戦場でもっとも大切なもの……それは金塊だゼ!?「バトルフィールド バッドカンパニー」レビュー(1/2 ページ)

数十人規模での対戦が楽しめるFPS「バトルフィールド」シリーズ。その最新作がXbox 360とPS3で登場する。銃弾と金塊ひしめく戦場へ、さっそく遊びに行ってきました!

» 2008年07月07日 14時06分 公開
[板橋舟人,ITmedia]

大人数マルチプレイがキモの「バトルフィールド」シリーズ

ゲームシステムは、いわゆるFPS。もちろん翻訳もバッチリ行われている(テキストのみ)。フォントも大きく、とても見やすい

 FPS、いわゆる一人称視点で銃を撃つ対戦ゲームは、みなさんプレイされているだろうか? 「興味はあるが、最初の一歩を踏み出せない」という人は、「操作が複雑」、「オンラインには猛者ばっかり」なーんてイメージがあるかもしれない。確かに事実であり、「もっと気軽に、サバイバルゲームみたいなのを遊んでみたい」と願っている人は、多いのではなかろうか。世の中にそんな都合の良いゲームが……、あるんですよコレが! 「バトルフィールド」シリーズが、まさしくソレなのであります!

 「バトルフィールド」シリーズは元々PCゲームとして登場し、特に2002年に登場した初代「バトルフィールド1942」はライトユーザーをも巻き込んで大ヒットしたため、名前ぐらいは聞いたことある人も多いかと思う。その特徴は、広大な戦場で、最大64人が入り乱れて戦い、さらに戦車や飛行機といった多彩な乗り物も登場することだ。

 このたび登場した「バトルフィールド バッドカンパニー」(以下、BFBC)は、そんなシリーズ最新作。6月26日にXbox 360版がひと足早く登場、プレイステーション3版は8月28日に発売予定だ。なお本レビューでは、Xbox 360版を元に執筆している。

シングルプレイモードも大充実!

 PC版を中心に盛り上がってきた同シリーズだが、2006年にプレイステーション 2およびXbox 360で「バトルフィールド2 モダンコンバット」が登場した。タイトルに「バトルフィールド2」とついているが、PC版「バトルフィールド2」の移植ではなく、完全オリジナルの作品。それまでの「バトルフィールド」シリーズと異なり、本格的なシングルプレイモードを盛り込んだところが家庭用版らしい。

 もちろんマルチプレイも充実しており、PC版までの大人数とはいかないまでも、12人対12人の最大24人対戦という、家庭用ゲームとしてはトップクラスの大規模バトルを楽しめた。最新作である「BFBC」は、前作からあらゆる面がパワーアップしているが、まずはこのシングルプレイモードから見ていこう。

 主人公は、荒くれ者が集まる部隊“バッドカンパニー”に新しく所属するプレンストン・マーロウ二等兵。同僚であるスウィートウォーターとハガード、そしてレッドフォード軍曹の、4人の小隊でこれから戦場を行きぬいていく。

 “バッドカンパニー”は、とにかくひとくせもふたくせもあるような連中が集まる部隊。作戦中は無駄口を叩き、ちょっとしたイタズラをしでかしたり……と、とにかく悲壮感とはまったくの無縁だ。ゲーム中の雰囲気もかなり明るいため、ヒリヒリとした緊張感よりは、楽観的で笑えるノリが楽しめる。

 そんなワケでダラダラと戦っている我が小隊だが、戦場で金塊を発見してから物語は急展開。軍の規律に従わなければならないハズが、目の前のオイシイ餌に釣られてしまうヤツが現れて、小隊もろとも大変なことになってしまう。いったいどうなってしまうのか……、その先のお話はぜひ自身の目で確かめていただきたい。

同僚のスウィートウォーターとハガード。何かと口うるさいヤツラだが、そんな楽観的なノリが戦場の悲惨さを押さえ込んでいる……ように思える
見かけた金塊に、すっかり心を奪われてしまったハガード。そのキモチは分かるが、仲間をトラブルに巻き込んでしまうのはどうなんだ!?

 ……と、物語についてつらつら語ってきたが、PC版のみを遊んだことがある人はちょっと衝撃を受けるくらい、凝っている内容だと思う。というかPC版のシングルプレイモードは、対戦相手がコンピューターになっただけのいわば練習モードで、シナリオのシの字もないからだ。前作「モダンコンバット」もシングルプレイモードが用意されていたが、あちらは戦場の名も無き兵士を切り替えつつ戦うというゲームシステムだったため、主人公や周囲の兵士の個性は皆無。そのような点でも、本作はシングルプレイモードが大きく進化していることが分かると思う。

 まあぶっちゃけ、普通のゲームとして楽しめるレベルなのだが、オンラインプレイの比率が非常に大きい「バトルフィールド」シリーズで、オフラインにここまで力を入れているのは快挙だと思うわけですよ。

今度のコンセプトは破壊の美学!?

 今作ではゲームシステムにも大きな変化が見受けられる。そのひとつが、“建物をボッコボコにブッ壊せる”ことだ。今回の戦場は市街戦が多く、建物が登場することが多い。その壁に向けてグレネードランチャーやらRPGを撃ちこめば、ドカーンと壁が壊れて中が丸見えになる。爽快感バツグンなだけではなく、建物内に隠れている敵を丸裸にできるというゲーム的なメリットもあるわけだ。

 また弾薬を補給できる場所もそこかしこにあるため、他のゲームならばもったいなくて使用を控えがちになるこれらの武器も、積極的に使っていけるのはうれしいポイント。

備え付けの対戦車砲やグレネードランチャーといった武器で、建物の壁を壊すことが可能。ご覧の通り、非常に派手で爽快感バツグンだ
壁が壊れた建物はこんな感じ。ここから中に入ることも、もちろん可能だ。ドアを探すのが面倒ならば、作ってしまえばいいのである
建物の脇にあるのが弾薬ボックス。これに近づけば、所持している武器の弾薬をすべて自動的に補給してくれる。オンラインでも同様の仕様だ

 ただ、このシステムはメリットばかりではない。敵も壁を壊してくるため、隠れるために家屋に入っても、全然隠れられなかった……なんてことが多々あるからだ。どこにいても、一瞬たりとも気が抜けない戦場の緊張感は、幸か不幸かバッチリ味わえる、というわけなのである。

 本作は基本的に生身で戦うのだが、トラックや戦車、対空砲などのタレットなど、多彩な兵器が登場する。これらに登場してド派手な戦いを楽しめるのも、本作というか「バトルフィールド」シリーズの大きな魅力であろう。

 特に戦車の攻撃力は非常に大きく、これに乗り込んで敵陣に突っ込み、主砲でバコバコ攻撃する爽快感は満点だ。前述のように建物も壊せるため、とにかくキモチがいい。ただし、耐久力は意外と低く、結構簡単に壊されてしまうため、あまりムチャはできない感じだ。

多彩な兵器に乗り込んで戦えるのも、本作の大きな魅力。壊されてもすぐに復活するため、戦う場所によっては使い捨て感覚で利用可能

多彩なやりこみ要素も!

こんな感じで、入手したコレクタブル(武器)を確認することが可能だ。外見および性能も調べることができる

 シングルプレイには、“コレクタブル”と“金塊”という、2種類の収集要素、つまりやりこみ要素もある。

 “コレクタブル”とは、ズバリ武器のこと。今まで拾った武器が記録されていくため、ゲーム中に登場するすべての武器を入手することが目的となる。そのステージで登場する未発見のコレクタブルは、ステージ開始時やメニュー画面で確認できる。

 コレクタブルは、単なる収集要素になっているのが少し残念に思った。主人公が所持する武器はステージ開始時に決められており、またカスタマイズやパワーアップ当の成長要素もない。使用したい武器がある場合、一度入手したものであっても、戦場で拾わない限りは使用できないのである。

詳細はストーリーにからむため省くが、このマークがある付近に金塊が置かれている。コッソリいただいてしまおうぜ!

 “金塊”は、ストーリーにもからんできる収集アイテム。各ステージにいくつか隠されており、それらをすべて見つけることが目的だ。“コレクタブルアイテム”と同様、ステージ開始時に未発見の金塊の数が表示される。

 これらを集めてもゲーム的なメリットは無いため(これらにからんだ実績はある)、人によっては無視してもかまわないと思われる。

 本作では一度クリアーしたステージはステージセレクトでプレイしなおせるため、ワンプレイですべて集める、また取り直したらまた最初からプレイ……というわずらわしさはない。

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