あの“でっかいシリーズ”が帰ってきた――「武蔵伝II ブレイドマスター」をやってみた(1/2 ページ)
全編に渡って爽快なアクションが楽しめるPS2タイトル“武蔵伝II”が、いよいよ発売となる。難易度やバランスなど、アクションゲーマーとして気になっている人も多いと思うので、その辺りを中心にチェックしてみた。
あの、でっかいシリーズが帰ってきた!
スクウェア・エニックスは元々、「スクウェア」「エニックス」という別々の会社だったのは、皆さんの記憶にも新しいだろう。そんな当時のスクウェアが、プレイステーションに参入を発表してから2年ちょっとが経過した頃、「でっかいシリーズ始まります」とのキャッチコピーと共に発売されたアクションゲームが「ブレイヴフェンサー武蔵伝」だった。
このとき筆者もプレイしたのだが、非常に当たり判定が分かりづらかった記憶が残っているタイトルだった。時は流れ、“でっかいシリーズ”は1作目以降姿を見せることなく、2004年を迎えた。だが、その年のE3にて、衝撃的な発表がなされる。あの“でっかいシリーズ”に、ついに続編が発売されるとのことだった。
しかし、続編はあくまでも北米向けのもの。名前も英語ということで、当初は日本で発売される予定はないと報道された。それがこの夏、ついに国内に向けて発売されることになったのだ。タイトルは「武蔵伝II ブレイドマスター」と、前作とは前後がひっくり返った形になっている。とはいえ、やはり主人公はムサシ。前作譲りの二刀流も健在で、英雄召還の術で呼び出されるのも同じ。さらに、トレードマークになっている妙に長いおさげ、というか後ろ髪も一緒。前作の主人公が、全てにおいてそのまま成長したような感じを受けるキャラだ。プレイヤーは、そんなムサシを操作して、彼を召還したミセラ姫を助けに向かうことになる。
操作は単純明快。敵を斬ってドンドン先へ進め!
プレイヤーの操る主人公・ムサシは、両手に持った刀で敵を斬りつけ倒していく。その操作方法は簡単で、□ボタンを押すだけ。連続して押せばコンボ攻撃となり、相手にまとまったダメージを与えられる。×ボタンでジャンプし、○ボタンを押すと後述するアビリティが発動、当たれば一気に大ダメージを与えることも可能だ。△ボタンは縦斬りで、村人を助け出すときなどに使用する。R1ボタンを押すとガードとなり、正面方向からの敵の攻撃を防いでくれるが、ボスクラスの攻撃には無力だ。
なお、L1ボタンで近くにいる相手に照準を定めるのだが、そのままロックオンし続けると見切りゲージが増えていき、MAXの状態で敵の攻撃に合わせ攻撃すると、ボタンなどの入力を促される。このとき、表示された通りにコマンドが入力できれば、ムサシはアビリティと呼ばれる特殊な技をマスターできるのだ。L2は△ボタンと同時に押すと、左手に装備した剣の持つ秘奥義を炸裂させられる。普通に敵を攻撃するだけでなく、行き詰まったときに使ってみると、意外な発見があるかもしれない。
そして、本作の特徴の一つといえるのが、ダッコシステムと呼ばれるもの。これは文字通り、お姫様や敵(!)をダッコして抱えるアクションなのだが、○ボタンで抱きかかえた相手を空中に投げ上げる事が出来、その間に□ボタンで別の敵に攻撃が出来てしまうのだ(敵はこの限りではない)。
見ていて気分が良い反面、途中に敵からの攻撃を受けたり攻撃を出すのが遅かったりすると、お姫様の場合はキャッチし損ね地面に落としてしまう(笑)。お姫様にダメージがないところをみると、一種の演出なのだろうけれど、臨場感を非常にうまく表現している。ちなみに、誰かを抱っこしたまま□ボタンを押せば、攻撃を出すこともできる。
アクションの数が多いように感じるかもしれないが、プレイしているうちに自然と体が覚えるので、特に問題はないはず。
敵を倒すことになる最後の一撃は、斬った方向によって壊れかたが異なる。細かい部分の演出まで気が配られているので、見ているだけでも楽しい
あれこれ詰まったメニュー画面
おもしろいのは、レベルアップに関する動作だろう。ムサシは敵を倒すと経験値が増えていき、一定数を超えるとレベルアップができる状態になる。しかし、プレイヤーがメニュー画面を開いてステータスの項目を選び、任意でレベルを上げないと、ムサシはいつまでもレベルアップしない状態のままなのだ。これを利用すれば、いかに低いレベルでクリアできるか、なんて遊びもできてしまう。
メニュー画面自体は頻繁に開くものだし、レベルが上げられるときにはステータスの右側に“Level Up!!”の表示が出るので、上げ忘れるという心配もない。レベルアップの際には、パラメータの上げ方を5通りの中から選択できる。レベルを上げるたびに選べるため、自分好みのムサシを作り上げることができるため、育てがいがあるのだ。
他にも、メニュー画面にはヒントという項目が用意されていて、役に立ちそうな会話やこれまでにクリアした、または現在進行しているクエストが表示される。ゲームを長期間中断してしまうと、何をすればよいのか分からない状態から再開することが良くあるが、このメニューのおかげで、そんな事態に陥らなくても済むのは非常にありがたい。
だらだらしがちなアクションゲームに緊張感を取り入れた“見切り”
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