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ねとらぼ
2026/06/28 20:00(公開)

600匹のアメリカザリガニを駆除するも→罠を仕掛けたら翌日……「えっ?」目を疑う光景に「こんなデカいの今までどこに」

 アメリカザリガニ600匹を捕った後の池に仕掛けた罠をチェックする様子がYouTubeに投稿されました。なかなか終わらない外来種との戦いが反響を呼び、記事執筆時点で1万5000回以上再生されています。

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600匹のアメリカザリガニを駆除したはずが「えっ?」

 投稿したのは、自然観察を楽しみながら生物多様性の保全活動にも取り組んでいる小宮春平(@ariake538)さん。今回の舞台は、以前600匹ものアメリカザリガニを駆除した「旧ザリガニ池」です。かつてはアメリカザリガニが優占していた池ですが、防除を続けたことで環境が大きく変化しているといいます。

「旧ザリガニ池」へ
「旧ザリガニ池」へ

 この日は、前日に設置した複数の罠を確認しながら、どの程度アメリカザリガニが残っているのかを調査していきます。小宮さんによると、個体数がかなり減少したため、以前のようなガサガサ採集ではほとんど捕獲できなくなっているそうです。

仕掛けてある罠をチェックする
仕掛けてある罠をチェックする

 さっそく最初の罠を引き上げると、中に3匹のアメリカザリガニを確認。ほかにもスジエビやヒメゲンゴロウなどの在来生物が入っていました。アメリカザリガニは確実に減っているものの、まだ完全にはいなくなっていない様子。

 そこで小宮さんは、より効率的な防除を目指して罠の数を増やすことにします。使用するのは、現在「新ザリガニ池」で使っている罠です。新ザリガニ池では水位を下げることでアメリカザリガニ対策を進めているため、そちらの罠を旧ザリガニ池へ移設。残存個体の捕獲強化を図ります。

アメリカザリガニが3匹捕れた
アメリカザリガニが3匹捕れた
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大きな個体が捕れる理由は?

 しかし2つ目の罠を引き上げてみると、中は空っぽ。アメリカザリガニの減少を実感させる結果となりました。小宮さんによると、罠を設置する際に重要なのが「ウキヤガラ」という抽水植物の群落周辺。アメリカザリガニはこうした障害物の多い場所を好むため、池の中央部に仕掛けてもほとんど捕れないのだそうです。

ウキヤガラ群落そばの罠に入っていた大きい個体
ウキヤガラ群落そばの罠に入っていた大きい個体

 その後も順番に罠を回収していくと、目立ったのはアメリカザリガニよりもスジエビの姿でした。かつてはザリガニばかりだった池に、在来の小型生物が戻りつつあることがうかがえます。

 一方で、たまに捕獲されるアメリカザリガニは比較的大型の個体ばかり。小宮さんはその理由について、池の中に餌となる生き物が豊富にいることに加え、個体数が減ったことで脱皮時の共食いが減り、生存率が上がった可能性を挙げていました。

手前のほうでたくさんのスジエビが跳ねている
手前のほうでたくさんのスジエビが跳ねている

 さらに調査を進めると、今度はギンヤンマのヤゴも発見。かつてアメリカザリガニによる捕食圧で減少していた水生昆虫たちも、少しずつ生息域を取り戻しているようです。作業がひと段落すると、小宮さんは池を見渡しながら「様変わりしましたよね」と感慨深げな様子を見せます。

ギンヤンマのヤゴも入っていた
ギンヤンマのヤゴも入っていた

 実際、池には非常に小さな水生昆虫「コガシラミズムシ」が確認されたほか、ゲンゴロウ類の産卵場所になる「カンガレイ」、水面を覆う水草の「ヒシ」なども生育していました。アメリカザリガニが減ったことで、水辺の植物群落も徐々に復活しているようです。

コガシラミズムシ
コガシラミズムシ
群生しているカンガレイ
群生しているカンガレイ
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これからも防除を淡々と続ける

 最終的に、この日捕獲したアメリカザリガニは合計16匹。多数の罠を仕掛けたうえでの結果であることを考えると、かつての状況と比べて大幅に減少していることが分かります。

 また、捕獲された個体の多くは大型サイズ。小宮さんによれば、池の餌環境が良好なことに加え、これまでの防除によって新しい世代の個体があまり生まれていないためだそうです。言わば、これまでの捕獲をかいくぐって生き残ってきた少数精鋭たちというわけです。

この日は16匹のアメリカザリガニが捕れた
この日は16匹のアメリカザリガニが捕れた

 最後に小宮さんは今後について「劇的な変化がこれ以降起こるかと言われれば分からないんですが、淡々と続けていきたいと思います」とコメントしました。地道な作業の積み重ねによって成果が見え始めた一方で、防除活動はまだ道半ば。わずかに残った個体が再び繁殖し、個体数を回復させてしまう可能性もあるため、継続的な監視と捕獲が欠かせないのです。

小さな個体(=新しい世代)は極端に減っている
小さな個体(=新しい世代)は極端に減っている

「サンショウウオも来ますかね」と期待する声も

 これまで徹底的な防除を行ってきたにも関わらず、今なおアメリカザリガニが潜んでいることに対し「それでも取れちゃうのがムカつくなー。こんなデカいの今までどこに隠れてたんだろ」「ここまでいってもまだ終わらないのを見ると、カロリー換算したら本当にザリガニの拡散って割に合わないなと……複雑な思いになりますね」「減ったら減ったで獲りづらくなるし、やはり面倒ですねぇ」といったコメントが。

 一方で、回復が見られる生物多様性について「効果上がってますね」「ザリガニによる被害が減少し、植物が安定的に自生し始めることで、水辺にも好循環が生まれていくんでしょうね」「夜はカエルとか水生昆虫がいっぱい集まってきてそう」「サンショウウオも来ますかね」「アメザリが取れなくなった分、不足しそうなタンパク質がスジエビで補給出来る様になっていくって理想的ですね」など、喜びや期待の声も多く上がっています。

 小宮さんはYouTubeチャンネル「コミヤの生物多様性に関する一考察」の他、X(Twitter/@ariake538)でも情報を発信中。環境保全活動に関する活動や考察、成果などを伝えています。

画像提供:YouTubeチャンネル「コミヤの生物多様性に関する一考察」さん

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