レビュー
» 2006年12月21日 15時53分 公開

リアルな挙動、アンリアルなキャラ……そして深みにハマる世にも不思議なエレビッツの世界「Elebits」レビュー(2/2 ページ)

[仗桐安,ITmedia]
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マルチプレイでわいわいはしゃぎ、エディットで職人を目指せ

 ストーリーモードを1人でじっくりやるのもいいが、Wiiリモコンが2つ以上あるのなら、マルチプレイモードをプレイしない手はない。最大4人同時に各ステージで暴れまわることができる愉快なモードだ。

 カメラ視点についてはヌンチャクが1つしかない場合は1人が担当することになるので、視点を動かせないプレーヤーはやきもきするケースもある。設定でカメラ操作権をランダムにすることもできるが、この場合Wiiリモコンと同じ数のヌンチャクが必要なのでご注意を。

 同じ画面に対して複数のプレーヤーがビームを照射して必死にエレビッツを奪い合うさまは、やっていてもハタから見ていてもかなり愉快なものがある。プレイを見ている人が「次、わたしにやらせて!」と思いたくなるような、良質なパーティーゲームとして、家族や友人と盛り上がれるのは間違いないだろう。

筆者の環境では2人でのプレイだったが、それでもかなり盛り上がった。本作のためにWiiリモコンを4つ揃えたくなってしまったほどだ

 また、懐かしくも新しいエディットモードの搭載もうれしい。かつてファミリーコンピュータの「エキサイトバイク」や「ロードランナー」でエディットに燃えた人なら、これはぜひ試していただきたいモードだ。

ひとまずエレビッツを配置。ここに家具や電子機器を置いていくことでオリジナルステージができあがっていく

 ステージを選択して、その空間のどこにどのエレビッツを置くか、どこにどの家具を置くかを自分で自由に決めることができる。各エレビッツや家具、電気機器はコストが決まっているので、1つのステージに置けるモノには限界がある。その限界の中でどうやりくりして自分だけのオリジナルステージを作るか……凝り出したらこのモードのプレイだけで何時間も経ってしまうことだろう。

 もちろん、作ったステージで遊ぶことができる。自分が作ったステージは自分がよく知っているだろうから、遊びに来た友人に遊ばせてみるというのもいいかもしれない。そしてエディットにハマっていくと、行き着く欲望は「自分のステージを他人に配りたい…。他人の作ったステージを何も知らない状態で遊んでみたい……!」というものではないだろうか。

 そんな望みに応えるかのように、本作にはWiiConnect24を駆使して「フレンド」に登録した友人にエディットモードを送れる機能が備わっている。ローンチタイトルでWiiConnect24に対応した唯一のタイトルなわけだが、それがハードメーカーの任天堂ではなくサードパーティーのコナミデジタルエンタテインメントであるということに驚かされた。コナミデジタルエンタテインメントの本作にかける意気込みが感じられるではないか。

 ちなみにWiiConnect24で送れるのはエディットデータとスクリーンショット(本作はプレイ中いつでもポーズしてスクリーンショットを撮れる)の2つ。それぞれ1日1つという制限はあるが、今後のWiiConnect24にも期待が持てそうな、面白い活用方法だと思う。

 前述したスクリーンショットに加え、ムービーやエレビッツメモなどが閲覧できるおまけモードもかなり充実している。数多くある隠し要素をどれだけ発見したかなどが確認できるので、やり込み派の人はこまめにチェックするといいだろう。

おまけモードの中にはモノビューワ、エレビッツメモなど収集癖をくすぐる要素が目白押し。すべての隠された要素を暴き出すことができるか……?

未来の“古典的名作”になりうる、リモコンアクションゲーム

 ハード黎明期には、そのハードの性能を活かしきれているタイトルが少なく、その後長い年月を経てハードの特性を活かしたタイトルが登場してくる……というのが筆者が見てきた従来の家庭用ゲーム機の流れだ。しかし、ことWiiに関してはローンチタイトルからいきなりハードの特性を活かした“本命”がいくつも登場しているように思う。そのWiiにおける未来の“古典的名作”の中に本作も名を連ねていいのではないかと、個人的には思っている。

 今後Wiiの独特のインターフェイスを活かしたまだ見ぬ傑作や珍作が生まれてくるだろう。そんな中でも一人称視点のアクションの原点は本作に求められるような気がしてならない。画面上で起こっているモノの動きは情報量が多く複雑なものであるのに対して、Wiiリモコンとヌンチャクでプレーヤーができることはすんなりと肌になじんでいる。引き出しを引っ張る。冷蔵庫を開ける。懐中電灯をつかんでスイッチを入れる。トースターにパンを入れる。家具をどかしてまた元の位置に戻す。そういった普段何の気なしにやっているような行動を見事にゲームというエンタテインメントと直結させた作品ができあがった。

 ライトユーザーへの訴求力もあり、多人数でのプレイも楽しく、ゲームをやりこみたいコアユーザーへの挑戦状も用意している。何とも間口が広く懐の深いゲームだなと、やればやるほど感心してしまう。そして何より、あんなにふてぶてしいと思っていたエレビッツたちの表情がたまらなくチャーミングに見えてきてしまうから不思議だ。従来のアクションゲームのツボをおさえつつ新しい領域にチャレンジしたこの野心作を、ぜひとも多くのWiiユーザーにプレイしてほしいと、切に願いつつ、いつか誰かにプレイしてもらえるであろうエディットデータをしこしこと作る筆者であった。

「Elebits」
対応機種Wii
メーカーKONAMI
ジャンルみつけてつかまえアクション
発売日2006年12月2日
価格6090円(税込)
プレイ人数1〜4人
(C)2006 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.


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