業界人必読の名物店長コラムが単行本に――その名も「金タマ」日々是遊戯

秋葉原で最初のテレビゲーム専門店として、20年以上にわたって秋葉原のゲームファンに愛されてきた名物店・メッセサンオー。その名物店長・金寿彦氏の連載コラムが、このたび単行本となって発売された。

» 2008年05月22日 14時39分 公開
[池谷勇人,ITmedia]

まさに「金言」満載、業界人必読の一冊

 ソ○マップやラオッ○スのように全国展開はしていないけれど、秋葉原を訪れるゲームファンなら誰でも知ってる名物店と言えば――そう、「メッセサンオー」である。

 秋葉原では初のテレビゲーム専門店として、改名&業種転換に踏み切ったのが1989年(それ以前の店名は「三桜電気」)。以来約20年にわたり、ゲームファンのハートをがっちりつかんできたメッセサンオーの名は、実際に秋葉原を訪れたことがない人でも、店名くらいはきっと聞いたことがあるはずだ。

 そんなメッセサンオーの名物店長・金(こん)寿彦氏が、2004年より「ドリマガ」、「ゲーマガ」誌上にて連載してきた人気コラム「金の魂のコラム 〜略して金タマ」が、このたび満を持して単行本となって発売された。このコラム、何と言ってもメーカーやショップの人間をはじめ、業界関係者にファンが多いことで非常に有名。そりゃあ、秋葉原でもっとも有名な老舗店舗の店長が、日々何を見て、どんなことを考えているのかを、ほぼ生の声で切れ味鋭く語ってくれているのだから、業界関係者にとってこれ以上参考になるマーケティング資料はないというわけだ。

 連載当時もかなり読みごたえがあった同コラムだが、あらためて読み返してみると、また違った側面が見えてくる。金氏が「ドリマガ」で連載を始めたのは、まだニンテンドーDSも発売されていなかった2004年。それからたった4年で、主要なゲーム機はほぼ完全に入れ替わり、また秋葉原という街自体も再開発によって大きく変貌した。まさにこのコラムは、そんなゲーム業界、そして秋葉原の“歴史年表”だ。収録されているのは、2004年10月から2008年1月までの全40回。この40回分のコラムに、ゲーム業界の4年間がすべて圧縮されていると言ってもけっして過言ではないだろう。まだ読んだことがない人はもちろん、連載当時からリアルタイムで読んでいた人も、ぜひ今一度単行本で読み返してみていただきたい。特に業界関係者の皆さん!

 また単行本化にあたり、当時の出来事や発売タイトルなどが注釈として追加されているのも個人的にはうれしいところ。そして何より、プロフィール欄でひそかに連載されていた「ガチでおすすめなアキバの食事処」がひと目で把握できる、「金さんのアキバ行きつけマップ」は必見。ある意味、これだけでも“買う価値あり”の一冊と言えるかもしれない。

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