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「息子がばあちゃんちから“えげつないそろばん”をもらってきた」という、好奇心をそそるツイートが話題です。黒ずむほど年季が入っているし、下段の玉は4つでなく5つだし、見慣れぬ屋号は刻んであるしで、ものすごい珍品の予感。
投稿主のなちゅ。(@itacchiku)さんは、9歳の子を持つ主婦。学校でそろばんを習った子どもが「家でも練習してみたい」と言うので、「ばあちゃんちにあるだろうからもらっておいで」と答えたところ、夫の実家から想定外の珍品を持って帰ってきたのだそうです。



側面に刻まれた「福徳相互銀行 百済(くだら)支店」の文字に、なちゅ。さんは「どういう経緯でこんなどこかも分からん屋号入りのそろばんが義実家に……?」と困惑。写真を投稿したら広く拡散され、この古いそろばんにまつわる情報が続々と集まってきました。
まず、5つ玉のそろばんは、戦前のある時期まで使われていたもの。1935年の教科書改訂で、小学校でそろばんが必修になった際に、現在の4つ玉に変更されたといいます(参考:トモエそろばん公式サイト)。5つ目の玉をなくした理由は、十進法の計算をしやすくするため。ただ、5つ玉そろばんは十進法以外にも対応できるほか、1つの位が10になったのを確認してから繰り上げることで、ミスや不正を防止する意味もあったそうです。
そこに刻まれていた「福徳相互銀行」は、1951年に設立された銀行。1989年に普通銀行へ転換して福徳銀行となり、1998年になにわ銀行との合併でなみはや銀行となったのち、債務超過が元で2001年に消滅しています。
支店として刻まれた「百済」は、かつて大阪府にあった地名です。現在も大阪市東住吉区の百済大橋や南百済小学校、百済貨物ターミナル駅などにその名残があります。百済と聞いて、4〜6世紀の朝鮮半島に存在した国家を想像した人も多いと思われますが、無関係ではない様子。日本書紀などに、「同国からの亡命者が住んだ一帯(現在の大阪。正確な領域は未特定)が『百済』と呼ばれるに至った」といった記述がみられるということです(参考:東住吉区のサイト)。
なちゅ。さんのツイートにはほかにも、「屋号入りのそろばんは、かつては記念品として配られることがあった」「木の質が本当に良いやつなのでぜひ大切にしてください」といった反応が続々と寄せられました。なお、そろばんはというと、お子さんがYouTubeの読み上げ算動画を見ながら、しっかり練習に使っているそうです。ヒモをかけて5玉目を固定すれば普通に使えますしね。
画像提供:なちゅ。(@itacchiku)さん
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