気になる「ドラクエIX」の開発状況は!? 「ドラゴンクエスト」ステージリポート:東京ゲームショウ2008
「ドラゴンクエスト モンスターバトルロード」の日本一決定戦を主軸に、最新作「ドラゴンクエスト モンスターバトルロードII」や、「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」の映像も公開された、スクウェア・エニックスのステージイベント。果たして「ドラクエIX」の新情報はあったのか!?
「TGS 2008」3日目のメーンステージでは、「ドラゴンクエスト モンスターバトルロード(以下、DQMB)」と、「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」を中心とした、スクウェア・エニックスの「『ドラゴンクエスト』スペシャルステージ」が注目を集めた。
「DQMB」3代目王者がついに決定!
今回のメーンイベントは、何と言っても「DQMB」の小学生日本一を決める「第3回 王者決定戦 小学生大会」だろう。多くの観客が見守るなか、ステージ上では全国8地区から予選を勝ち上がってきたチビっ子8人により、王者の座をめぐって激しい攻防が繰り広げられた。
見ていて面白かったのが、参加者のほとんどが同じ戦略をとっていた点。基本はラリホーや甘い息、メダパニといった「相手の行動を封じる技」で時間を稼ぎつつ、その間にオーブゲージをためて「とどめの一撃」で敵を一掃する――というものだ。
発動まで時間のかかる「とどめの一撃」の弱点を足止め技で補い、なおかつ足止め技だけでは不足しがちなダメージソースを「とどめの一撃」が補うという、まさに一石二鳥の作戦。実際、この戦法は非常に強力で、これに対抗するにはこちらも同じ戦法をとるしかない――ということで、必然的にこのスタイルに人気が集まっていったものと思われる。
かくしてし烈なラリホー合戦を制し、見事優勝を収めたのは、近畿地区代表の「おかもと そうま」くん。おかもとくんの戦略は、ストーンマンが「たちふさがる」で後ろの2体を守り、その間におばけきのこ(甘い息)とマミー(ラリホー)の2体が速攻で相手を眠らせるという、ある種「とどめの一撃」狙いの究極型とも言えるもので、どんな相手にも終始安定した強さを発揮していた。特に優勝をかけた決勝戦では、最後にスペシャルカード「ロトの紋章」(「ドラクエ1〜3」の歴代勇者たちが協力し、必殺攻撃を放つカード)でとどめを刺すというサービスぶりで、余裕すらうかがえるほどだった。
ついにベールを脱いだ「DQMB2」
こうして「3代目王者」も決まり、ようやくひとつの区切りがついた「DQMB」だが、勇者たちの戦いはまだ終わったわけではない。続いてメーンステージでは、12月稼働予定の最新作「DQMB2」が、シリーズのプロデューサーである市村龍太郎氏によってお披露目された。
システム面では、まずプレイヤーの分身となる「勇者」が戦いに参加できるようになっているほか、勇者に装備させるための「ぶき」「よろい」「たて」カードが新たな種類として加わっている。これらのカードは、モンスターカードと同様、ゲーム開始前にスキャンすることで使用可能。また勇者には職業の概念もあり、選んだ職業に応じて、チーム内のモンスターが強力な「第3のワザ」を使えるようになることもあるそうだ。
さらにこの「勇者」は、プレイを重ねることでレベルが上がり、少しずつ強くなっていく。育てたデータは、専用のICカード「ぼうけんのしょ」に記録され、次のプレイに引き継ぐことが可能。レベルアップ時のファンファーレは、もちろんおなじみの「チャラララッチャッチャッチャ〜」だった。
ほかにもステージでは、新たな「とどめの一撃」や、前作の魔王ゾーマに相当する新たな「大魔王」の存在も明らかとなった。今回新たな「とどめの一撃」として公開された「ミナデイン」は、「ドラクエIV」の勇者に続いて、ライアンやアリーナたち7人の「導かれし者たち」が次々登場し、力を合わせて強力なビームを放つという大技。そのド派手な演出は、ファンなら感動すること間違いなしだ。
また新たな「大魔王」としては、なんと「ドラクエIV」のボス・デスピサロが登場する。今回は魔王側にも「魔王ゲージ」というものがあり、これが溜まると、向こうも「とどめの一撃」を使用してくるので注意が必要だ。ちなみにデスピサロの「とどめの一撃」は、進化の秘宝を使う前の姿に戻り、必殺の剣技「ダークマター」を放つというもの。予想外の演出に、こちらも会場からは「おおっ!?」という驚きの声があがっていた。
間もなく完成!? 「ドラクエIX」最新映像も
ステージイベントの最後には、2009年3月発売予定のDS「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」の最新映像も上映された(映像自体は、オープンメガシアターで流れているものと同じ)。
市村プロデューサーによれば、今作のテーマは「みんなで遊べる『ドラクエ』」。すでに発表されているとおり、今作では最大4人でのマルチプレイに対応。その際、みんな同じ格好・外見ではつまらないということで、顔や髪型、体型など「キャラクターの外見はかなり細かくカスタマイズできます」とのことだった。
またここで司会者から「ムービーの中で、羽のはえた人や、妖精のようなキャラクター、それに光る列車のようなものが出てきましたが……?」との質問が。おそらく筆者を含め、映像を見た人なら誰もが気になっていた部分だと思うので、内心「司会者GJ!!!」と快哉を叫んだのだが、残念ながら市村プロデューサーの答えは「まだ言えません」の一言。「ストーリーに深く関わってくるのは確かです」(市村氏)ってそんなことは分かっとるわい! と思わず心の中でツッコミを入れてしまったが、こればかりはまぁ、おとなしく続報を待つしかないだろう。
開発状況としては、「3月の発売に向けて、まさに佳境にさしかかっているところ」(市村氏)で、ちょうど「昨日の夜中も、エンディング用のスタッフロールを作っていたところ」(市村氏)だそう。完成が近いのは確かなようなので、あとはこれ以上の延期がないよう祈りつつ、楽しみにしているファンのためにもなるべく早く次の情報を出していただきたいところだ。
コンセプトアート:株式会社レベルファイブ
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