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日本の“有人離島”を題材にゼンリンが開発した異色のトレーディングカード「Map Design GALLERY CARD/有人離島」。2025年7月に第1弾が発売されて人気を博し、2026年7月3日に第4弾が発売され、全304島を網羅しました。
発売当初「さすがにマニアックすぎるだろ……」とゼンリンが公式Xで投稿したところ「なぜこうもツボな商品を」「見かけたら買う」「コンプしたいこれ」と反響を呼んだ有人離島トレカ。シリーズ累計18万枚(2026年5月末時点)を突破する人気となりました。
異色のトレカはなぜ生まれたのか、ゼンリンに聞きました。
有人離島トレカとは
「Map Design GALLERY CARD/有人離島」は、地図がデザインされた文具や雑貨を販売するゼンリンのブランド「Map Design GALLERY」から発売されたアイテム。
手のひらサイズのカードの表面に、有人離島の島名や地図、人口、面積などの基本情報を、裏面にはシルエットデザインをあしらっています。地図には島内の道路や家屋の形状まで、ゼンリン独自の地図情報をもとにデザイン。人口によって「レア度」も設定されており、人口が少ない島ほどレア度が上がります。
第1弾は礼文島(北海道)、八丈島(東京都)、比岐島(愛媛県)など計70島を収録。第2弾は青ヶ島(東京都)、田代島(宮城県)、オーハ島(沖縄県)など80島、第3弾は屋久島(鹿児島県)、柱島(山口県)、六島(長崎県)など77島、第4弾では広島(香川県)、松島(佐賀県)、西島(兵庫県)など77島を収録しています。
なお日本列島は合計1万4125の島嶼(とうしょ)で構成され、そのうち本州・北海道・四国・九州・沖縄本島を除く1万4120島が「離島」と定義されています。離島は「有人島」と「無人島」に分けられており、有人離島トレカは「有人島」の中でも離島振興法など4つの法律(※)の対象である306島から、一般の人の立ち入りが制限されている硫黄島と南鳥島を除いた304島を選定基準としています。
※離島振興法、沖縄振興特別措置法、奄美群島振興開発特別措置法、小笠原諸島振興開発特別措置法
「人が住んでいる場所は全国全て調査している」強みを生かす
ゼンリン自ら「マニアックすぎる」という有人離島トレカはなぜ開発されたのか、その背景にはトレーディングカード市場の盛り上がりがありました。
トレーディングカードと関係が薄かった企業などからもトレーディングカードが発行されるパターンが増えたことを受け、ゼンリンとMap Design GALLERYでも自社らしさを生かした独自のコンテンツを使ってトレーディングカードを作れないかと、さまざまなテーマを検討したそうです。
「空港」「ジャンクション」「城郭」などさまざまなアイデアが出た中から、最終的に「人が住んでいる場所は全国全て調査している」ゼンリンの強みが生かされること、テーマとしてのインパクトがあることから、有人離島に決定したといいます。
離島に興味を持ってもらうためのデザイン
有人離島カードには「カードをきっかけに離島に興味を持ってもらいたい」というコンセプトがあり、そのため島の形や、人口、面積、日本のどこに位置しているかなど、直感的にわかるような情報の選定にこだわったとゼンリンは語ります。
そのためカードに記載する地図のデザインは、水域・等高線・道路・建物の情報のみを掲載し、「ここに人が集まっている」「地形にそって道路が作られている」など一目で興味を引くようになっています。
開発に当たっては、「人口や面積など、毎年変動する離島の情報をどの時点のデータでそろえるか、基準を明確にする」点で特に苦労したといいます。情報の正確性を担保するため、公益財団法人日本離島センターのアドバイスを受けながら、同センターの書籍、国勢調査の公開情報などを軸に制作して出典も明示しているそうです。
第1弾から第4弾まで、それぞれの弾のラインアップについては、「レア度を鑑みながら、どの弾もなるべく全国の離島がラインナップされるよう」選定しているといいます。
ちなみに商品企画担当者の一推しカードは沖縄県の黒島で、次のようにコメントしています。「最初にカードで島全体や等高線を見た時に、山や土地の傾斜がほとんどない島だなという印象で興味を持ちました。実際に調べてみると「牛の島」と呼ばれるほど畜産が盛んで、人口より圧倒的に多い約3,000頭の牛がいることが分かりました。またウミガメが産卵のために上陸するという情報もあり、美しい海をはじめとした豊かな自然に囲まれた島で生活している人々にも興味が湧きました。沖縄県にはまだ行ったことがないのですが、一度は訪れてみたい場所になった推しの1枚です」
「離島にスポットを当ててくれて嬉しい」の声も
2026年5月末時点で有人離島トレカシリーズは累計販売枚数18万枚を突破。販売枚数のみならず、購入者からも想定以上の反響があったといいます。当初のターゲットであった「30代~50代男性」以外にも幅広い層が購入しているそうです。
SNSを中心に「全種類揃えたい」「開封そのものが楽しい」といった、トレーディングカードならではの楽しみ方に関する声が多く、また実際にカードを持って離島を訪れ、その様子をSNSに投稿する人もいるのだとか。
離島の出身者や縁のある方からは、「離島にスポットを当ててくれて嬉しい」「地元の島がカードになっていて嬉しい」といった声も寄せられているといいます。
ヒットの要因について、ゼンリンは次のように語っています。「当社らしさ、独自性を出せたことが要因としては大きいと思っています。他社様と類似しているものではカード市場が大きいため、埋もれてしまう可能性がありますが、今回のテーマは日本全国の離島を調査し、データ保有しているゼンリンだからこそできるものであり、その点が受け入れられたと思っております」
第1弾発売時には全304島が網羅されるかは確定していませんでしたが、ゼンリンは当初からコンプリートはしたいと思っていたとしています。好評を博し、全304島のトレカを発売できたことについて「大変嬉しく思っています」と語っています。「お客様それぞれに、思い入れや縁のある離島は異なるため、全304島を多くのお客様に届けることができたことは嬉しく、またホッとしています」
今後の展開は
最後に、今後のトレーディングカードや離島関連でどのような商品展開を考えているかを聞きました。
「今後も当社らしさ、当社だからできる事を大切にしながらテーマを検討中です。新しいテーマを増やし、『Map Design GALLERY CARD』というシリーズとしてより楽しむことができるコンテンツにするべく、企画進行しております」(ゼンリン)
「Map Design GALLERY CARD/有人離島」はMap Design GALLERYオンラインストアと各店舗で販売。価格は1パック7枚入り(ランダム)で550円、各弾のコンプリートBOXも用意されています(記事執筆時点でオンラインストアでは一部完売しているものもあり)。
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