あの“でっかいシリーズ”が帰ってきた――「武蔵伝II ブレイドマスター」をやってみた(1/2 ページ)

全編に渡って爽快なアクションが楽しめるPS2タイトル“武蔵伝II”が、いよいよ発売となる。難易度やバランスなど、アクションゲーマーとして気になっている人も多いと思うので、その辺りを中心にチェックしてみた。

» 2005年07月06日 14時22分 公開
[J.O.宍戸,ITmedia]

あの、でっかいシリーズが帰ってきた!

 スクウェア・エニックスは元々、「スクウェア」「エニックス」という別々の会社だったのは、皆さんの記憶にも新しいだろう。そんな当時のスクウェアが、プレイステーションに参入を発表してから2年ちょっとが経過した頃、「でっかいシリーズ始まります」とのキャッチコピーと共に発売されたアクションゲームが「ブレイヴフェンサー武蔵伝」だった。

 このとき筆者もプレイしたのだが、非常に当たり判定が分かりづらかった記憶が残っているタイトルだった。時は流れ、“でっかいシリーズ”は1作目以降姿を見せることなく、2004年を迎えた。だが、その年のE3にて、衝撃的な発表がなされる。あの“でっかいシリーズ”に、ついに続編が発売されるとのことだった。

 しかし、続編はあくまでも北米向けのもの。名前も英語ということで、当初は日本で発売される予定はないと報道された。それがこの夏、ついに国内に向けて発売されることになったのだ。タイトルは「武蔵伝II ブレイドマスター」と、前作とは前後がひっくり返った形になっている。とはいえ、やはり主人公はムサシ。前作譲りの二刀流も健在で、英雄召還の術で呼び出されるのも同じ。さらに、トレードマークになっている妙に長いおさげ、というか後ろ髪も一緒。前作の主人公が、全てにおいてそのまま成長したような感じを受けるキャラだ。プレイヤーは、そんなムサシを操作して、彼を召還したミセラ姫を助けに向かうことになる。

発売前は期待していたのだったが、当たり判定の分かりづらさと視点の悪さに、残念ながら挫折した記憶がある前作「ブレイヴフェンサー武蔵伝」
日本語版のタイトル画面と見比べても、それほど違和感のない英語のタイトル。なかなか格好良く仕上がっている
そして、こちらが正式タイトル。中央部に漢字でタイトルが入っているのが、北米版と違う点

操作は単純明快。敵を斬ってドンドン先へ進め!

 プレイヤーの操る主人公・ムサシは、両手に持った刀で敵を斬りつけ倒していく。その操作方法は簡単で、□ボタンを押すだけ。連続して押せばコンボ攻撃となり、相手にまとまったダメージを与えられる。×ボタンでジャンプし、○ボタンを押すと後述するアビリティが発動、当たれば一気に大ダメージを与えることも可能だ。△ボタンは縦斬りで、村人を助け出すときなどに使用する。R1ボタンを押すとガードとなり、正面方向からの敵の攻撃を防いでくれるが、ボスクラスの攻撃には無力だ。

 なお、L1ボタンで近くにいる相手に照準を定めるのだが、そのままロックオンし続けると見切りゲージが増えていき、MAXの状態で敵の攻撃に合わせ攻撃すると、ボタンなどの入力を促される。このとき、表示された通りにコマンドが入力できれば、ムサシはアビリティと呼ばれる特殊な技をマスターできるのだ。L2は△ボタンと同時に押すと、左手に装備した剣の持つ秘奥義を炸裂させられる。普通に敵を攻撃するだけでなく、行き詰まったときに使ってみると、意外な発見があるかもしれない。

 そして、本作の特徴の一つといえるのが、ダッコシステムと呼ばれるもの。これは文字通り、お姫様や敵(!)をダッコして抱えるアクションなのだが、○ボタンで抱きかかえた相手を空中に投げ上げる事が出来、その間に□ボタンで別の敵に攻撃が出来てしまうのだ(敵はこの限りではない)。

 見ていて気分が良い反面、途中に敵からの攻撃を受けたり攻撃を出すのが遅かったりすると、お姫様の場合はキャッチし損ね地面に落としてしまう(笑)。お姫様にダメージがないところをみると、一種の演出なのだろうけれど、臨場感を非常にうまく表現している。ちなみに、誰かを抱っこしたまま□ボタンを押せば、攻撃を出すこともできる。

 アクションの数が多いように感じるかもしれないが、プレイしているうちに自然と体が覚えるので、特に問題はないはず。

敵を倒すことになる最後の一撃は、斬った方向によって壊れかたが異なる。細かい部分の演出まで気が配られているので、見ているだけでも楽しい

村人は、マップの各所にある球体に閉じこめられている。△ボタンの縦斬りで助け出せば、村に帰ってから冒険の手助けをしてもらえる
秘奥義は、L2を押しながら△ボタンで発動。ちなみにこれは、大地を揺るがしてムサシの近くにいる敵に攻撃する「大地鳴動斬」
一部の人の憧れ(?)、お姫様抱っこ。この状態で戦えるムサシは、実はものすごく強いのかも……
まるで、お姫様で敵をパンチしているように見えるが、意外に強い

あれこれ詰まったメニュー画面

 おもしろいのは、レベルアップに関する動作だろう。ムサシは敵を倒すと経験値が増えていき、一定数を超えるとレベルアップができる状態になる。しかし、プレイヤーがメニュー画面を開いてステータスの項目を選び、任意でレベルを上げないと、ムサシはいつまでもレベルアップしない状態のままなのだ。これを利用すれば、いかに低いレベルでクリアできるか、なんて遊びもできてしまう。

 メニュー画面自体は頻繁に開くものだし、レベルが上げられるときにはステータスの右側に“Level Up!!”の表示が出るので、上げ忘れるという心配もない。レベルアップの際には、パラメータの上げ方を5通りの中から選択できる。レベルを上げるたびに選べるため、自分好みのムサシを作り上げることができるため、育てがいがあるのだ。

 他にも、メニュー画面にはヒントという項目が用意されていて、役に立ちそうな会話やこれまでにクリアした、または現在進行しているクエストが表示される。ゲームを長期間中断してしまうと、何をすればよいのか分からない状態から再開することが良くあるが、このメニューのおかげで、そんな事態に陥らなくても済むのは非常にありがたい。

レベルを上げられるときは、メニューを開くと“Level Up!!”の文字が見えるので、すぐに分かる
どれかを重点的に上げるか、それともまんべんなくアップさせるか……。すべてはプレイヤーの考え方一つ
ここを読めば、次に何をするのか忘れていても大丈夫。このような機能は、ぜひとも他のソフトにもつけてほしいもの

だらだらしがちなアクションゲームに緊張感を取り入れた“見切り”

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/07/news024.jpg 高校生時代に父と撮った写真を、29年後に再現したら……再生数1000万回超えの反響 さらに2年後の現在は、投稿者に話を聞いた
  2. /nl/articles/2412/07/news039.jpg コメダのテイクアウトで油断して“すさまじい量”になってしまった写真があるある 受け取ったその後はどうなったのか聞いた
  3. /nl/articles/2412/05/news178.jpg イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  4. /nl/articles/2412/07/news020.jpg “ひっつき虫”を簡単に取るには…… 身近なアイテムでスッキリするライフハックに「これでイライラしないで取れる」「今度、やってみます」
  5. /nl/articles/2412/07/news018.jpg 赤い毛糸3玉をどんどん編んでいくと……? 完成した“冬のオシャレアイテム”に「わかりやすくて感謝」「編んでみたい!」
  6. /nl/articles/2412/07/news031.jpg マッチョなザクが「ガンプラコンテスト」で大賞受賞 内部に秘密の仕掛けがぎっしり 「誰もが納得の大賞」「これぞオラザク」
  7. /nl/articles/2410/19/news010.jpg 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  8. /nl/articles/2412/06/news205.jpg 辻希美、長女・希空の幼少期ショット初公開 赤ちゃんの弟を抱っこする、幼いにっこり笑顔がかわいい
  9. /nl/articles/2412/01/news003.jpg パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  10. /nl/articles/2412/04/news023.jpg 動物ギライだった父、愛猫の涙が出るほど“けなげなお出迎え”にたまらず…… グッとくる再会シーンに「こんなにされたら愛おしくて…」「鼻の下が3mくらい伸びそうw」
先週の総合アクセスTOP10
  1. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  2. 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  3. 「中学生で妊娠」した“14歳の母”、「相手は逃げ腰」妊娠発覚からの経緯を赤裸々告白 母親の“意外な反応”も明かす
  4. 勇者一行が壊滅、1人残った僧侶の選択は……? 「ドラクエでのピンチ」描くイラストに共感「生還できると脳汁」
  5. 「笑い止まらん」 海外産アプリで表示された“まさかの日本語”に不意打ち受ける人続出 「何があったんだw」
  6. パパが好きすぎる元保護子猫、畑仕事中もくっついて離れない姿が「可愛すぎる」と反響 2年以上がたった現在は……飼い主に話を聞いた
  7. アグネス・チャン、米国の自宅が“度を超えた面積”すぎた……ゴルフ場内に立地&門から徒歩5分の豪邸にスタッフ困惑「入っていいのかな」
  8. 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
  9. 「車が憎い」 “科捜研”出演俳優、交通事故で死去 兄が悲痛のコメント「忘れないでください」
  10. PCで「Windowsキー+左右矢印キー」を押すと? アッと驚く隠れた便利機能に「スゲー便利」「知らなかった」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」