アメリカ・アリゾナ州フェニックスの高速道路で、1匹の子猫が危険な縁石に取り残されてしまう事態が発生しました。
2025年10月23日、アリゾナ州フェニックスの住民が高速道路を走行中、ランプ脇の縁石に小さな白い子猫がうずくまっているのを見つけました。
まったく動かない様子に不安を覚えた運転手は、すぐにADOT(アリゾナ州運輸局)へ通報。緊急対応班のトラヴィス・ベンシンさんとデリック・ウォイタシェフスキさんが現場へ急行しました。
30メートル上の縁石で揺れる小さな体
現場に到着したベンシンさんは、子猫が生きていると知り、胸をなで下ろします。ところが、突如目の前に現れた人間におびえた子猫は、高速道路の真上にある高さ約30メートルの縁石に登ってしまいました。
驚かせれば転落の危険があるため、ベンシンさんは静かに距離を詰めましたが、子猫は激しく威嚇し続けました。光沢のある安全ジャケットを着ていては恐怖心を煽ると考えたベンシンさんは、急いでジャケットと手袋を裏返して、できる限り威圧感を与えないようにしました。
機転とやさしさが生んだ救出劇
一方、ウォイタシェフスキさんは、救助が安全に進むように車両を動かしてサポート。再び子猫へ近づいたベンシンさんに向かって、子猫はまたも威嚇しますが、その勢いのまま手すりの端から落ちそうになりました。
その瞬間を逃さず、ベンシンさんは左手でそっと触れ、右腕で抱きかかえるようにして、子猫を無事に確保。初めて間近で見た子猫の愛らしさに、2人の緊張は一気にほどけたといいます。
新しい名前、新しい未来
子猫はその後、フェニックス近郊の動物保護施設「ハイジズ・ビレッジ」へ搬送されました。移動中は座席の下に隠れておびえていましたが、施設到着後はキャリーケースへ慎重に移され、徐々に落ち着きを取り戻しました。
施設では救助劇に敬意を込めて子猫を「ADOT」と命名。生後9週間になるメスの子猫は、今ではすっかりスタッフに心を開き、甘えん坊な一面を見せているそうです。
間もなく里親募集が始まる予定で、高速道路の縁石で震えていた日々は、子猫にとってすでに遠い記憶となりつつあります。
ADOTのFacebookで救出の様子がシェアされると、「危険な場所から救ってくれてありがとう」「小さな命が助かるだけで胸が温かくなる」といった称賛の声が寄せられました。
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