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3月31日から活動を開始し、2カ月ちょっとで10万人ものチャンネル登録者を集めて注目されている、「新進気鋭の個人セルフ受肉動画勢お絵描きVTuber」ことしてはるさん。ソリッドなセンスの動画やショートでファンを魅了している存在です。
特に「【検証】ドパガキ卒業動画【ドパミンデトックス】」というショート動画は、125万回再生、1.5万コメント(記事執筆時点)もの大きな反響を呼びました。ショートながら3分という長尺で、ドーパミン中毒者に警告を呼びかけるという内容です。この動画はトークがとても巧妙で、ついつい最後まで見てしまう魅力があります。しかも後日、映像をのどかな田舎の光景に変えた上級編、トークをも抜いた超!上級編、何もかもをカットした鬼編の3本を投稿。それらの動画のデータを比較することで離脱率などを検証して発表するという動画もアップし、さらに話題を呼びました。
その他にも「5ちゃんねるのオフ会に参加しよう!」「銀座の路上で乞食を成功させるには」「“勧誘の聖地”に一日中いてみよう!」などの検証ネタ動画を連発。多くの人の興味を刺激する独特な感性と、フットワーク軽く実践する行動力、動画内のかわいらしいイラスト、そして聞きやすくテンポのいい軽快なしゃべりで、次々と中毒者を生んでいます。
また、アバターを完全に自作している、いわゆる「セルフ受肉」であることにも驚かされます。「お絵描きVTuber」としてハイクオリティなイラスト作品をYouTubeショートやXでもアップしており、Live2D、実写合成アニメーションまで手がける多芸多才な人物です。
特に「【力技】Switch無しでトモコレをプレイする方法【全部描く】」の動画では、「トモダチコレクション」風の画面を全て自筆で再現し、イラストの表現力の高さで多くの人を驚愕させました。その際に描かれたイラストはXに投稿され、11万いいね(記事執筆時点)を記録しています。
今回は、そんなしてはるさんにインタビュー! デビューしたきっかけから、動画制作時の手法や影響を受けたクリエイター、今後の目標までたっぷりお話を伺いました。
ライター:たまごまご
オタク・サブカル・VTuber系ライター。MoguLive、コンプティーク、PASH!、ねとらぼ、QJwebなどで書いています。女の子が殴りあうゲームが好きです。
X:@tamagomago
「ただ純粋に楽しかった“いつかのインターネット”」で皆と遊んでいる感覚
――自己紹介動画が3月31日にアップされてから、ものすごい勢いで話題になり続けているしてはる様ですが、現在の心境はいかがですか?
完全に運とタイミングに恵まれたなあと思っています。
たまたま見つけてもらうまで、もちろん私も数十数百回の再生数でしたから、動画投稿者の数が増え続けるこのプラットフォームで見つけてもらうということ自体が、本当に大変な世界なんだと改めて実感しました。
――特に話題なのが「ドパミンデトックス」シリーズだと思います。バズったのをご覧になっていかがでしたか? シリーズを続けてみた感想を頂けますでしょうか?
意外とみんな素直に参加して楽しんでくれるんだなと、素直に驚きました。自分自身SNSを純粋に楽しめなくなってきていたので、「ただ純粋に楽しかったいつかのインターネット」で皆と遊んでいるような感覚が久々で、熱くなるものがありました。
今回、多くの人に見つけてもらうためのきっかけをもらったので、今後も自分にとっての“楽しい”や“面白い”という軸を大事にしながら長期的に続けていけたらと思います。
――ドパミンデトックスシリーズの検証結果、5ちゃんオフ会潜入や銀座路上乞食といった体当たり検証なども注目を集めていますが、こうした検証系動画はどのように企画されているのでしょうか?
体験的なものは、企画というより単純に気になったことを好奇心のまま「企画」とかこつけて実践しているというイメージの方が近いです。
やりたい:めんどくさい=2:8だったものを、動画にするというバフ効果で逆転させ、人生のやりたいことリストを消化するような、人生の実績解除をするような気持ちで挑んでいます。
――実写に溶け込むような雰囲気のある自作アニメーションや「夢日記」が非常に魅力的だと感じます。どのように撮影(制作)されていますか?
ありがとうございます。散歩やお出かけした際にスマホで撮影した映像を取り込んで、別途お絵描きツール(クリップスタジオ)で描いたアニメーションと合成しています。「夢日記」に関しましても、同じソフトでアニメーションを制作し、編集しています。
VTuberになったきっかけは「人間はどうせ死ぬ」
――Xで3月12日に「そうだ、VTuberをやろう!」と宣言されていましたが、VTuberを始めようと思われたきっかけがありましたら教えていただけますか?
誰かに憧れて、と分かりやすい事象があれば良かったのですが特に無く……強いていうなら「人間はどうせ死ぬ」というある種の自暴自棄です。
私は基本的に流行りに乗れない哀れな人間なので、流行に対して斜に構え、大人になってからは特に「黒歴史」を回避するために恥になりそうな行動を慎んできました。
でも人間は死にます。
どれだけ真っ当に恥のない人生を送っても死ぬし、顔を覆いたくなるほど恥の多い人生を送っても死にます。
そうしてしばらく経てば、もうこの世に知人は誰もいなくなるのに、誰が誰に何を気遣って生きてるんだ? という話になってきます。
せっかく今生きているのだから、もうちょっと恥ずかしく生きてみてもいいかもと開き直って、気づいたらVTuberになっていました。VTuberの身体や撮影編集など、全て自分でなんとかするという力技を行使したため外部とのやりとりや大きな出費も発生することがなく、初手の参入ハードルが低かったのも要因の一つですね。
それと、シンプルに人との会話が下手であると日々感じているので、「配信などをすることで即興力を鍛えるぞ!」と企み、活動を始めるに至りました。
――動画とショート中心のスタイルでやっていこうと思われたのはなぜですか?
単純に動画を制作するのが好きだからです。
先ほどの話にもつながりますが、そもそもリアルタイムで配信しながら話すことに苦手意識があるので、動画にすることで誤魔化しています。
元々この苦手を改善するためにVTuberとしての活動を始めた側面もあるので、今後は自己成長も兼ねてサブコンテンツとしての配信活動も低頻度で行っていきたいですね。
セルフ受肉は「見よう見まねで、手探りで制作」
――視聴者がつい反応したくなってしまう語りのうまさが印象的ですが、台本は作られているのでしょうか?
バチバチに作っています。
先ほども触れましたが、リアルタイムで順序立てて話すことへの苦手意識があり、またその場での瞬発力やアドリブが絶望的であるという自負があるので、台本をこねくり回して動画に起こしてから、セリフを増やしたり減らしたり構成を変更したりと調整をしています。
話下手の改善を目論んでいたため、こちらも現状かなりの本末転倒となっております。
――編集のテンポの良さも大きな魅力の一つだと思います。編集でこだわっている部分はございますか?
ショートから入ってきて下さった方も多いと思いますので、早めで気持ちの良いテンポ感を意識しています。SEやBGMでゴテゴテに武装するとかなりソレっぽくなるので、本当に”編集”という概念には頭が上がりません。
こだわりと言うほどでもないですが、映像作品的な意識をもって動画を作ることもあるので、都度その動画の持つ作品的な雰囲気を大切にしたいと思っています。
――セルフ受肉な点に驚かされました。イラストやアニメーション、Live2Dの技術はどのように学ばれましたか?
見様見真似で手探りしながら制作しています。
今は検索すれば大抵のことはなんでも出てきますし、ノウハウがいくらでも手に入る世の中なので、大変ありがたい時代だと思います。大変ありがたく活用させていただいています。イラストはこれまでずっと好きで描いていたのでラッキーでした。
むしろ誰かに頼む方が億劫で、とりあえず自分でやってみて、どうしても無理だとか後々アップデートしたくなったらそのとき考える、という行き当たりばったりスタンスでいます。
――5ちゃんネタ、まとめサイト制作など、インターネットにかなり通じておられる印象です。インターネットに本格的にふれはじめたのは、いつ頃からでしょうか? よく見ていたサイトなどがありましたら、可能な範囲で教えていただけますか?
保育園の頃からパソコンを使ってオンラインゲームをしていたため、インターネットに関しては英才教育だったと思います。
さまざまなお絵描きコミュニティサイトにイラストを描いて投稿したり、友人と香ばしいブログを投稿しあったりしていました。
人生でやってみたかったことを「してはる」として達成したい
――今後の目標を教えてください。
『お絵描きVtuber』を自称しているので、今後はイラストのお仕事もしていきたいです。あと曲を作ってみたいし、個展を開いてみたいし、イベントに出てみたいし、開催してみたいし、空も飛びたいし、深海へも宇宙へも行ってみたいです。
やってみたかったこと、気になっていたこと、おもしろいと思ったことを「動画にする」という理由にかこつけて行動原動力にしていますので、まるっと『してはる』として達成・記録していけたら嬉しいです。ある種ライフワークみたいな位置付けにできたらいいな〜とふわふわした気持ちでいます。
今後のアップデートも含めて、してはるの成長を楽しんでもらえたらと思っています。
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