レベルファイブ、5つの驚きで新作含め今後の展開を明かす――「LEVEL5 VISION 2007」開催(2/2 ページ)
レベルファイブは、レイトン教授シリーズ第2弾を含めた今冬発売予定の新作ゲームソフト2タイトルを発表。5つのサプライズを用意したとのことだが、果たしてそれはなんだったのか?
サプライズ3:意外なジャンルに挑戦? 新作タイトル「イナズマイレブン」発表
RPGを開発するメーカーとしてイメージが強いレベルファイブが、超次元サッカーRPG「イナズマイレブン」を今冬発売すると発表した。本作はサッカーをテーマにした収集・育成RPGとなる。
弱小サッカーチームが1人の転校生の登場をきっかけに、最強チームへと成長していく青春熱血ストーリーで、ゲーム内に登場するキャラクターは1000人以上となる。彼らは選手として起用も可能でRPG部分で選手を収集獲得し、彼らを育成、そして対戦をするという流れになる。自分が育成したチームで友人と戦うことも可能だ。
ゲームのキモとなる対戦は、お笑いコンビのアメリカザリガニの柳原哲也さんと平井善之さんが挑戦し魅力を伝えることに。実際、名場面満載の対戦シーンを上映しながら、解説を入れる。サッカー経験がなくとも、簡単なタッチペン操作で選手の移動やパスが指定でき、各キャラクターの個性となる技を出してゴールを狙う。
本作のテーマ曲は、レベルファイブがある地元・福岡発の豚骨ロッカー「豚骨ピストンズ」が、本作のための別ユニット「T-Pistonz」を結成し、ラテンなパンクでエキサイティングな楽曲を提供している。なお、「イナズマイレブン」はテレビアニメ化、および小学館「コロコロコミック」での漫画化プロジェクトが始動している。
本作のアニメパートを手がけるオー・エル・エム代表取締役 奥野敏聡氏も登壇。「3月末に出会い、10月までに5〜6分のアニメをと依頼されたが、気がついたらスタッフの暴走もあり、現在13分を越えようとしている」とのこと。オー・エル・エムは劇場版のポケモンなどを担当しているだけに、そのクオリティは折り紙付きだ。
日野氏は立ち上げの段階から「イナズマイレブン」をただのゲームとは思っていなかったと明かす。
「ゲーム、漫画、アニメというメディアの枠を越え、サッカーを広く知らしめ、ゆくゆくはこの作品でサッカーを好きになった子供達が、日本の代表選手になって世界と戦うよう影響を与えられる作品になればと願っています」(日野氏)
この想いに賛同して駆けつけてくれたのが、今回のサプライズ4となる。
サプライズ4:日本サッカー協会お墨付き?
「イナズマイレブン」発表に伴い、業界を越えた協力者が「LEVEL5 VISION 2007」に登壇した。その人こそ日本サッカー協会キャプテンの川淵三郎氏。
「サッカーアニメといえば『キャプテン翼』ではないでしょうか? 『キャプテン翼』が世に出てから子供たちはサッカーに夢中になり、それがJリーグにつながり、そしてワールドカップ出場につながったといっても過言ではありません。現在、日本の世界ランキングは41位です。我々は2015年には世界のトップ10に、そして2050年までには再びワールドカップを日本で開催し、その時までに優勝していると宣言しています。『キャプテン翼』はサッカーの普及に貢献してくれましたが、世界のレベルにはまだまだです。ですから、この『イナズマイレブン』こそが世界のレベルに追いつけるソフトになるのではないかと思います。弱いチームを上達させ世界一に育てあげるには、個のレベルアップが重要です。ゲームで学び、サッカーに反映できるよう子供たちが感じてもらえれば、日本代表が世界一のチームになると信じています」(川淵氏)
サプライズ5:東京ゲームショウ2007に初出展&驚きの構造
最後のサプライズは9月20日(木)〜9月23日(日)まで千葉県・幕張メッセで開催される東京ゲームショウ2007に関するもの。日野氏はレベルファイブが初出展するだけでなく、業界初の試みとしてシアターを観た方限定にニンテンドーDSオリジナルソフト「LEVEL5 PREMIUM SILVER」を無料配布すると発表した。
「LEVEL5 PREMIUM SILVER」には、「レイトン教授とロンドンの休日」と「イナズマイレブン 体験版 ver.1.0」が収録されている。特に「レイトン教授とロンドンの休日」は1作目の「レイトン教授と不思議な町」と2作目の「レイトン教授と悪魔の箱」の間を埋めるオリジナルミニストーリーで、このソフトでしか楽しむことができない。
東京ゲームショウ2007でのレベルファイブブースは、今回紹介された「レイトン教授と悪魔の箱」と「イナズマイレブン」の試遊台を設置。シアター観覧者限定で配布される「LEVEL5 PREMIUM SILVER」以外にも、来場者にはオリジナルグッズ「イナズマイレブン 青春スパイク(携帯マスコット)」が配布される。
最後に日野氏は、「レベルファイブブランドが世界有数のエンターテインメントブランドになるよう頑張っていく」と所信表明。エンターテインメントにおける世界のトップブランドになるよう、さらなる飛躍を目指すと誓った。
昨年10月にパブリッシャー事業への展開を発表したレベルファイブは、パブリッシャー第1弾タイトルとして発売したニンテンドーDS用ソフト「レイトン教授と不思議な町」のヒットを受け、パブリッシャーとしてやっていけるという自信を得たのは確かなようだ。「レイトン教授と不思議な町」が2月に発売されたのち、第2弾の発売は折り紙付き(当初から3部作であることを公表済み)ではあったが、早々に奥野氏などに会いマルチメディア展開という次なる一手を進めた日野氏。「レイトン教授」シリーズをきっかけに、新タイトル「イナズマイレブン」でも、アニメや漫画とともに垂直立ち上げをしてみせる手腕は、確かに登壇者が口をそろえて才能があると認めるだけのことはあるのかもしれない。
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