秋の登山・キャンプシーズンを前に、「たき火は指定された場所以外で絶対にしないでください」と呼びかけるツイートが注目を集めています。たき火には山火事の恐れがあるのはもちろん、木を枯らす土壌伝染病「つちくらげ病」をもたらす可能性もあるというのです。



話題のきっかけは、登山道の中腹で、禁止区域でのたき火跡を発見した渋谷卓人(@kinoko_bonsai)さん。特に林地では勝手なたき火をしないでほしいと注意するとともに、そこに生えた「ツチクラゲ」の写真を投稿しました。見た目は動物のふんのようですが、これこそ、つちくらげ病の原因となるキノコの一種なのです。
ツチクラゲは夏から秋にかけて発生。常温では穏やかですが、山火事やたき火で地面が長時間あたためられると、胞子が活発に発芽する性質があります。
発芽すると、菌糸が土中で同心円状に拡散。到達した木に侵入し、根元から枯らしていきます。このつちくらげ病は終息までの数年間、毎年3〜5メートルずつ外周へ拡散。害虫のマツノマダラカミキリが生息する地域の場合は、「マツ材線虫病」という別の感染症を誘発することもあります。
これらの害で「最悪の場合林まるごと壊滅する」と述べる渋谷さんの注意喚起は、Twitterで「たき火に山火事以外のリスクがあるとは知らなかった」「キャンプをするのならば自然についてもっと知らなくては」と反響を呼びました。
「ツチクラゲには古い木を分解して土に返し、樹木の世代交代を促す側面もあるので、一概に害悪とも言えないのでは」といった意見もみられますが、渋谷さんいわく「周囲の環境を一変させるレベルの集団枯損を引き起こす可能性がある」とのことで、やはり負の側面が大きいようです。
渋谷さんは以前から、たき火やその証拠隠滅を図った形跡を見つけて苦々しく思っていたところ、今回はツチクラゲの発生という取り返しのつかない事案を目撃し、看過できないと判断。自治体へ報告するとともに、警告看板の設置をお願いしたとのことです。
画像提供:渋谷卓人(@kinoko_bonsai)さん
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