4月からの新生活で、自炊を始めた人もいるのではないでしょうか。さまざまな調理道具がありますが、特によく使う料理の基本ツールの1つが包丁。どんな包丁を選べばいいのか、また切れ味を長持ちさせるお手入れ方法は?――調理器具などを手掛ける老舗刃物メーカーの「貝印」にねとらぼ編集部が尋ねました。

普段何気なくしているトマトのカットも、お手入れ時期の目安がわかるタイミング(出典 :PIXTA
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初心者にはオールマイティな「三徳包丁」

 まず、自炊を始める人が最初に持つべき1本をたずねると、「三徳包丁」がおすすめとのこと。「 肉、魚、野菜とあらゆる食材のカットを万能にこなせるため、1本で日常の料理をカバーできます」(貝印)

「関孫六」さまざまなシリーズの「三徳包丁」

 サイズは「 一般的に扱いやすいとされる165ミリ」を目安に選ぶことを推奨しています。

 同社の包丁では「関孫六 匠創 三徳包丁 165ミリ」が人気だそうで、その理由は「オールステンレス製で継ぎ目がなく衛生的で、食洗機にも対応しているため、お手入れのしやすさが初心者の方に最適」とのことです。

「関孫六 匠創」シリーズの包丁(左が三徳包丁)
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「用途」「切れ味」で選ぶ場合は

 では、慣れてきて「料理に凝りたい」「複数本を使い分けたい」という人はどんな選び方をすればよいのでしょうか。貝印によると「万能な三徳包丁に加え、用途に特化した以下の包丁を揃えると、料理の質と効率が上がる」として、2種を挙げました。

  • ペティナイフ:果物の皮むきや、小回りが利くため細かい作業に重宝
  • 牛刀:三徳包丁よりも刃渡りが長く、大きな肉の塊を切ったり、引き切りをする際に適している。
    刃渡りがあるのに加え、刃先が細いので、細かい作業もしやすく、プロの料理人の方は牛刀を使っていることが多い

 また、多様な包丁の中から選ぶ際、ワンランク上の切れ味を求めるなら、芯材に特殊ステンレス刃物鋼を使用した、鋭い切れ味が長く続くモデルを選ぶのも一つの方法としています。同社の商品では「旬Classic」「関孫六 要」シリーズが該当するとのこと。

「旬Classic」
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包丁の寿命と切れ味を保つための注意点

 せっかく買った包丁も間違った使い方や収納方法では、長く切れ味を保つことができません。

 「包丁は前後に真っ直ぐ動かして使うのが基本です。包丁は真っ直ぐな力には強いですが、左右にこじったりひねったりすると刃欠けの原因になるので、こじる・ひねるは厳禁です」(貝印)

 使った後に水分や汚れが残っているとサビや変色の原因になるため、「使用後は速やかに汚れを落とし、水分を完全に拭き取ってから乾燥させてください」と説明しています。

 また、他の包丁や食器とごちゃごちゃに収納するのはNG。「刃同士が当たると欠けやサビの原因になるため、包丁差しや専用のケースに収納してください」(貝印)。

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手軽な普段のお手入れは「シャープナー」、鋭い切れ味には「砥石」

 切れ味を保つためにはお手入れが必要ですが、包丁の状態や使用頻度はさまざまなので決まった頻度はないそうです。しかし、メンテナンスが必要な目安はあり、「トマトを切ったときに皮がつながっていたり身がつぶれてしまったときは、切れ味が落ちているサイン」だといいます。

 普段のお手入れに便利なのは「シャープナー(簡易研ぎ器)」。軽い力で垂直に差し込み、手前に数回引くだけで切れ味が回復するとのことです。

包丁マイスター林泰彦さんがシャープナーを使った研ぎ方を紹介

 より鋭い切れ味を求める場合は、「砥石」で研ぎ直すという本格的なお手入れがおすすめ。「砥石に十分水を含ませ、15度程度の角度を保って『バリ(刃返り)』が出るまで研ぐのがコツです」(貝印)。仕上げの際、バリはデニム生地や布でこそげ落とします。

林さんが料理研究家ふじたかなさんの愛用包丁を研ぎ直しながら解説

 選び方のポイントや正しい使用・収納方法、メンテナンスのやり方を知っていると快適に包丁が使えそうです。より本格的な料理に挑戦したい人にも参考になったのではないでしょうか。