島根県にあるJR木次駅で展示された、卒業生へのメッセージボードに大きな注目が集まっています。この粋な計らいについて話を聞きました。
発端となったのは、mumin papa(@OxcH2OsSotFyC1l)さんが2月21日にXへ投稿したポストです。投稿された写真のメッセージは、木次駅を利用する卒業生に3年間利用してもらった感謝を伝えるもの。たびたびの運休や「待合室にエアコンはなく、コンビニはあるわけがなく」といった不便さをお詫びしつつ、まるでガラパゴスのような“ガラ線区”であることで「通学の思い出を他の人と話しても、かみ合わない事が多い」と自虐的なユーモアも交えています。そして、新しい道へと歩んでいく卒業生に、「夢や目標に向かって充実した日々を送られる事を心よりお祈りしています」「明るい未来に向かって出発進行!」とエールを贈って締めくくっています。

なんとも心のこもったメッセージボードに、投稿を見た人からは「ええなあ」「素敵なメッセージ」「卒業して旅立つにはグッと刺さりますね」などの感想が出ていました。
JR木次駅のメッセージボードについて話を聞いてみた!

ねとらぼ編集部では、今回のメッセージボードについてJR西日本に話を聞きました。
卒業生向けへのメッセージを展示した理由については、何より「卒業前の高校生の皆様に、木次線を3年間ご利用いただいた感謝の気持ち」と「卒業生への応援メッセージ」を伝えるため、そして「列車の運休が多かった事」と「列車本数や駅設備でご不便をお掛けした事」へのお詫びの気持ちがあったとのこと。
JR木次駅は島根県の宍道駅から広島県の備後落合駅を接続するJR木次線内の駅。豊かな自然が楽しめる路線ですが、利用者の減少により本数も少なく苦しい経営が続いています。本年度は台風や倒木などに加え、冬にはイノシシまで出現したそうです。

そこで、これらの思いを楽しく伝えつつ「卒業で木次線を利用する事が無くなっても、木次線を忘れないでまた乗りに来て欲しい」という願いも込めて、今回のメッセージを書き上げたそうです。
ちなみに、2023年の卒業シーズンにもメッセージボードは掲出されており、今回の掲出は2度目になります。現在のメッセージは3月中旬まで掲出予定です。

木次駅のほんわかした雰囲気が伺えるこのメッセージボード。取材に合わせて木次線の見どころを尋ねると「今の時期だと木次駅近く河川敷に咲いている桜」と教えていただきました。
豊かな自然が楽しめるJR木次駅。写真が趣味の人にもおすすめです。
画像提供:mumin papa(@OxcH2OsSotFyC1l)さん・西日本旅客鉄道
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