTwitter企画「漫画企画メリメロ」のお題「雨が止むまで待って」から着想、本作品を描き上げたとのこと。ハッシュタグは「漫画企画メリメロ #雨が止むまで待って」です。
黄昏時の堤防敷。急な雨に降られた女の子が、小さな林へ入って雨宿りをしています。向こうに見える橋が雨雲の境目になっているようで、女の子は沈む夕日とともに、その様子をぼんやりと眺めていたのですが……背後から「もしもし、あのう」と声を掛けられます。
林の中を見回す女の子でしたが、声の主は見つからない……その声は、林に咲くアジサイの茂みの中から出ていたのです。「雨が止むまででいいから、お話をしてほしい」という声に対して「それならいいよ」と快諾した女の子は、その声と他愛もないやり取りを始めるのでした。

ですが、声の話す内容が少しずつおかしくなっていきます。「あのう、車のなかってくさいですよね」「あのう、あじさいってこわいですよね」「あのう……」
女の子はふと、向こうの橋と夕日に目を向け、そして気がつきました。約束は、雨が止むまで。さっき見た夕日の位置が、雨雲の位置がまったく変わっていないのです。それを見て「多分もう帰れないな」と悟り、諦めかけた女の子でしたが……物語の怪異は最後まで、明確に語られることなく幕を閉じます。
話しかけた声の正体、アジサイの意味、女の子はなぜ現世へ帰れないと悟ったのか、などなど。作中で描かれた怪異と謎について、Twitterでは感想とともに、さまざまな考察が寄せられています。
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