海外のPSPタイトルで期待の新作をチェックしてみました:SCEブース
PSPはどんなタイトルを出すことに向いているのか? この疑問を解消すべく、実際に出展されていたものをプレイしてみた。
今回発表されたPSPの新作タイトルのなかで、実際に会場でプレイして手応えの良かったものをいくつか紹介してみよう。各作品を通して見れば、PSPという携帯ゲーム機に適したタイトルが何かも見えてくるはずだ。
「SOCOM: U.S. Navy SEALSFireteam Bravo」
PS2で定番作品である、特殊部隊の活躍を描いたFPS「SOCOM」シリーズのPSP版。仲間のAI兵士が2人(オリジナルは3人)となっているが、基本的に小隊を指揮して敵の拠点を攻める……というゲームプレイはPS2版とほぼ同じ。新作のPS2版「SOCOM3:U.S.NAVY SEALS」とリンク(USBケーブルで接続)することで、PS2版とPSP版がリンクして新たなマップやミッションや追加されるフィーチャーが用意されている。
PSPならではの要素と言えるのは、敵をある程度自動追尾する「ターゲットロック」や、プレイするたびに敵の配置が変わる「インスタントアクション」といった、手軽に「SOCOM」を遊べる機能が追加されていること。発売は2005年秋を予定し、現在の開発状況は30%。
「The CON」
昔懐かしいボクシングゲーム「パンチアウト」に似た操作性で、Lボタンで”CON(フェイク)”を織り交ぜながら相手の隙をつきつつパンチで相手をブチのめしていく、というシンプルな一人称の3Dストリートファイトゲームだ。本作のポイントは、最大4人でWi-Fi接続しながらネットワーク対戦ができる点。ブース会場では4名のオンライン対戦が可能な試遊台が用意されており、人間同士の対戦になるとブロックや避けを巧みに使いわけるので結構白熱してしまう。開発状況は30%。
「BURNOUT:LEGENDS」
ド派手なクラッシュシーンが人気の「BURNOUT」シリーズのPSP版がついに登場。シリーズ全体から見ると「BURNOUT2.5」といった内容になっており、豊富なSINGLE EVENTはもちろん被害総額を競うCRASHモードも収録されているため発売されたらそこそこのヒットは確実だ。オンライン対戦機能については残念ながら確認はできなかった。開発状況は70%。
「SIMS2」
昨年PCでNo.1ヒットとなった人生シミュレーション「SIMS2」のPSP版。「SIMS2」はマルチプラットフォーム化されてほぼすべてのゲーム機に移植が予定されているが、携帯ゲームやモバイルの中では最もPSP版がゲームコンソール機に近い作りとなっている。ワイヤレス機能を使えば他の「SIM」に贈り物をしたりといった、PSPユーザー同士のコミュニケーションが楽しめる。開発状況は50%。
「PURSUIT FORCE」
逃走中の犯人を捕まえるチェイスレース。武装パトカーで周囲のオブジェクトを一掃しつつ相手を追い詰めるなか、他車に飛び乗ってクルマを乗り換えたりといったケレン味ある演出が用意されており楽しい一作。操作性のレスポンスが良いため非常に遊びやすく、今回のPSP作品のなかでは掘り出し物な一作だった。開発状況は70%。
「DAXTER」
「ジャック×ダクスター」シリーズのマスコット、ダクスターを主人公にしたプラットフォームアクション。ステージ戦闘のゲーム部分は「JAKII」に近いクオリティで、完成すればPSPタイトルの中でも話題を集めることは間違いない。開発状況は30%。
「Virtua Tennis:WORLD TOUR」&「GRETZKY NHL 06」
EAスポーツ作品を含め、今年末は「MLB」や「FIFA」など数多くのメジャーなスポーツゲームがPSP向けにリリースされる予定だ。PSP版はほとんどのタイトルがWi‐Fiネットワークによる4人対戦を実現しているだけでなく定番ゲームの移植なのでハズレが少ない。開発状況は、「Virtua Tennis:WORLD TOUR」が80%、「GRETZKY NHL 06」が50%。
海外のラインナップを見て感じるのは、PSPはその名の通り「プレイステーションのポータブル版」らしいタイトルが次第に増えてきているな、ということだ。単なるPS2作品の移植ではなく、Wi‐Fi対応やPS2との連動、また携帯機らしい遊びやすい操作性を採用したりと、次世代携帯ゲームの作り方もメーカーが学んでフィードバックさせていることがわかる。
昨年のE3で発表されたPSPやニンテンドーDSも、この1年のうちにラインナップが充実したこともあり、今や北米では両方とも携帯ゲーム機としてスタンダードな地位を築いている。E3会場でも、シアターやブースツアーの列待ちで並んでいる人の中にちらほらとPSPやニンテンドーDSで遊んでいる人を見かけることが多かった。
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