多くの飼い主が一緒に暮らす動物を“大切な家族の一員”として捉え、人生をともに歩んでいます。動物と暮らした時間は長くとも短くとも、深い愛情を持って接した分、飼い主にとって人生のかけがえのない一部となり、別れは深い悲しみとなって心身に押し寄せます。
愛する動物との死別による喪失感や混乱、後悔など、抱えきれないほどの悲しみによって心身が不安定になる状態を指す「ペットロス」「ペットロス症候群」。2022年、全国47都道府県に在住する20〜69歳の5000人を対象に実施された「ペットに関する調査(2022年)実態編」では、「困りごと・気になる点」として「死なれるのがつらい」などの理由から「ペットロス」が上位にあがる傾向にあると発表されています。
飼い主にとって非常につらい経験となり、カウンセリングを要するケースもあることから、「ペットロス」「ペットロス症候群」は今、メンタルヘルス上の大きな課題として多くの人が向き合っています。動物とのこれまでの日々を忘れたり、死を乗り越えたりすることはできないかもしれませんが、時間の経過とともに受け入れ、いつかふと思い出したときにあたたかい涙がこぼれるような“寄り添い方”はあるはずです。

第19回は飼い主・優雨さん/ロングコートチワワ「ミッキー」くん
そこでねとらぼ生物部では「ペットロスとの寄り添い方」をテーマに、読者にアンケートを実施。寄せられたさまざまなエピソードから、愛する動物との思い出や別れ、当時の心境や救われた出来事をご紹介していきます。現在動物と暮らしている人や、悲しみの渦中にいる人に寄り添うヒントとなれば幸いです。
第19回 飼い主・優雨さん/ロングコートチワワ「ミッキー」くん
―― ミッキーくんのプロフィールと出会い、思い出や印象的なエピソードを教えてください
優雨:自身が勤める会社の駐車場で家具を洗っているとき、顔を上げたら犬が目の前に座っていました。肉球が汚れておらず、誰かが置いていったのかも分かりませんが、保護後、飼い主が見つからなかったので引き取りました。
猫と暮らしていたことはあったのですが、犬は初めてで……。「ミッキー」と名付け、友達に飼い方を聞きながら育てました。散歩は飼い主ともども嫌いでしたがお出かけは好きで、一緒にいろいろな場所に行きました。
正直、ミッキーと暮らすまでは「犬に服なんか着せて……」と思っていましたが、衣装ケースいっぱいにミッキーの洋服が残っています。
―― ミッキーくんと別れてからの心境や、救われた出来事などがあれば教えてください
優雨:ミッキーは18歳で虹の橋を渡りました。一度渡りかけたときに私が「まだ心の準備ができてない!」と叫んだら、一息を吹いて「仕方ないな」みたいな感じで戻って来てくれたんですよ。
その後は何もなかったかのように普通にごはんも食べて歩いて……でも一日だけでした。次の日、仕事から帰っていつも通りお迎えしてくれて、自分のテントに入ると息を引き取りました。今度はもう戻って来てくれませんでした。
猫たちがいるのにミッキーの穴は埋められなくて、1年ほど苦しみました。買い物に走ったりと、なんとか気を紛らわせようと苦しみましたが、ペットロスがこんなにつらいものだと思っていませんでした。
―― 現在の心境を教えてください
優雨:苦しんだ末に保護施設でミッキーそっくりな子と出会い、その子を迎え入れてからやっと心が落ち着きました。でも部屋には羊毛フェルトで作っていただいたミッキーがいつもいて、よく話しかけています。
―― ミッキーくんに伝えたいメッセージ
優雨:まだ私は当分そっちには行けないので、ミッキーが生まれ変わって私のもとに戻って来てくれないかな……。
(了)
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