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アメリカの映像スタジオCorridor Digitalが、AIを使った短編アニメーション作品と、そのメイキングを公開し注目を集めています。

実写を元にAI生成でアニメ化(画像はYouTubeより)
アニメの全編は7分程度で、YouTubeで閲覧可能。作品タイトル「ANIME ROCK, PAPER, SCISSORS」(直訳すると「アニメ じゃんけん」)の通り、重厚な雰囲気がただよう教会で、シリアスな空気の中じゃんけんをするというコミカルな内容です。
制作プロセスは、グリーンバックで撮影した実写映像を、AIでアニメ調に変換していくというもの。AIにはStable Diffusion、DaVinci Resolve、Dreamboothといった複数のソフトを併用しています。背景美術にはUnreal Engineの商用3Dモデルを使用し、こちらもAIで絵柄をアニメ調に整えているとのこと。キャラクターの顔に落ちる影のゆらぎなど、一部不自然さは見受けられますが、実写からの程よいデフォルメが楽しめる迫力の映像に仕上がっています。

背景は3Dを活用(画像はYouTubeより)
キャラクターの絵柄については、実写で撮影した映像をフレームごとにAIで「アニメ化」していくため、そのままではフレームごとの画風が統一できないといった問題も発生したとのこと。メイキングではこうした技術的な問題をひとつひとつ解決していった工程も紹介しています。詳細なメイキングはCorridor Crewの会員向け動画として配信されており、一部がYouTube上でも閲覧可能です。
同社のYouTubeチャンネルでは、多数のディズニー作品に参加経験のあるアニメーター・バンクロフト兄弟に、本作への意見を求める動画も公開しています。
作品を見た2人は、「パンドラの箱を開けてしまったね」「『トイ・ストーリー』を初めて見たときのような衝撃だ」と興奮気味。「全てAIが作ってくれるわけではないので、結局はアーティストが必要になる」として、新しい技術を好意的に受け止めている様子です。
一方で、本作の絵柄の学習にはアニメ映画「バンパイアハンターD」が活用されており、ネット上では、他者の著作物を利用すること対し「倫理的に問題がある」といった批判も起こっています。

絵柄には「バンパイアハンターD」の本編映像が活用されている(画像はYouTubeより)
Corridor Digitalによると、この手法を使ってオリジナルの絵柄で制作したい場合には「50〜60枚の絵が必要になる」とのこと。ただしその場合も、著作権的に議論のある画像データセットの利用が前提になるとみられます。
Corridor Digitalの代表で、本作の共同監督・主演も務めたニコ・プエリンガーさんは「これを見た人たちが、われわれが何かを殺そうとしているのではなく、むしろ可能性を広げようとしているのだと捉えてもらいたい」と、動画内でコメントしています。
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