“欲張り派”に最適なゲーミングノート――ドスパラ「Prime Note Galleria MV」C2D P9500+GF96M GTで14万円台(1/2 ページ)

ドスパラの15.4型ワイドノート「Prime Note Galleria MV」は、14万円台から購入できる手頃な価格帯ながら、Centrino 2と最新GPUを搭載したゲーミングモデルだ。その実力は?

» 2008年08月27日 16時00分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
Prime Note Galleria MV

 一般的なPCの用途の中で、最も高いバランスでスペックを要求するのが実はゲームユースだ。「Prime Note Galleria MV」はそんなゲームユースの高い要求を満たしつつ、ノートPCとしてのポータビリティもしっかり押さえたゲーミングノートPCである。

 Prime Note Galleria MVは、老舗のPCショップ「ドスパラ」を展開するサードウェーブが手がけたノートPC。ドスパラ各店での購入が可能なほか、直販でも購入することができ、BTOにも対応する。ちなみに「Galleria」の名は、「Prime」シリーズの中でもハイパフォーマンスなゲーミングPCに冠されるサブブランドだ。7月に発表されたばかりの最新プラットフォーム「Centrino 2」を採用した製品でもある。

パネルの解像度は2種類。今回評価したのは高解像度モデル

 本機は15.4型ワイドのディスプレイを採用しており、少々大きめながら今時のノートPCとしてはスタンダードなサイズと言える。今回評価したのは、即納モデルの1つである高解像度(1680×1050ドット)モデルで、主要スペックは、Intel Core 2 Duo P9500(2.53GHz/L2キャッシュ6Mバイト/FSB1066MHz)、Intel PM45 Expessチップセット、2Gバイトメモリ、NVIDIA GeForce 9600M GT(512Mバイト)、250GバイトHDDだ。ちなみに、スタンダードモデルでは液晶パネルの解像度が1440×900ドット表示になる。

 もちろん、DVDスーパーマルチドライブや、有線/無線LANといった機能は当然のように備えており、メモリやHDD容量などはBTOで変更することも可能だ。搭載OSは、標準でWindows XP Home Edition(SP2)になるが、Windows Vistaの各エディションを選ぶこともできる。

光沢仕上げの天面(写真=左)。液晶ディスプレイの上部に200万画素のWebカメラを内蔵する(写真=中央)。主要なパーツのほとんどは底面からアクセスが可能だ(写真=右)

 Prime Note Galleria MVは、単なるゲーミングノートPCというだけでなく、ノートPCとしてのバランスのよさが目を引く。屋内で手軽に持ち運べる3キロという重量で、バッテリー動作時間も3時間(公称値)と十分に確保されている。使いたい時に使いたいところで、使わないときは片付けておける、というノートPC本来の使い方に十分対応できるのも魅力の1つだ。

スタンダードノートPCとして良好な使い勝手

キーボード

 まず普通にノートPCとしての視点で見ると、15.4型サイズはフォームファクターに無理がなく使い勝手がよい。フルピッチのキーボードは、左右のSHIFTキー、ENTERキー、TABキー、BackSpaceキーといった利用頻度の高いキーを大きめに確保。CTRLキーとALTキーも左右にそれぞれ配置している。フラットパッドも大きめの横長タイプになっており、操作性も良好だ。

 フラットパッドの手前には2つのクリックボタンとともに、その中央に指紋センサも備える。管理ソフトには「Protector Suit QL」がプリインストールされており、WindowsのログインやサイトへのID/パスワード入力を指紋認証で完了させることが可能だ。加えて、指紋センサーはスクロールホイールのように利用することもできる。

左右クリックボタンの中央にスクロール機能付きの指紋センサを備える(写真=左)。指紋センサで登録済みの指をスライドさせると、ポップアップするウインドウからさまざまな機能を利用可能。ログインID/パスワードの登録済みサイトをダイレクトに呼び出すこともできる(画面=中央)。指紋センサ機能を管理する「Protector Suit QL」。指紋の登録から、パスワード管理、アプリケーションランチャとしての利用までさまざまな機能を実現している(画面=右)

 無線LANは左側面にスライド式のスイッチを備えており、簡単にオン/オフが可能。キーボード上部に3つのワンタッチキーを備えており、画質や音質(イコライザ)も容易に切り替えられる。例えば、画質は「Normal」「Office」「Photo」「Theater」といったプリセットを用意しており、「Office」では発色を抑えた目に優しい画質、「Photo」ではより鮮やかな発色、「Theater」では全体に落ち着いた画質に変化する。結構実用性の高い機能だ。

 外部インタフェースとしては、右側面にUSB 2.0ポートを3つ、左側面に有線LAN、モデム、HDMI、アナログRGBを備える。外部ディスプレイはアナログでもデジタルでも接続できるので、マルチディスプレイの構築も手軽に行えるし、大型テレビとも柔軟に接続できる。

本体前面/背面/左側面/右側面

 ディスプレイは、光沢タイプで発色が良く、輝度も高い。視野角は下方向が若干狭いと感じたが、全体的に不満のないレベルだ。上方向の視野角は比較的しっかり確保されているので、奥行きがあまりない場所でディスプレイを垂直気味にして上方向から覗き込むような視点になってもおおむね不満なく使えるだろう。

バッテリーの最大充電容量を変更できる「GreenChanger」。ノートPCを長持ちさせたい人には役に立つ機能だ。

 このほか、バッテリーの充電を75/50%に抑えることでバッテリーの寿命を延ばす機能なども備えている。どちらかといえばACアダプタで使うことが多い位置付けの製品だと思うが、だからこそバッテリーの劣化を早める満充電近辺で充電を繰り返しやすいとも言える。充電を75%に設定しておけば、バッテリーの劣化を抑えつつ、ちょっとバッテリーで使うといった場合にも必要十分な駆動時間を確保できるだろう。

 そのバッテリーは、一般には大容量に分類されるタイプを装備しており、すでに触れたとおり、評価機はカタログスペックで約3時間、スタンダードモデルでは約3.5時間のバッテリー駆動が可能となっている。実際にディスプレイの輝度を半分程度(十分に明るい)に設定して市販のDVDビデオを連続再生してみたところ、バッテリー残量が5%になるまで2時間40分ほどかかっており、カタログスペックにかなり近い。DVDビデオの再生であればCPUが低クロック動作で十分ということも影響しているが、このクラスのノートPCではなかなか魅力的なバッテリーライフと言える。

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