ココナッツ・ビーチの開放感「アウトラン」:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(2/2 ページ)
セガ体感ゲーム第4弾
「アウトラン」は、セガの体感ゲーム第4弾。
体感ゲームの第1弾は、大型のバイク型筐体に乗り、それを傾けて操作する「ハングオン」。
続く「スペースハリアー」では、プレイヤーの座るシートが、操作に合わせて動いていた。第3弾「エンデューロレーサー」を経て、「アウトラン」の登場となる。
「アウトラン」でも、カーブでハンドルを切るときや、クラッシュしたときにシートが動く。
体感ゲームはその後も進化を遂げ、やがて水平にぐるぐる回る「ギャラクシーフォース」や、全方向にシートが回転する「R360」に行き着く。ただし、そうした新しい体感ゲームが普及した1990年代になっても、「アウトラン」はなお、ゲームセンターで、現役で稼動していた。
ちょうど「テトリス」や「UFOキャッチャー」のヒットで、ゲーセンに若い女性がよく訪れるようになった頃。
ゲーム中の車と同じ真紅の筐体に、古さを感じさせないゲーム画面。「アウトラン」は、この時代の華やかなロケーションにも、よく合っていた。
一方で、このゲームはコアなゲーマーにも受け入れられていたようだ。ギアをロー、ハイと交互に入れて、路肩でも減速せずに走る「ギアガチャ」というテクニックが発見され、タイムアタックが盛り上がったらしい。
家庭用ではセガサターン版がベスト
「アウトラン」は、家庭用ゲーム機にも移植されている。マークIII版、メガドライブ版、PCエンジン版、セガサターン版、プレイステーション 2版などがある。
中でもメガドライブ版は、移植が1991年と遅かったこともあって、当時は“最高の移植”とよばれた。
後にセガサターン版が出たこともあって、現在はメガドライブ版の中古価格もそれほど高くはないようだ。しかし残念ながら私は、当時新品で買っていなかった上、中古でも入手できなかったので、このメガドライブ版をプレイしたことがない。
アーケード版の再現度では、やはりセガサターン版が最高峰といえるだろう。
1996年に、SEGA AGESシリーズの1作として発売されたセガサターン版。さすがに可動座席はないが、それ以外は完璧ではないだろうか。ココナッツ・ビーチの青い空はどこまでも気持ちがいいし、ウォールズの高い壁は、スピード感をもって迫ってくる。
マルチコントローラー、レーシングコントローラーに対応している。
プレイステーション2版「アウトラン」も、SEGA AGES 2500シリーズの1作として発売された。ただし、初期の同シリーズは、“昔の作品を現代の技術でリメイクする”ことに重点を置いていたようで、「アウトラン」も3Dポリゴンでリメイクされている。
アナログコントローラーを使った操作性もいいし、もちろんグラフィックもきれい。元のゲームの雰囲気を生かしながら、うまくアレンジされていると思う。
ただし、元のバージョンは収録されていないので、資料的価値はセガサターン版の方が勝っている。
PSE法の施行で、もしセガサターンの売買が(個人間以外で)禁止されてしまっていたら、簡単に触れることのできない作品が、大量に発生してしまうところだった。
よくゲーム業界で、「ゲームは文化として認められた」と言われることがあるが、PSE法が当初の形で施行されていたら、ゲームを文化としてとらえるための研究(ゲームシステムや表現方法の変化、時代との関連性などの検証)が、困難になっていただろう。
もっとも、今調べたら「アウトラン」は、Xbox版「アウトラン2」に収録されているらしい。101ミッションクリアーするか、50時間以上プレイすれば出てくる、隠しゲームらしいけど。
セガには海がよく似合う
セガのヒット作には、海が出てくるゲームが多い。
「アウトラン」もココナッツ・ビーチの印象が強烈だが、ほかにも例えば「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」の1面も海沿いだし、「アフターバーナーII」も海上のイメージが強い。さらに「バーチャファイター2」のジェフリーステージ、「テトリス」、「ペンゴ」、「バーチャレーシング」、「G-LOC」……。
体感ゲーム華やかなりし時代、先述のとおりゲーセンに若い女性がやってくるようになっていた。セガはいち早く、ゲーセンの内装を明るいものにして対応したのだ。
アーケードゲームの場合は、青い海と青い空が作り出すさわやかな風景が、そんなゲーセンの雰囲気に、マッチしていたのではないだろうか? 家庭用ゲーム機のゲームにおいても、そのイメージを意識して、さわやかな海の風景を取り入れていって、成功したのではないかと思う。
セガの本社は東京湾沿いの地、羽田にある。だから海の出てくるゲームが多いのかもしれない。
セガは、大空に向かって飛んでいく飛行機のように、さわやかなゲームを作り続けるメーカーなのである。
……あ、でも、「シーマン」にも海が出てくるけど、全然さわやかじゃないか。
|
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
-
自宅のウッドデッキに住み着いた野良の子猫→小屋&トイレをプレゼントしたら…… ほほ笑ましい光景に「やさしい世界」「泣きそう」の声
-
「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
-
「ヤバすぎwwww」 ハードオフに1万8700円で売っていた“衝撃の商品”が690万表示 「とんでもねぇもん見つけた」
-
330円で買ったジャンクのファミコンをよく見ると……!? まさかのレアものにゲームファン興奮「押すと戻らないやつだ」
-
ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
-
大量のハギレを正方形にカット→つなげていくと…… “ちょっとした工夫”で便利アイテムに大変身! 「どんな小さな布も生き返る」
-
58歳でトレーニングを始めたおばあちゃん→10年後…… まさかまさかの現在に「オーマイガー!!!」「これはAIですか?」【海外】
-
母犬に捨てられ山から転げ落ちてきた野良子犬、驚異の成長をみせ話題に 保護から6年後の“現在”は……飼い主に話を聞いた
-
「水曜どうでしょう」“伝説のシーン”そっくりな光景にネット騒然 「ダメだ笑っちゃう」「なまら怖い」
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
- イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
- 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
- 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
- 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
- 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
- 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
- 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
- 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
- フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
- 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
- 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
- ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
- 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
- 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた