標識にも「終わり」があるのをご存じでしょうか。
本標識とセットで掲示してその意味を補足するために用いられる「補助標識」。でも補助標識には「終わり」の意味を持つものが数種類あります。実は、意味を理解していないと……ちょっと複雑だったりします。

まずは、本標識よりやや小ぶりの円形で、白地に青の斜線を入れたデザインの補助標識。見覚えはあるものの、そういえばこれってその意味だったのか……という人は意外と多いかもしれません。
標識名は「終わり(507-C)」といいます。主に規制標識の「上」に設置され、「以下の規制はここまでです」を示します。補助標識は数多くありますが、本標識の上に付くものは実はこれしかありません。

さらに、「終わり」を示す補助標識には、白字に赤い矢印「←」で表されるもの(507-A)や、「ここまで」の文字が書かれたもの(507-B)もあります。こちらの方がパッと見で意味も分かりやすく、見覚えがあるかもしれません。
はじまりの「→」や終わりの「←」「ここまで」の補助標識は本標識の「下」に付けられ、本標識1枚につき1枚の補助標識でペアになることで意味をなします。「本標識の規制は、ここまで」ということですね。つまり、複数の規制が同時に終わるならば、本標識+補助標識のペアをそれぞれ設置するのが基本です。


「全て終わり」と「→」「ここまで」、同じ「終わり」だけれど何が違う?
でも、それじゃ面倒だし、何より分かりにくい……ということで、円形で青斜線の「終わり」標識が登場しました。本標識の上に掲示して「ここから下にある標識は、“全て”ここで終わりです」を示します。一番上にあったならば「以下全て終わり」を示します。
なお「本標識1枚につき1枚の補助標識でペアになるのが基本」なので、本標識が3つ縦に並び、真ん中にだけ「ここまで」の補助標識があるところでは、真ん中だけここで規制終わり、上と下は「規制継続中」ということになります。

もう1つ、下に付ける「←」と「ここまで」の補助標識はまったく同じ意味です。右矢印の「→」は「ここから規制の始まり」を意味しますが、似たデザインで意味がまったく逆になるのは紛らわしいので、最近では「ここまで」が多く使われているようです。始まりは「→」、終わりは「ここまで」ということですね。
このように「終わり」を示す規制標識も、交通安全のための分かりやすさを考慮して、少しずつ改良・変化しています。設置時期や場所によっては入り交じってしまうこともあります(「ここまで」はユニバーサルデザインの観点からは逆行しているようですが……)
「以下全て終わり」を示す円形青斜め線の補助標識は、規制標識とのペアにのみ使われます。対して「←」と「ここまで」の補助標識は、規制標識だけでなく指示標識(関連記事)にも使われます。
なお、本標識には青地に赤の斜線が入った「駐車禁止」の標識があります。「終わり」の斜線は右上から左下に向けて入りますが、こちらは左上から右下に斜線が入ります。白字に赤枠赤斜線の「車両通行止め」標識もデザインがちょっと似ています。
赤か青か、上か下か、矢印か日本語か、などなどで違いはありますが、改めて理解して間違えないようにしたいですね。





(少年B)


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