狩人たちが池袋に集結! 狩猟尽くしのお祭りがにぎやかに開催(ステージ編):モンスターハンターフェスタ東京地区大会リポート
池袋サンシャインシティで開催されたモンスターハンターフェスタのステージリポート。地区大会最後の東京会場には、関東近県からも腕に自信のあるハンターたちが集まった。
ステージエリアでは10時半からオープニングイベントがスタート。司会の宇佐美さんによる、各コーナーの解説とステージでこれから行われるイベントの告知があった。11時からはいよいよ本格的にステージイベントが始まった。なお、ブース周辺情報についてはこちら。
11時から始まったのが開発スタッフ装備紹介。ここで壇上に上がったのはプロデューサー辻本良三氏、ディレクター藤岡要氏、ディレクター一瀬泰範氏、プランナー小嶋慎太郎氏の4名。ステージ中央には4つのPSPが用意されており、それぞれの映像がスクリーンに映し出せるようになっていた。
装備を紹介したあとは、その装備のまま4人でクエストに出発!集会所上位のリオレイア亜種を狩猟するクエスト「桜舞う密林」が選択された。
その後は緊急討伐と題して、来場者から参加者を募り、4人のハンターをその場で決め、集団演習をやってもらうというイベントが行われた。「参加したい人ー」という小嶋氏の掛け声に、ステージ前のハンターたちのほとんどが挙手していたのが印象的だった。ランダムに選ばれた4人のハンターに与えられたミッションは、ティガレックス2頭を8分以内に討伐せよ、というもの。その場で集められた4人のチームワークや如何に!
午後のステージで最初に行われたのが「スペシャルトークショー 開発者にズバリ聞きたい! Q&Aコーナー」。これは午前中のうちに来場者から回収した質問の中のいくつかを、開発者にズバリ! 聞いてしまおうというコーナー。午前中に装備を紹介してくれた4名の開発スタッフが再び壇上に上がった。
Q モンスターのデザインについて教えてください。
A コンセプトから決めています。パッと見たときに「どういうモンスターなのか」というのがすぐわかる特徴をデザインに入れているんです。例えば“飛竜”であるリオレウス、リオレイアには、飛ぶのが特徴的な点だから羽を大きくして強そうにしよう、羽で大空を飛ぶ姿がかっこよく見えるようにしよう、攻撃する爪も強そうにしよう、というアイデアが入っています。ディアブロスのように突進してくるモンスターは、角を大きくしましょうという感じ。新飛竜であるティガレックスは、凶暴で何でもくらいつくのを売りにしよう、ということで顎をすごく太くした。押さえつける手が強そうな奴にしたいということで、しっかりした両腕をつけてみました。各モンスターは、どういう性格なのか、どう動くのかを考えてデザインしています。
Q 発想に苦労したモンスターは何ですか。
A 「モンスターハンター」というタイトルの一番の基準になるリオレウスは苦労して作りました。発想という意味ではガノトトス。地上にいるハンターと水中のガノトトスのやりとりのバランスが難しかったです。水辺のモンスターを作ろうということで、デザインはいくつか挙がっていた。魚に足が生えててこれは笑えるなーと言ってはいたけど、これはじゃあどうするんだ、と考えて最終的に今の形になりました。最初はガノトトスを釣り上げるというのはありませんでした。釣れたら気持ちいいだろうな、ということで釣れるようにしたわけです。
Q どの武器が強いと思いますか。
A 「豪快なハンマー」(辻本氏)、「強いとかそういうんじゃなくって、ランスをずっと使ってる。一番強いのはランスだと信じたい」(藤岡氏)、「狩猟笛。開発中は狩猟笛の担当だった。ガンランス担当と発売されたらどっちが人気が出るか競っていた」(一瀬氏)、「ボウガン。あたらなければ死なないんで。開発者の中で『ガンナーは死なない』という名言が残っている」(小嶋氏)
Q 開発秘話を教えてください。
A 「ペット的な役割でかわいい存在がほしいということで、まだそれを何にするか決まっていないときに、仮でブタにすることになった。その仮のデザインのブタがパジャマを着ていたので『かわいいな。これいいなあ』と思っていたのだが、実際ブタのプーギーにすることに決まってからデザイナーがあげてきたものが普通のブタだった。これじゃかわいくない、と言ってパジャマを着せることになった」(藤岡氏談)「アイルーキッチンの今回の衣装のバリエーション(コックと板前で選択できる)は、実は作る予定がなかった。スタッフの1人が『僕がやります!』と言い出して、急に2、3週間くらいでドタバタと作ることになった」(一瀬氏談)
トークショーの後は午前中をかけて行われた地区代表選抜予選会の結果が発表された。予選のクエストはイャンクック討伐訓練。これを制した上位チームが決定し、この後決勝戦が行われた。
ステージイベントのクライマックスは、もちろんPSPモンスターハンターポータブル2nd全国大会の出場権を争う東京地区大会決勝戦だ。8組のチームによる決勝戦は雪山のティガレックス1頭をどれだけ早く倒せるかで決まる。タイムアタック上位3チームが本選に出場できるわけだ。ステージ中央のスクリーンに映し出される各チームのプレイを全員が固唾を飲んで見守り、印象的なプレイには大きな反応があった。
最後に結果発表!優勝したのは予選を8位ギリギリで通過した、へたれチーム。決勝戦ではティガレックス相手に片手剣2人で挑み、大タル爆弾の使い方が抜群にうまいチームだった。準優勝にメラルーチーム、3位にサボテンとバントラインチームがすべり込んだ。各人が賞状を受け取り、「うれしいです!」「優勝したぞー!」など熱いコメントが飛び交った。ステージイベントは、アンケートに答えた人にグッズがあたる大抽選会で盛況の内に幕を閉じた。
右を見てもモンハン、左を見てもモンハンの、モンハン尽くしな一日だった。各コーナーやステージイベントには目もくれず、会場の一角で友人との通信プレイに集中している人たちも多く見受けられた。仲間たちとクエストに出るのが何よりも楽しい。その気持ちは筆者もよく分かる。壇上の開発スタッフは締めのコメントで「このシリーズがこんなに多くの人を楽しませるものになったことが素直にうれしい」と言ってくれたが、ユーザーである筆者からすれば「こんなに面白いゲームを作ってくれたことが素直にうれしい」と言いたいほどだ。
早々に100万本の出荷を成し遂げ、今もまだ売上本数を増やしているであろう「モンスターハンターポータブル2nd」も「売れているから面白い」のではなく、「面白いから売れている」という強い作品力に裏打ちされたヒットタイトルだというのを、今回のイベントで改めて思い知らされた。6月10日の決勝戦を楽しみにしつつ、筆者もまたクエストに出かけることにしよう。
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