生ぬるいマルチプレイなど不要! これが「ソウル・サクリファイス」の“共闘”だTGS2012

「プレイヤー2を生贄に捧げ、超魔法、発動!」「ぎゃあああああ!」

» 2012年09月21日 17時51分 公開
[ITmedia]
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 東京ゲームショウ2012、ソニー・コンピュータエンタテインメントブースでは、稲船敬二氏が企画・開発を務める、PS Vita「ソウル・サクリファイス」を大々的に出展していた。

 今回、会場では4人(うち1人はインストラクター)によるマルチプレイを体験することができた。ミッションの目的は、3つ首の魔物「ケルベロス」を討伐するというもの。4人で協力して戦い、ケルベロスを倒すことができればクリアとなる。

画像

 4人で力を合わせて巨大なモンスターに立ち向かう――と聞いて、あのゲームを思い浮かべた人は多いかもしれないが、実際プレイ感覚もアレにけっこう近い。大きく違うのは、攻撃手段が「魔法」という点だ。

 拳を巨大化させて攻撃する魔法、雷をまとって突進する魔法、大岩に変化してゴロゴロと転がる魔法、体力を回復する魔法――。本作には無数の魔法が用意されており、その中から6種類を選んでクエストに持っていく。持ち込んだ魔法は○、△、□の各ボタンに割り振られ、対応するボタンを押すことで発動。持ち込む魔法の選択によって、攻撃重視のキャラにもできるし、防御・回復重視のキャラにもできる。時間停止など、他のゲームではありえないような魔法もあるのが楽しい。

画像 ○、△、□ボタンで魔法発動。どんな魔法をセットするかで戦い方も操作方法もガラッと変わる

 もうひとつユニークな要素として「救済と生贄」というものがある。マルチプレイで誰かが倒されてしまった場合、他のプレイヤーが近づくことで「救済」か「生贄」かを選べるというもの。救済した場合はその場で復活、逆に生贄にすれば、そのプレイヤーの命と引き替えに強力な魔法を発動することができる。仲間を復活させて最後まで共闘するか、あえて生贄にすることで大ダメージに期待するか、どちらを選ぶかはプレイヤー次第だ。

 ちなみに、生贄にされてしまったプレイヤーは、その戦闘にはもう参加できないものの、霊となってモンスターの防御力を下げたり、他のプレイヤーの攻撃力をアップさせたりと、以降は間接的に戦闘をサポートする形となる。「ボンバーマン」の「みそボン」を思わせる、ちょっとユニークなシステムだ。

画像 Lボタンで救済、Rボタンで生贄。生贄ばかり選んでいると、だんだん顔つきも邪悪なものに変わっていくとか……

 今回はインストラクターさんのサポートもあって、だいたい10分弱くらいでケルベロスを討伐。モンスターを倒した場合も「生贄」にするか「救済」するかの選択を迫られる。「生贄」にした場合は魔力が増え、「救済」した場合は体力がアップ。これを繰り返してプレイヤー自身を強化しつつ、新たな供物(魔法を使うために必要なアイテム)を集めていく――というのがゲーム進行の基本となるようだ。

 身もフタもない言い方をしてしまうと、第一印象はやっぱり「モンハンっぽいな」だった。しかし、攻撃も回復も、すべて「魔法」というシステムでひとまとめにしている点や思わせられる点もあった。「モンハン」以降流行したフォロワーの中でもかなり丁寧に作り込んであり、ファーストパーティ製タイトルとしての「PS Vitaにはこれがある!」という自信のようなものがひしひしと感じられた。

画像 基本の攻撃手段が「魔法」なので、何をやっても派手で気持ちいい

画像 今回戦ったケルベロス。最後はおいしく生贄にさせていただいた

画像 モンスターも元は人間。中には人間だったころの面影を強く残しているものも……

 今回はあくまで体験版ということで、魔法の使用回数(供物の数)はあまり気にしなかったが、本来は「時間停止」のような強大な魔法を使うには、きっと相応のコストを払わねばならないのだろう。「魔法には代償が伴う」という、本作のもうひとつのテーマもぜひ体験してみたかったが、それはまた次の楽しみとしておこう。

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東京ゲームショウ | 稲船敬二


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