少年兵たちは戦時下にあっても恋をする「ガンパレード・オーケストラ 白の章 〜青森ペンギン伝説〜」レビュー(1/5 ページ)

そのあまりに特異な世界観や、強烈な個性を放つキャラクターの面々、そしてかつてないほどの自由度の高さで好評を博した「ガンパレード・マーチ」から5年余り。待望の続編「ガンパレード・オーケストラ」は、この「白の章」を皮切りに全3部作で相次いでリリースされるという。

» 2006年02月06日 12時00分 公開
[小泉公仁,ITmedia]

前作「ガンパレード・マーチ」は異例のロングセールスを記録

 2000年9月にプレイステーションで発売された「ガンパレード・マーチ」は、いろいろな意味でエポックメーキングなソフトだった。発売当初はさほど話題にも上らず、初動こそ地味なスタートだったが、その後インターネットの掲示板や口コミで注目を集めるようになり、販売本数を伸ばしていった。ハードがプレイステーション 2に世代交代を果たして以降もコンスタントに売れ続け、いまなお店頭に新品が置かれているのを見かけるくらい、極めて異例ともいえるロングセラーになっている。かくいうわたしも発売直後はまったくのノーマークで、とある個人ホームページで紹介されていたことから興味を持ち、数カ月遅れで買い求めた覚えが……。

 このソフトが人気を集めたゆえんは、独創性のある世界設定と、その中でプレーヤーが自由に立ち回れるところにあったと思う。一見すると学園を舞台とした恋愛シミュレーションの様相だが、かといって登場人物の誰かと恋を成就させることだけが最終目標ではなく、勉学に励んで学園一の秀才を目指してもいいし、授業をさぼって街をぶらつき、不良ぶってみるのもいい。また、生徒たちには学園での若者らしい日常がある一方で、“幻獣”と戦う軍人の一面も併せ持ち、その奇妙なミスマッチ感が個性を際立たせていた。

 その「ガンパレード・マーチ」から5年余りの歳月を経て、続編として登場したのが「ガンパレード・オーケストラ」だ。これは全3部作で構成されるというスケールの大きな作品で、その1作目としてまず「ガンパレード・オーケストラ 白の章 〜青森ペンギン伝説〜」(以下、白の章)がリリースされた。

画像 前作のファンにとっては、待ちに待った続編といえそうな「ガンパレード・オーケストラ」。登場キャラクターや舞台が異なる3部作で展開され、その1作目がこの「白の章」。今後、「緑の章」、「青の章」と立て続けにリリースされる

システムの根幹は前作を継承しつつ、より遊びやすくなった印象に

 前作も続編の3部作も、その根底に流れるストーリーや世界観は共通のものだ。“ガンパレ”シリーズの世界では、第2次大戦以降、突如現れた謎の幻獣と人類との戦争が50年以上にわたり続いているという設定。幻獣の魔の手は日本にもおよび、戦力不足から10代の若者までもが兵士としてかり出され、各地に配属されている。「白の章」の物語は、前作から約7カ月後の1999年12月より始まる。舞台が熊本から青森へと移され、登場人物も一新された。

画像 世界設定は前作と同じで、過去の経緯はプロローグで示される。“幻獣”と呼ばれる怪物との戦いで人類は劣勢に立たされ、その生存域が急速に縮小しているという構図

 本作に登場する主要キャラクターは、生徒が16人、担任教師1人と“ペンギン”1羽を含めて総勢18人。前作の26人(うち生徒は22人)と比べるとややボリュームダウンしたような印象だが、何しろ全3部作構成なので、あとの2作でさらに数多くのキャラクターが登場することになる。そして、今回大きく変わったのが、主人公(=プレーヤー)となるキャラクターを生徒16人の中から選べるという点。前作でも2周目以降に主人公を変更することができたが(それでも全員は使用できなかったが)、今回は初めから好きなキャラクターでプレイできる。

画像 女子9人、男子7人生徒の中から、好きな人物を“ヒーロー”(主人公)に設定してプレイできることが特徴。それぞれに性格や得意とする分野が異なる

 また、生徒16人のうち、クラスメイトとして登場するのは主人公を含めて9人で、それ以外のキャラクターはゲーム中に登場しない。ここは、前作のファンからすると評価が分かれるところかもしれない。前作では、クラスは違うものの計22人の生徒と交流できる楽しさがあり、その人数の多さが学園生活らしさを実感させる一面もあった(実際には、人数が多すぎてほとんど言葉さえ交わさなかった生徒もいたが……)。今回は9人と少ない分、ひとりひとりとより深く接する機会は増えそうだが、ちょっと物足りなさも覚える。なお、戦闘で仲間の誰かが死亡してしまうと、その補充要員として別のキャラクターが登場する仕組みになっている。

画像 クラスメイトとして登場するのは、自分を含めて9人で、初めから16人全員が登場するわけではない
       1|2|3|4|5 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2407/22/news104.jpg 「これは凶器」 祭りで購入した“とんでもない”フライドポテトが420万回表示 「主治医に怒られるレベル」
  2. /nl/articles/2407/24/news013.jpg 深海魚をさばいたら中から光り輝く“お宝”が……! 驚くべき正体に「何これー!!!」「すごくキレイ」
  3. /nl/articles/2407/23/news020.jpg ダイソーの“変な水槽”に魚を入れたら…… 意外な発見に「綺麗」「買いに行きます!」の声続々、驚きのアイデアが話題
  4. /nl/articles/2407/23/news125.jpg 「ごめん本当キツい」 仲里依紗、“円安のあおり”で米ディズニーランドの入場断念へ……10年前の結婚時から“恐ろしい値段”「約倍になってんの」
  5. /nl/articles/2407/24/news014.jpg 庭で見つけた“変なイモムシ”を8カ月育てたら…… とんでもない生物の誕生に「神秘的」「思った以上に可愛い」
  6. /nl/articles/2407/22/news097.jpg 「花火どころではなかった」 雷雨で中止になった花火大会、雷のすごさが分かる画像に「中止にして良かった」の声
  7. /nl/articles/2407/24/news131.jpg 「やり方がとにかく汚い」プライベート画像流出に『Popteen』専属モデルが言及 「本当につらい」
  8. /nl/articles/2407/22/news083.jpg 「もうこりごりだ〜」 財布に新紙幣を入れたら…… “まさかのビジュアル”に爆笑 「昭和アニメのオチかな?」
  9. /nl/articles/2407/24/news050.jpg 小1の子どもに「オシャレノート」を買い与えたら“まさかの号泣”…… 納得の理由が「そりゃあ仕方ない」と810万回表示
  10. /nl/articles/2407/24/news007.jpg 母「お風呂、超リラックスできるようにしたから」→見に行くと…… 広がっていた“異空間”に「おもろすぎるwww」「クソ笑ったwwしんどい」
先週の総合アクセスTOP10
  1. プロが本気で“アンパンマンの塗り絵”をしたら…… 衝撃の仕上がりが360万再生「凄すぎて笑うしかないww」「チーズが、、、」
  2. 6年間外につながれっぱなしだったワンコ、保護準備をするため帰ろうとすると…… 思いが伝わるラストに涙が止まらない
  3. 「お釣りで新紙幣来た!!!!!と思ったら……」 “まさかの正体”に「吹き出してしまった」「逆に……」
  4. 赤いカブトムシを7年間、厳選交配し続けたら…… 爆誕した“ウルトラレッド”の姿に「フェラーリみたい」「カッコ良すぎる」
  5. ダイソーで買った330円の「石」を磨いたら……? 吸い込まれそうな美しさが40万回表示の人気 「夏休みの自由研究にもいいのでは?」
  6. 「これ最初に考えた人、まじ天才」 ダイソーグッズの“じゃない”使い方が「目から鱗すぎ」と反響
  7. もう笑うしかない Windowsのブルースクリーン多発でオフィス中“真っ青”になった海外の光景がもはや楽しそう
  8. アジサイを挿し木から育て、4年後…… 息を飲む圧巻の花付きに「何回見ても素晴らしい」「こんな風に育ててみたい!」
  9. スズメの首は、実は……? 「心臓止まりそうでした」「これは……びっくり!」“真実の姿”に驚愕の声
  10. 【今日の計算】「8×8÷8÷8」を計算せよ
先月の総合アクセスTOP10
  1. 18÷0=? 小3の算数プリントが不可解な出題で物議「割れませんよね?」「“答えなし”では?」
  2. 日本人ならなぜかスラスラ読めてしまう字が“300万再生超え” 「輪ゴム」みたいなのに「カメラが引いたら一気に分かる」と感動の声
  3. 「最初から最後まで全ての瞬間がアウト」 Mrs. GREEN APPLE、コカ・コーラとのタイアップ曲に物議 「誰かこれを止める人いなかったのか」
  4. 「値段を三度見くらいした」 ハードオフに38万5000円で売っていた“予想外の商品”に思わず目を疑う
  5. 「思わず笑った」 ハードオフに4万4000円で売られていた“まさかのフィギュア”に仰天 「玄関に置いときたい」
  6. かわいすぎる卓球女子の最新ショットが730万回表示の大反響 「だれや……この透明感あふれる卓球天使は」「AIじゃん」
  7. 「これはさすがに……」 キャッシュレス推進“ピクトグラム”コンクールに疑問の声相次ぐ…… 主催者の見解は
  8. 天皇皇后両陛下の英国訪問、カミラ王妃の“日本製バッグ”に注目 皇后陛下が贈ったもの
  9. 「この家おかしい」と投稿された“家の図面”が111万表示 本当ならばおそろしい“状態”に「パッと見だと気付けない」「なにこれ……」
  10. 和菓子屋の店主、バイトに難題“はさみ菊”を切らせてみたら…… 282万表示を集めた衝撃のセンスに「すごすぎんか」「天才!?」