「超小型モビリティ」がいよいよ自由に公道走行可能/市販解禁に……!!
2020年9月1日、超小型モビリティに対応した道路運送車両法施行規則などの一部が改正。同日に公布、施行されました。

道路運送車両法は、公道を走る車両の保安基準──構造や動力伝達装置、サイズ、定員など設計製造のための要件を規定する法律。これに適合することでメーカーは車両の製造や販売ができ、利用者は公道を走れます。
今回は「超小型モビリティの一般公道走行が解禁に」とはどういうことか、改正された道路運送車両法施行規則の概要と、晴れて規定された超小型モビリティとは何かをサクッと解説します。
「超小型モビリティ」って何? 特徴とこれまでの経緯
超小型モビリティとは、原付(原付ミニカーも含む)より大きく、軽自動車より小さい、1〜2人乗りで近距離の移動を想定した小型車両です。各メーカーが統一して使うほど一般化してはいませんが、今回は国が用いている名称を統一して用います。
超小型モビリティは概ねEV(電気自動車)として構想され、車体が小さいので一般車よりも小回りが利き、スペースも取らず、手軽に運転でき、EVなのでランニングコストメリットや環境性能も高い特長を持ちます。交通弱者への課題対策も含めた地域の手軽な足となる交通手段として、自動車メーカーや関連各社が真剣に開発しており、国も導入や普及に向けた取り組みを進めています。

しかし、これまで超小型モビリティには法の壁がありました。「安全基準や車両基準が明確に定められていなかった」のです。
既に規定されていた青ナンバー交付の1人乗り限定「原付ミニカー登録」の車両はわずかに市販されました。しかし2人乗り以上の車両は、運行地域や経路など、使用上の条件を設けた「認定制度」に基づいた上でのみ公道走行が認められました。このことからメーカーは広く市販・量産ができず、イベントでの試乗体験やカーシェアサービスなど限定的な導入に留まっていたのです。

今回の法規則改正は、新しい乗りものであるがために定められていなかった「超小型モビリティ」が、「車両として規定された」ことが大きなポイントです。

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