今日から俺も地球のヒーロー!――超巨大生物と戦えるお手軽アクション:「地球防衛軍3」レビュー(1/2 ページ)
プレイステーション 2のSIMPLE2000シリーズとして人気を博した「地球防衛軍」シリーズが、Xbox 360に殴り込み! フルプライス版として生まれ変わった本作、どのように進化したのかを体験してみた。
地球を防衛するエリート軍団“EDF”
お手軽なゲームを低価格で遊べる、ディースリー・パブリッシャーのSIMPLEシリーズ。その中でも、特に高い人気を誇っているのが、アクションゲームの「地球防衛軍」シリーズだ。プレイステーション 2では2作が発売され、シリーズ最新作である「地球防衛軍3」は、ハードをXbox 360に変えてのリリースとなった。また、低価格路線ではなく、通常のパッケージソフトとして発売される。
ちなみに、双璧をなしているタイトルに「お姉チャンバラ」シリーズもあるが、そちらに関しては「お姉チャンバラ vorteX 〜忌血を継ぐ者たち〜」のレビューを参考にしていただきたい。
「地球防衛軍3」は、三人称視点のアクションゲームだ。プレーヤーは、地球防衛軍(The Earth Defense Force)、通称EDFと呼ばれる連合地球軍のチームの一員となり、地球を防衛することが目的なのである。
舞台は2017年という近未来の地球、宇宙から凶暴な来訪者が地球を襲撃、人類の平和を守るため、戦いに赴くのである。というわけで、EDF出撃開始!
リアルに再現された日本の都市に、正直驚いた!
プレイ開始後、もっとも驚いたのはその映像のすごさだ。元々が低価格ソフトということもあり、あまり期待していなかったのだが(失礼!)、かなり作り込まれている。
まず、序盤ステージの舞台である日本の作り込みがすごい。ガードレールや郵便ポスト、自転車(ママチャリ)といった日本ならではのオブジェクトが多数配置され、その雰囲気は誰がどう見ても日本。立ち並ぶビル群は遠くまで描写されており、またフレームレートも安定しているため、“俺は日本を守るために戦っているぜ感”をビンビンに感じられるのだ。個人的には、すべり台が配置された公園に猛烈な哀愁を感じてしまった。
また、立ち並ぶ建物のほとんどを、ロケットランチャーなどの武器でぶっ壊せる点も気に入った。巨大なビルが「ドドドドドーン」と一瞬で崩れ落ちるその様は、大迫力だ。加えて建物の耐久力が猛烈に低い(1発で壊せる)ため、町並みをガシガシ破壊する爽快感も味わえるのだ。「シムシティ」や「メックアサルト」、「エイジ オブ エンパイア」などのゲームで、多数の町並みを壊し続けてきた“街破壊ファン”の筆者でも、満足できる破壊のクオリティだ。日頃ストレスを溜め続けているサラリーマンの方々も、手軽にストレスを解消できることだろう。
いわゆる次世代的な表現は乏しいため、静止画だと地味に見えてしまうが、筆者はこのようなアプローチもありだと思う。
ちなみに各ステージは10分前後でクリアーできるものが多く、かなり手軽に遊べる。ただ、ステージ数は全部で50以上あり、さらに難易度も5種類から選択できるため、ボリュームは相当ある。似通ったステージが多いのが、ちょっと残念なところであろうか。
登場する敵が……どいつもコイツも巨大すぎる!!
「うっひょー、気持ちいい!」と町並みを破壊しまくり、年末の過酷な労働で溜まったストレスを解消させた筆者。そろそろ地球を防衛せねば、というわけで戦いに戻る。
本作には、とにかく巨大な敵が登場する。代表的なのが、アリによく似た侵略者だ。というか、デカくなったアリにしか見えない。その大きさは、大型トラックほどもある。そんな、通常のアクションゲームでは中ボスとして登場しそうな奴らが、文字通りアリの巣をつついたような騒ぎで、大量に襲ってくるのだ。
地球人を食らいつくそうと、ワラワラと襲ってくるアリの大軍はかなりの驚異だが、耐久力はあまり高くないため、ガシガシなぎ倒す爽快感を味わえる。特に、大量に群がっている奴らをロケットランチャーなどの爆発兵器で一気に吹き飛ばしたときのキモチヨサは、格別である。爆風で宙を舞う大量のアリを見ていると、「オレって最強!」な気分に浸れること間違いナシだ。ちなみに大量の敵と戦っていても、処理落ちがほとんど発生しないポイントも評価したい。一部、あまりに大量に敵が出現する場面では、さすがに処理落ちするが、我慢できるレベルだ。
なお、登場する敵はアリだけではない。ステージが進むと、巨大なクモや巨大なロボット兵器など、とにかくデカい敵ばかりが登場する。特に要塞タイプの敵は、アリなんかは比べものにならないほどの大きさなので、ぜひその圧倒的な迫力を体験していただきたい。
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