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記憶を消してもう一度楽しみたい――本であれ、映画であれ、ゲームであれ、傑作に出会ったときにそう思ったことがある人もいるのではないでしょうか。もしも本当にそんなことができたら、を描いた漫画「記憶を消して読みたい漫画」が大きな反響を呼んでいます。作者は漫画家のタカノンノ(@takanonnotakano)さん。

主人公の森は、ある日「特定の作品の記憶だけを消せるアプリ」の存在を知り、その開発者が中高時代の友人の江波であることに気付きます。かつては森とともに漫画家を志した江波でしたが、今は漫画をやめてアプリの開発を手掛けていました。
「もう一度初見時の感動や興奮を味わいたい」をかなえるアプリだと説明を受け、森も自分で試してみたところ……対象に設定した漫画の記憶を本当に忘れて、完全に初見の状態で読むことができたのです。

アプリは瞬く間に流行し、ちまたには感動の声があふれたのですが……森が好きな作家は引退を宣言。知り合いの編集者も出版社を辞めると言い出します。名作を何度も楽しめるようになり、それに満足する人が増え、誰も新作を求めなくなったのです。雑誌も単行本も売り上げが激減し、業界は危機に。

おののいた森は、江波に「このアプリ続けてたら創作する人たちがヤバい!」と訴えますが、江波はこの事態こそ「計画通り」だと不敵に笑うのです――。

本来一度しか味わえないはずの「初見の感動」を再び味わえる。とても魅力的ではありますが代償もあり……考えさせられる物語に「軽率に『記憶を消してまた見たい』とか言っててすみません」「作者を尊重して次作への期待をするのが私たちファンの役目なんだ」などの声が寄せられています。
「記憶を消して読みたい漫画」は漫画サイト「くらげバンチ」に掲載された読み切り作品。同サイトでも閲覧できます。
作品提供:タカノンノ(@takanonnotakano)さん
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