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徒歩での帰り道、前方には軽装のおじいさんが1人。長距離を延々と歩き続ける様子が危うげで心配になり、勇気を出して交番へ連れていったら無事助けられた――。そんな出来事をつづったSNS上での投稿が大きな反響を呼んでいます。編集部は投稿主の風琴(@Organ_yz)さんに、当時の詳しい状況を聞きました。

風琴さんによると、その当日、いつものように帰路についた風琴さんは、ふと目の前にいるおじいさんに気付いたとのこと。彼は半袖のポロシャツにハーフパンツといった軽装で、持ち物はマスクのみ。3キロ以上もある道のりをずっと一緒に歩いていました。
日没後にお年寄りが軽装で歩く様子に違和感を覚えて心配になった風琴さんは、声をかけようかと考えますが、「もし普通にウォーキングしているだけだったら気分を害してしまう」とちゅうちょ。悩んでいるうちに、大きな交差点に出たあたりで、2人は初めて隣に並びました。
するとおじいさんは「これ曲がったら○○の橋が見えてくるな?」と、独り言にも道を尋ねたようにも聞こえる、微妙なトーンでしゃべり始めます。風琴さんがこれをチャンスと考えて、「少しひんやりしてきましたね。お散歩ですか?」と聞き返すと、おじいさんは「○○へ行こうとしている」と答えてくれました。
ところが、その地名は進んでいる方面とは全く違う場所。風琴さんはさすがにこれはまずいと思い、近くの交番へ連れていくことに。ただ、ストレートにそれを言うと、驚かれたり怒られたりするかもしれないと怖くなり、少々ウソをつきました。「私も引っ越してきたばかりで道が分からないので、交番でお巡りさんに聞いてみましょう」と。
優しいウソが奏功して、2人はスムーズに交番へ。ちょうどお巡りさんも在勤中で、おじいさんの様子から状況を察して、すぐに対応してくれたそうです。
家族の名前や電話番号などを聞かれて、おじいさんはにこやかにはっきりと答えていたとのこと。しかし住所だけは昔住んでいた地域を認知していたそうで、それが今回道に迷った原因と思われます。
風琴さんは後日、おじいさんが無事家族に迎えられ帰宅できたことを、警察からの連絡で知ってひと安心。もしあのままだったら、おじいさんはもっと遠くまで行ってしまったと想像し、直感で声をかけて良かったと振り返ります。
「すてきな勇気の話」「おじいさんを気遣いながらの対応に頭が下がる」と投稿は話題に。風琴さんは反響について、「たくさんの声をいただくなかで、ご家族に思いを馳せたり、同じような経験をしたかたのアドバイスを聞くことができ、私自身とても良い経験になりました」と、編集部の取材に答えました。
こうしたケースの対応については、「突発的に声をかけるのではなく、そっと様子を見てから話しかけることが大切なのかなと思いました」と語っています。
警察庁の発表によると、2020年における認知症またはその疑いによる行方不明者は1万7636人。警察は「季節に合わない服装や不安そうな高齢者を見かけた場合、相手の目線に合わせ、おだやかにはっきりとした口調で声をかけましょう」「『驚かせない』『急がせない』『自尊心を傷つけない』の3つに注意しましょう」などと呼びかけています(参考:佐賀県警のサイト)。
協力:風琴(@Organ_yz)さん
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