義経が実は女の子って知ってました?――「少女義経伝 弐」(2/3 ページ)
プレイヤーの目的に合わせたスタイルが選べる戦闘パート
シミュレーションRPG風にリニューアルされた戦闘パートだが、ルールが汎用化されたために取っつきやすくなった。前作の戦闘シーンは簡単で良かったが、本作もマニュアルを読まずにプレイできる。それは、戦う前に表示されるメニューから“戦闘指南”を選ぶことで、本作独自のルールについて解説してくれるからだ。
もっとも、何も見なくても戦闘シーンのルールは簡単なので、混乱することにはならないだろう。シミュレーションRPG風というと、それだけで引いてしまう人もいるかもしれないが、逆に本作をきっかけに始めてみるのもいいかもしれない。
一般的なシミュレーションRPG風に作られてはいるものの、しっかりとオリジナル要素も含まれている。その一つが、各キャラのステータス画面を見ると分かる、装備できるアイテムの多さだ。
最初はありすぎて、何がなんだか分からない人もいるかもしれない。しかし、これらは簡単に言ってしまえば“各キャラが装備できるアイテムの数”がたくさんある、ということである。
1キャラごとに、16カ所のスロットが設けられていて、そのうちの4つは各キャラ固有のステータスが入る。例えば、主人公なら“現代人”で“すごい高校生”といった具合だ。残る12カ所のうち、4カ所が装備品を設定する場所となっている。ここに各種武器防具などを装備していく。さらに、残った8カ所のうち4カ所が、特殊な技を設定する場所となっている。MPを消費して使う技を、4つ装備できるということだ。
それにしても驚かされたのが、装備品の数が半端じゃないぐらいに多いこと。これだけあると、何を装備すればいいのか迷ってしまう。もちろん、これはキャラごとに“肉弾戦に強いヤツ”や“魔法攻撃を受けても大丈夫”など、特徴をつけるためだというのは分かるのだが、さすがに種類が多すぎるので、もう少し数を限定してもらえるとありがたかった。とはいうものの、装備品をしっかり揃えておけば、戦闘はそれほど苦労せずにクリアできる。
なお、装備品を購入するために必要なのは、お金ではなく経験値となっているところはユニーク。本作には俗に言う、経験値を稼いでのレベルアップという概念はないので、敵を数多く倒して経験値を稼ぎ、良い装備品を揃えていけば戦いがドンドン楽になっていく。
経験値を稼ぐ方法も面白く、マップ中の敵を全滅させずに途中で撤退コマンドを選べば、何のデメリットもなく経験値だけ持って帰れるのだ。しかも、同じマップに再び挑戦すれば敵が復活しているので、キャラが強くなるまで何度も繰り返せば、序盤から強力なキャラを育成することもできてしまう。これならば、シミュレーションRPG初心者でも、絶対にクリアすることができる。
さらに、良い装備品を身につけるとHPや各種パラメータもアップするため、同じマップをクリアせずに攻略すれば、適当にプレイしていても勝ててしまうキャラを作ることも可能だ。
それらとは別に、各キャラごとの特殊な技を使った“連撃”システムも、本作のウリの一つとなっている。こちらは主に、シミュレーションRPG中級者以上のプレイヤーへの配慮と言える。
特殊技で攻撃すると、敵がいずれかの方向へ吹っ飛んでいくことがある。その先に味方キャラを配置しておき、あらかじめ待ちかまえるコマンドを入力しておくと、吹っ飛んだ敵キャラを待っていた味方キャラがもう一度攻撃してくれるのだ。これを使うと、一度に大ダメージを与えることが出来るだけでなく、大量の経験値をゲットすることも可能になっている。
これを極めれば、後半のステージでも敵をあっという間に葬り去ることが出来るので、初心者を脱出したと思ったら試してみてほしい。とはいえ、筆者は考えることが苦手なので、連撃が出来るようにキャラを配置する前に、特殊技で地道に攻撃しまくって倒してしまうのだが……。
(次ページは)シミュレーションRPG初心者に、ピッタリの1本
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