戦場でもっとも大切なもの……それは金塊だゼ!?「バトルフィールド バッドカンパニー」レビュー(2/2 ページ)

» 2008年07月07日 14時06分 公開
[板橋舟人,ITmedia]
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シングルプレイだけを目的にしても問題なし!

 ひと通りシングルプレイモードを遊んでみたが、筆者はかなり満足できた。映像は非常に美しく、また紙面では伝わらないが音響面の迫力もかなりスゴイ。撃ちまくり&破壊しまくりの爽快感あり、乗り物に乗って暴れられたりと、失礼ながら「バトルフィールド」のシングルプレイとは思えぬほどの充実っぷりだったからである。

 また、全体的に難易度が低いことも特筆したい。前作は難易度を選択できなかったのだが、今作では3種類から選べるようになった。また戦闘中に倒されても拠点から復活するだけで、これといったペナルティは無い。セーブポイントからやり直し、というタイプではなく、ゲームの進行はそのままに復活するため、やられまくっていても少しずつ敵を倒していけば、いつかは進めるのだ。

 また、体力を無限に回復できたり(再使用まで時間が必要なので連続使用は不可能)、仲間が無敵だったりと、かなり楽に戦えるゲームシステムが満載だ。「これからFPSを遊んでみたいな」という人には、かなりオススメできる内容だろう。

映像は非常に綺麗で、前作から信じられないほど進化している。明るさやガンマを調整する機能がないのは、個人的にはやや減点ポイント
体力回復ガジェットの“LIFE-2”は、自分に注射器っぽいものを突き刺して使用する。使った瞬間に体力が全快する、夢のようなアイテムだ

「バトルフィールド」といえばオンラインプレイですよ!

オンラインのゲームに接続したら、装備セットや主武器、出撃ポイントを選択する。主武器の性能もここで確認できる

 ここからはオンラインモードについて述べていこう。元々「バトルフィールド」シリーズはオンラインに特化した作品であり、本作も家庭用ながら非常に力を入れて作られている。プレイ人数は、12人対12人の最大24人同時対戦が楽しめる。

 オンラインでは、戦場に置かれた“金塊の箱”をめぐって戦うことになる。参加者はアタッカーチームとディフェンダーチームに別れ、アタッカーチームは金塊の箱を破壊することが目的だ。逆にディフェンダーチームは、この金塊の箱を守り抜くことが目的となる。

 ゲームに入ったら、まずは装備セット(兵科)を選択する。選べるのは、突撃兵、工兵、偵察兵、特殊兵、援護兵の5種類だ。では、各々を詳しく見ていこう。

  • 突撃兵:アサルトライフル等の一般的な装備。グレネードランチャーがあり、建物の壁を破壊することが可能。自身の体力を回復できる装備アイテム“LIFE-2”をアンロック可能(シングルプレイと同一のもの)
  • 工兵:ロケットフランチャーがあるため、対車両に向いたセット。メインウェポンはショットガンで、手榴弾もある。地雷をアンロック可能。
  • 偵察兵:選択するとギリースーツ(全身に草をまとった迷彩服)で身を包う、特殊な装備セット。メインウェポンはスナイパーライフルで、周囲の敵の位置が分かるモーショントラッカーを所持。ミサイル支援を請う照準機をアンロック可能だ。
  • 特殊兵:レーダーに映らない特殊な能力を持ったセット。メインウェポンはサブマシンガンで、撃った敵をレーダーに表示させる“トレーサーガン”がある。また、“トレーサーガン”を当てた敵に、工兵のロケットフランチャーが追尾するというメリットも。強力なC4爆弾をアンロック可能。
  • 援護兵:車両を修理できるドリルや、仲間の体力を回復する救援キットがあるセット。メインウェポンはライトマシンガン。砲撃支援を受けられるGPS送信機をアンロック可能。

 各装備セットによって特徴が大きく異なるので、自身のプレイスタイルに合わせて選択するといいだろう。また、戦場で倒されて再出撃する際に、再び選びなおすことになるため、気軽に決めても問題ない。

こちらはゲーム終了時の画面。自身の階級や、所属している部隊のメンバーなどを確認できる。部隊の仲間は、さほど意識する必要はない

 また、詳しくは後述するが、何度も戦いに赴いて階級がアップすると、新しい武器やガジェットをアンロックできる。これらのアンロックアイテムによって、戦力や戦いかたが大幅に変わる兵科もあるため、最初のプレイで各々の兵科を評価するのは早いかもしれない。

 兵科を選んだら、いよいよ戦場にダイブ。ゲームを始めると、自動的に4人からなる分隊に組み込まれる。出現する場所は、マップ中の決められた場所か、分隊の仲間がいる場所かの2通りから選べる仕組み。また、ボイスチャットもこの分隊間でのみ可能だ。

階級に勲章、アンロック武器など長期間楽しめる要素が満載

 さて実際のバトルだが、味方がいる場所へ行き、一緒に戦うだけでそれなりに共闘感を味わえる、お手軽バトルだ。ボイスチャットを使って連携したほうが、よりよく戦えるのはいうまでもないが、“なんとなく”でもそれなりに戦えてしまうのである。

 また、装備セットによってはサポートに徹した戦いかたも可能だ。援護兵を選択し、最前線の味方に近づいて、いわゆる弁当箱(体力回復アイテムのこと)をばら撒けば、初心者でも活躍できる。偵察兵はスナイパーライフルによる狙撃……といきたいところだが、敵がいそうな場所にモーショントラッカーを投げ込むだけでも、かなり役立つはずだ。

モーショントラッカーを投げると、その周囲に敵がいた場合、ミニマップに表示される。効果時間は10秒程度と短いため、見失った敵を捜すような使いかたが望ましいかも
アタッカーチームは、金塊の箱に接近して一定時間Bボタンを押せば、金塊の箱に爆弾を仕掛けられる。爆発まで時間がかかるが、一発で破壊できるためかなり有効。ディフェンダーチームは逆に、仕掛けられた爆弾を同様の操作で解除可能

 また、戦車や備え付けのタレットといった大型兵器を活用すれば、初心者でも相手を倒すことができるかもしれない。さすがにガチで戦って活躍するにはそれなりの腕前が必要になるが、ちょっと頭をひねれば、いくらでも活躍できる方法があるのが本作のいいところ。

 このように戦場で活躍すると、どんどんスコアが加算されていく。このスコアが一定以上になれば、新しい階級に昇進できるため、ゲームを続けるモチベーションにつながるのだ。

 また、階級が上がった際に、アンロッククレジットをもらえることがある。このクレジットを使用し、新しい武器やガジェットをアンロックすることができるのだ。前述したC4爆弾や回復がジェット“LIFE-2”などである。

 また、階級とは別に、戦場で一定の戦果をあげると、勲章がもらえることがある。勲章をもらえる条件は“アサルトライフルで6人殺害”や“戦車を使用して5人殺害”など非常に多彩。これらのコンプリートを狙ってみるのも、オンラインバトルにおける目標の一つでああろう。

 このように、前作に引き続いて、オンラインバトルを長期間続けられるような仕掛けが満載である。遊べば遊ぶほど上達し、上位の勲章や階級を狙いたくなるため、ハマった人はそれこそ年単位で遊べてしまうことだろう。

アンロックできるアイテムは、各装備セットにつき3種類の計15種類。特殊ガジェット系を優先して解除すると、戦いの幅が広がる
勲章の数は非常に膨大で、かつ条件も厳しいものがほとんど。これらをすべてゲットするのが、ひとまずの目標であろうか?

最大のライバルはPC版かもしれない

 オンラインバトルは非常に完成度が高く、“さすが本家は違うなあ”と感心させられるほど。勝ちにこだわったガチプレイはもちろん、ゆるーく遊べることもできるので、オンラインバトルの初心者にもオススメできる。説明書は若干解説不足だが、適当に遊んでいくうちに、色々と身体で覚えられることだろう。

 ただ、不満がないわけでもない。まずひとつは、ルールが少ない……というか1種類しかないことだ。いわゆる陣地取りである、コンクエストモードはぜひ欲しかったところである。アップデートで追加されるという噂もあるようだが……。

 2つめは、仕方がないことかもしれないが、プレイ人数の少なさだ。やみくもに増やせばいい、というわけではないが、やはりPC版の64人対戦を遊んだことがあるプレイヤーならば、あの大規模バトルを味わいたいハズだ。

 全体的に見ると、オン/オフラインのどちらも非常に作りこまれており、片方だけを目的に購入しても十分に満足できることだろう。前作にハマった人ならば、文句なしにオススメできる完成度だ。

 文中で何度か述べてきたが、初心者でも楽しめる作りになっているので、これからFPSを始めてみたい、という人はぜひチャレンジしていただきたい。この夏は金塊が熱いッスよ!!

「バトルフィールド:バッドカンパニー」
対応機種Xbox 360/プレイステーション 3
ジャンルミリタリーアクションシューティング
発売日2008年6月26日(Xbox 360)、2008年8月28日(PS3)
価格(税込)7140円(Xbox 360)、7329円(PS3)
プレイ人数1人(オンライン時は2〜24人)
Battlefield: Bad Company is a trademark or registered trademark of EA Digital Illusions CE AB. EA, EA SPORTS, EA SPORTS BIG and POGO are trademarks or registered trademarks of Electronic Arts Inc. in the U.S. and/or other countries. PlayStation” and “PLAYSTATION” are registered trademark of Sony Computer Entertainment Inc. Microsoft, Xbox and Xbox 360 are trademarks of the Microsoft group of companies. All other trademarks are the property of their respective owners


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