おもちゃのように小さくかわいい姿、それなのにガチな迫力! 北海道を走る小さなSLの動画に夢中になる人が続出しています。

動画を投稿したのは「まるで幻のような夜明け前の美しすぎる路面電車」(関連記事)や「廃止となった北海道札沼線の感動景色」(関連記事)など、鉄道と鉄道員への深い愛情を感じる鉄道動画作品を多数公開してきた、特急ぬめり(@NumeriExpress)さん。
舞台は北海道は遠軽町の「丸瀬布森林公園いこいの森」。この公園には森林鉄道の線路が約2キロ敷かれています。

そこを走るのは蒸気機関車の「雨宮21号」。1929年に運行を開始し、丸瀬布の武利意森林鉄道で活躍していたSLです。
「SLといえば?」で多くの人が思い浮かべる黒くて大きなSLに比べると、雨宮21号はちっちゃくかわいい姿です。でも走行シーンはやはりホンモノ。力強く大迫力。かわいらしい汽笛と重厚な走行音のギャップにいきなり魅了されてしまうことでしょう。

雨宮21号は、森を駆け抜け、山を背にした美しい景色の場所を走ります。煙が長く伸びていく様子はまるでファンタジーの世界です……。ふと忘れてしまいますが、ここは現代の北海道ですよ。


丸瀬布のSLはなぜこんなに美しいのでしょう。その魅力を特急ぬめりさんに伺いました。
── はぁぁ、見入ってしまいました……。今回の作品のみどころは?
SLなので、やっぱり蒸気にこだわりました。
撮影時の丸瀬布は冷たい雨、気温は一桁台の寒さでした。そのおかげか、小さな車体とは思えないほど豪快に吐き出される蒸気がすごく印象的でした。
発車時や加速時の迫力あるドレン排出はもちろん、車高の3倍以上の高さまで吹きあがる汽笛の蒸気に注目してみてください!
── 丸瀬布にはよく撮影に行くのですか?
丸瀬布には2017年と2019年の2回、訪れました。
アクセスの厳しさは、タクシー利用──特急オホーツクの丸瀬布駅到着時刻に合わせて予約──でなんとか克服しました。
最初の訪問は日帰りだったんですが、静かな山あいに響く雨宮号の汽笛の音が忘れられず……。2年後の訪問では公園内キャンプ場のバンガローに1泊し、丸2日間、じっくりと楽しみました。キャンプ場の向かいにある温泉がまた気持ちいいんですよ。
── 次にSLを撮るならば、どんなシーンを残したいですか?
SLは一般的な電車以上に人の手がかかる乗り物です。石炭や水の補給は不可欠ですし、路線によっては転車台での方向転換も必要だったりしますし。
今後SLを撮るならば、機関士以外の、いわば「縁の下の力持ち」となってSLの運行を支えている方たちにも注目してみたいですね。
ツイートには「走り出せば迫力は十分」「かわいいけど存在感がある」などのコメントが多数。多くの人がちっちゃいSLが織りなす美しい光景に魅了されたみたいです。
丸瀬布森林公園いこいの森でのSL運行は2021年度も5月から実施予定。絵画のような景色、そしてかわいらしく迫力のあるSLの勇姿……皆さんも思わず実物を見に、乗りに行きたくなってしまったのではないでしょうか。
素材提供:特急ぬめり(@NumeriExpress)さん



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