“かみさま”はなんと中学生!? TVアニメ「かみちゅ!」キャストインタビュー

6月28日(火)よりテレビ朝日にて放映開始予定の「かみちゅ」。その第2話アフレコ終了後、出演声優陣が本作の魅力について語ってくれた。

» 2005年06月09日 15時45分 公開
[ひろいち,ITmedia]

 ちょっと不思議な語感が耳に残るタイトル「かみちゅ!」。本作はメディアワークス刊「電撃大王」でも好評連載中、5月21日からはTBSラジオ/ラジオ大阪にてラジオ放送も始まっている作品だ。そしてこれから放映が開始されるテレビアニメシリーズは、OVA「R.O.D」シリーズで人気を博した舛成孝二(監督)&倉田英之(脚本)コンビが手掛ける最新作として注目を集めている。

 海と山に囲まれた、どこか懐かしさを感じさせる瀬戸内の港町。そこで暮らす女子中学生のゆりえは、ある日ひょんなことから“神様”になってしまう。しかし、予想もつかないほど大きな力を得たのはいいものの、何をすればいいのかイマイチわからない。そこで友人である祀の発案で、ゆりえ自身がどんな力を持っているのか試してみることに……。

 本作は突然神様になってしまった主人公・ゆりえと、彼女のまわりに集まる変な人や神、そして地球侵略者たちが巻き起こす事件をのほほんと描く痛快コメディ。神の力を持ちながらもどうすればいいのかわからず、いつもの暮らしを続けるゆりえや、彼女の力でひと儲けしようと企む祀、そんなふたりにツッコミを入れる光恵などなど、個性的な登場人物が多数登場する。

【一橋(ひとつばし)ゆりえ:声/MAKO】神様の力を持つ以外は、いたって普通の中学生。ミーハーな性格で、ちょっと天然なところがある
【三枝 祀(さえぐさ まつり):声/森永理科】町の神社の娘だが霊感ゼロ。商魂たくましく、ゆりえを使ってお金儲けを企んでいる、自称“ゆりえのプロデューサー”
【三枝(さえぐさ)みこ:声/野中 藍】祀の妹で中学1年生。姉と違ってずば抜けた霊感を持つ。恥ずかしがり屋で引っ込み思案な性格。ちょっとドジなところも
四条 光恵(しじょう みつえ):声/峯 香織】ゆりえの友達。世話好きな性格で、年齢のわりにとても落ち着いている。「潤いが欲しい」が口癖

1980年代をのほほんと描く本作。古きよき時代の雰囲気が心に染みわたる

 続いては「かみちゅ!」に出演する声優さんたちのコメントを紹介。今回取材に応じてくれたのは、一橋ゆりえ役のMAKOさん、三枝 祀役の森永理科さん、四条光恵役の峯 香織さん、三枝みこ役の野中 藍さん、二宮健児役の宮崎一成さん、八島様役の岡野浩介さん、以上6名だ。

―― まず収録を終えての感想を一言。

MAKO 私はこの作品がデビュー作なので、みなさんの演技を見て、必死に勉強しながら演じているという感じです。ほかの出演者のみなさんには迷惑をかけてしまったかもしれませんが。この作品には『もののけ』というとてもかわいい神様がたくさん出てくるので、そちらのほうも見ていただければなあと思います。

森永 本作は1980年代の田舎町を舞台にしているんですが、私自身80年の生まれなので、古きよき時代の雰囲気がとても気に入っています。とてもほんわかした気持ちが心に染みわたっていく、そんな作品です。

野中 私の演じるみこちゃんはオカッパ頭の女の子なんですけど、第1話のアフレコのときに、オカッパ少女の感じがよく出ていたと褒められました。これからももっと良くみこちゃんを演じていけたらと思っています。

 私の演じる光恵はあまりしゃべらない子なんです。逆に私自身はとてもおしゃべり好きなので、もっと騒ぎたいなぁという衝動に駆られながらアフレコをしています。収録の前日なんかはあ〜う〜って悶えてます(笑)。

宮崎 デビューして初めての仕事くらいの新鮮な気持ちでアフレコさせていただきました。「この作品をみんなに届けたいんだよ」って純粋に思えるほど楽しい作品です。舞台が田舎町なので、時間の流れが現在の東京なんかと違ってとてもゆっくりとした雰囲気で描かれているんです。そういうところも現代のみなさんに見ていただけたらと思います。僕が演じる二宮くんは、今のところ女の子に興味がないキャラみたいなので、最初のころは『宮崎さんは女の子に興味ありすぎです、二宮くんはもっと純粋なんです』って、よく注意されました。

岡野 1980年代が舞台ということをうかがって、どうりで見た感じの風景だなぁと(笑)。僕は第1話には出演していないので、みなさんが1話の話をするのを聞きながら、作品の世界観とかをつかんでいる状態です。僕の演じる八島様は、今のところとてものんびりとした神様ですね。

―― この作品の見どころやテーマは?

MAKO 私は1980年代というのはちょっと分からないんですけれども、そういう風景や場面を見ているとすごく心が和めて、とても癒されるんです。そして、そういう雰囲気は演者たちの温かさであったりコミュニケーションからくると思うんです。なので、そういった部分にも注目していただけたらと思います。

森永 この作品はMAKOちゃんの成長記録であり、ゆりえちゃんの成長物語というように感じられます。学校では子ども扱いされているゆりえちゃんが、あるときふと神様になってしまうというんですね。だから、神様になってしまったことへの戸惑いや葛藤がありながら、恋なんかもあったりなんかして……。そういうところを見ていただきたいですね。

野中 私はゆりえちゃんの恋が気になります。とにかく、ゆりえちゃんが可愛い。学生時代を思い出して、のんびりひったってみて下さい。

 見どころはやはり世界観にあると思います。私が一番印象的だったのは、ゆりえちゃんたちは登校するときにフェリーを使うんですね。でも、それをすごいでしょ? というのではなくて、ごく自然に雰囲気に溶け込んでいるんです。もののけたちが出てくるのもすごく自然で……。この作品を見ていると、もののけたちは実在するのかもしれないなって気分にさせられてしまうんですよね。

宮崎 全体を通じてテーマになってくるのは「優しさ」なんじゃないかなと思っています。今日の収録では八百万の神様が出てきたんですが、すべてのものには魂が宿っていて、すべてのものに神様がいるんだよって言われたときに、きっと「かみちゅ!」ってそういう優しい話なんじゃないかなって思いました。

岡野 設定自体は普通ではないんですが、登場人物たちはごく普通の子たちで、普通にがんばっているんですよ。極端ながんばりとかではなく、みんなでがんばってひとつできたよ、という感じが見ていてとても心地いいんですね。そんなところも感じていただければと思います。

―― 最後に、今後この物語に期待する展開は?

MAKO まだゆりえちゃんは二宮くんに名前も覚えてもらっていないので、とりあえずは名前を覚えてもらって、あわよくば恋愛もできたらなと思います。あとは、今のゆりえちゃんは神様としては心配されているので、最終回までには安心されるような神様になりたいですね。

森永 のんびりしたお話しなので、逆に一度事件が起きて、それに立ち向かうゆりえちゃん、それをサポートする祀たちみたいのも見てみいたいですね。

野中 ゆりえちゃんだけじゃなく、みこちゃんも恋ができればなあと思っています。

 今のところはまだ何が起きるか展開がまるで読めないので、もしかしたらみつえちゃんや祀ちゃんにもなにかしらの能力が備わっちゃう、みたいになっても面白いかもしれないですね。

宮崎 八島様がビジュアル系ロックバンドを組んでいたりするので、二宮くんをそこに入れてもらって、1曲歌わせていただきたいなと(笑)。

岡野 今後の展開に関しては、監督を全面的に信頼しております! 一蓮托生でよろしくお願いします!!

前列左から、峯 香織さん、MAKOさん、森永理科さん。後列左から、岡野浩介さん、宮崎一成さん、野中 藍さん。物語の内容が影響したのか、インタビューは終始ほんわかとした和やかムードで行われた。あまりの和やかさのためか、インタビューの進行役が「もう少し簡潔に答えていただけると……」とお願いする一幕も
  • 6月28日(火)よりテレビ朝日系にて放映開始
  • 放映時間:26時40分〜
  • スタッフ:原作/ベサメムーチョ 監督/舛成孝二 脚本/倉田英之 キャラクター原案/羽音たらく キャラクターデザイン/千葉崇洋 プロダクションデザイン/okama 音楽/池 頼広 音楽監督/菊田浩巳 美術/渋谷幸弘 色彩設定/歌川律子 編集/坂本雅紀 撮影/月岡敦太 アニメーション制作/ブレインズ・ベース 製作/アニプレックス
  • キャスト:一橋ゆりえ/MAKO 三枝 祀/森永 理科 四条光恵/峯 香織 三枝みこ/野中藍 二宮健児/宮崎一成 八島様/岡野浩介
(C)ベサメムーチョ/アニプレックス


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