ランナーガンダム、バブルヘッドマネキン……エコなユニークアイテムがずらり! 「エコプロダクツ2012」に行ってきた

最先端の環境にやさしい製品や技術、サービスが集まった「エコプロダクツ2012」を訪れてきた。エコロジーかつユニークな展示の一部をピックアップしてご紹介する。

» 2012年12月17日 19時35分 公開
[池田園子,ITmedia]

 12月13〜15日の3日間に渡って東京ビッグサイトで行われた「エコプロダクツ2012」。さまざまな企業、官公庁が一堂に会し、最先端のエコ製品や技術、サービスを展示している。その中からユニークなアイテム、ガジェット、サービスを取り上げてみる。

圧巻! ランナーガンダムを見よ

 まずはバンダイの展示。捨てられるものを資源に戻す「リサイクル」、上手く活用する「リメイク」という、2つのエコな「変身」が今年のテーマだという。まだ試作段階だというが、紙を使って作ったガシャポンのカプセルが目を引く。プラスチックでできたイメージの強いカプセルが、大きく変わる気がする。

紙のガシャポンカプセル
環境にやさしいリアルな昆虫フィギュア「アースカプセル 昆虫採集」。バイオマスチップを使用

 さらに会場ブースでは、ガンダム好きな大人にはたまらない展示が行われていた。エコな変身の象徴として、プラモデルを作るときに捨てられる「ランナー」を大変身させた、全長3メートルと巨大な「ランナーガンダム」だ。近くで写真に収めるのも苦労するほど。

 ちなみにこのガンダムを作ったのは、ファーストガンダム世代の一般男性。材料はランナーと瞬間接着剤くらいらしい。さまざまな素材を使用して、オリジナルガンダムを製作しているのだとか。ランナーガンダムは、写真でじっくりご堪能下さい。

“きゃりぱみゅ”を連想させるポップなマネキン

 ヤマトマネキンの「バブルヘッドマネキン」も面白かった。頭の取り替えが可能なマネキンで「Bubble Rabbit(茶色いウサギ)」「YB 003(青い鳥)」「Bubble Face(ピンク髪の女の子)」など、ポップなデザインが多数揃っている。特殊な加工技術で、不要な布から花、紙までもがマネキンになるのだとか。

 制作を担当しているのは、グッドデザイン賞やドイツiFデザイン賞など受賞しているデザイナー・根津孝太氏だ。まだ市場には出ていないが、広報担当者に聞くと「若い女子の多い原宿・表参道エリアのショップのマネキンに使われてほしいですね」とのこと。確かにニーズがぴったりと合いそうだ。

シャワーも照明もエコに

 TOTOの「エアインシャワー」にも大勢の人が集まっていた。従来のシャワーと比較して35%も節水すると同時に、心地よい浴び心地を実現し、今年のエコプロダクツ大賞優秀賞(推進協議会会長賞)を受賞した。最新技術で水に空気を含ませ、1粒1粒の水を大粒にし、肌への当たりを滑らかにしているのだ。

 昨年の同賞で環境大臣賞を受賞した「エコシングル水栓」もスゴい。従来型のシングルレバー混合栓は、レバー中央部で湯と水が混ざって出るため、気づかないうちに給湯機が作動してしまう。一方、エコシングル水栓は、レバーの中央部までは水、さらに左に回すと湯が出るしくみ。中央でカチッと音が鳴るため、水と湯を意識して使い分け、無意識のうちにエネルギーをムダ使いするのを防ぐ。

 コニカミノルタの新規事業のひとつ「有機EL照明」をメインにした展示にも見入ってしまった。今話題の有機EL照明には、照らす範囲が広い、省エネルギー、発熱が少ない、薄くて軽い、フレキシブル、環境に優しいなど、ほかの照明より優れている点が多い。家に置くとオシャレ過ぎる照明も飾られていた。

話題の「スマートコミュニティ」を体験

 最後に紹介するのは東芝の「スマート忍者」。4月に「Earth Day NY 2012」でも展示され、話題を集めていた。エネルギー自給率を向上させて有効活用するための、電気を主軸とした新しい社会インフラ「スマートコミュニティ」を舞台に、自然と共生する忍者の世界をモニター上にバーチャルに再現したものだ。

 ブースの特設カメラで写真を撮ると、およそ15秒後に、スマートコミュニティが投影されたスクリーン上に、自分のオリジナル忍者アバターが登場する。アバターの顔の部分には自分の顔がはめ込まれている。「スマートコミュニティの快適な生活を体感してほしい」と担当者は語る。ちなみにイベント期間中に会場で撮影した写真は公式サイトから閲覧・ダウンロードも可能だ。

 夕方からの展示は「スマート街絵巻」に差し替わる。モニターに手をかざすことで、スマートコミュニティの仕組みを体験することができるというもの。上から舞い落ちてくる5つの漢字(電、雲、医、通、水)の前で手を動かすと、エネルギー、クラウド、ヘルスケア、交通、水循環が光や線などで視覚化される。数十年後の日本の社会を見た気がした。

 どちらも同社が注力している「スマートコミュニティ」事業の認知度アップのために展開するコンテンツ。スマート街絵巻はタブレットで遊べるアプリとしての開発も検討しているという。楽しみながら近い将来の社会を学べる展示だった。

 エコを推進する動きは想像以上に進んでいた。市場に出てくることで、暮らしを大きく変えてくれるものもあるだろう。それぞれの実用化、商品化が楽しみでならない。

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