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大人になっていくにつれ、本に没入できなくなっていく――多くの人が抱えるそんな悩みに1つの答えを与えてくれるエッセイ漫画「本を読むのが遅い人」が、約12万いいねを集めるほど大きな反響を呼んでいます。作者のさざなみ(@3MshXcteuuT241U)さんに、この漫画を描こうと思った背景や反響への思いを聞きました。
「僕は本を読むのが遅いんだ」
就職したばかりのころ、さざなみさんは上司にそう言われたといいます。学生時代からはすっかり変化した生活の中で、何かに抵抗するかのように読書をしていたさざなみさん。しかし、昔より本の世界に没頭できないという悩みを抱えていました。


そんなある日、上司がさざなみさんの読んでいた本を購入したと話しかけてきます。少しずつしか本を読めないため、時間はかかってしまうものの、読み終えたら報告すると話す上司。それから、さざなみさんは上司の感想を待ちます。


けれども、なかなか報告がないまま時は過ぎ、3カ月が経過。電車内で本を読んでいる上司を見かけますが、進捗は半分ほどで、ちょっと読んですぐ本を閉じてしまいました。ふと頭をよぎる上司の「少しずつしか読めないんだ」という言葉。「私もだんだんあんなふうになるのかな」と不安になったさざなみさんは、「大人の読書」の味気なさを思い、感想を期待するのをやめてしまいます。


半年後、さざなみさんは、突然上司にランチに誘われました。席に着くと、「ちょうど昨日例の本を読み終えてね」と切り出す上司。それから、怒濤の勢いで感想を語り始めます――。

実は上司が本を読むのが遅かったのは、少し読み進めるたびに登場人物の気持ちになりきって、悩み、考えていたからでした。それはさざなみさんがこの先できなくなっていくのではないかと不安に感じていた“没入する読み方”そのもの。自分より十数年先を生きる、人生の先輩がそんなふうに本を読んでいる、それはとてもうれしいことだったと、さざなみさんはつづっています。


Twitterでは、そんな上司の読書法に共感する人が続出。「これからは焦らず読み方を変えてみます」「どんどん積読が増えつつある毎日です。読書が趣味です!と胸を張ることはもう出来ないと思っていたのですが、救われました……」など、さざなみさんのように読書のペースや質が変わった人たちからの安堵の声や、「『自分なりのペースで』という言葉に私も読書していいんだと思えました」といったもともと本を読むのが苦手だった人が勇気をもらえたというような意見が多数寄せられました。
このような漫画を描いた背景や、上司とのその後、漫画への反響などについて、作者のさざなみさんに尋ねました。

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