コラム
» 2015年09月12日 06時00分 公開

iPhoneの「3Dタッチ」に抱く懸念 ユーザーは機能に気づくことができるか

iPhone 6sとiPhone 6s Plusに新たに採用された「3D Touch」機能は、それに触れた多くの人が絶賛するユーザーインタフェースのようです。しかし3D Touchは、長押しや強押しと同様に、“気付きにくい”操作でもあります。

[園部修,ITmedia]
3D Touch 3D Touchで利用できるPeek(ピーク)。コンテキストメニューのように、よく行う操作を呼び出したりできます(撮影:松村太郎)

 Appleが発表した次期iPhone、「iPhone 6s」と「iPhone 6s Plus」に採用された新しいユーザーインタフェース「3D Touch」が話題です。新型のiPhoneにおける最大の見どころと評価する人も多いこの機能は、Appleいわく「次世代のマルチタッチ」。タッチパネルの操作では今や一般的になった、複数の指を使ったスワイプやピンチ操作に次ぐ、iPhoneならではの新しい操作です。

 指でガラス面を強く押し込むと、押し込んだ強さに応じて「Taptic Engine」が振動を起こし、それと同時にPeek(ピーク/のぞく)やPop(ポップ/飛び出す)と呼ばれる動作を起こせるこの機能は、ソフトウェア(iOS)とハードウェア(iPhone)を一体で開発できるAppleだからこそ実現できたスムーズな操作感だと評判です。発表会場で実機に触れた人の多くは、その出来の良さや実装の素晴らしさ、利便性の高さを異口同音に伝えています。

 しかしこの3D Touch、知っていると便利な機能である半面、知らないと使えない機能になってしまうのではないかと、懸念を覚えます。

 以前、Apple Watchに「Force Touch」が採用されたときにも「Apple Watchの“全貌”にユーザーは気付けるか 『長押し』に感じる不安」という記事を書きましたが、こうした“普通のタッチ”とは異なる操作を組み合わせるユーザーインタフェースには、機能が複雑になり、存在するはずの機能が見付けられなくなるリスクがあります。

 iPhoneの発表会場で3D Touch機能に触れた人は、「今回の目玉機能は『3D Touch』です。こんな風に操作するととても便利です。さあ、試してみてください」といった感じでレクチャーを受け、実際に触ってみて、その素晴らしい操作感に感動するのだと思います。

 iPhoneを使いこなしている人なら、今まで何度もタップしたりホームボタンを押してアプリを切り替えたりしていた操作が、指を軽く押し込むだけでできたりするとなれば、便利で生産性も上がると感じるでしょう。それはそれで素晴らしいことです。

 ですが、普通にキャリアショップなどでiPhoneを購入する人の場合、3D Touchについては一切知らないままiPhoneを使う可能性もあるわけです。こうした人は、3D Touchの恩恵を受けられないかもしれません。テレビCMで見るとか、何かの拍子に気付くこともあるとは思いますが、長押しをしてホーム画面のアイコンを並べ替えられることや、コピー&ペーストの機能が使えることを知らない人がいることを考えると、かつての国産高機能ケータイがそうであったように、搭載されているのに誰も気付かない機能が増えていく恐れもあります。

 純正アプリで実現されている3D Touchを活用する機能は、知らなくても困らないといえばそうですが、3D Touchはサードパーティー製のアプリでも利用可能になることから、Appleの純正アプリとは違う3D Touchの使い方を組み込むアプリも出てくることが考えられます。この場合、肝心の機能が使えないといったことも起こるかもしれません。

 マルチタッチでストレスなく操作できるiPhoneが初めて登場した当初は、子供でも直感的に使えるタッチパネル操作に誰もが魅力を感じました。ですが、3D Touchがその再来になるのかどうか、と考えると、いまひとつ確信が持てません。

 3D Touchが、PCのキーボードショートカットや、右クリックで呼び出せるコンテキストメニューのように、玄人だけが知っている“裏技”のようにならないことを願ってやみません。

3D Touch マップアプリでは、3D Touchを利用することで、特定の場所を押し込み位置情報の詳細を表示する、といったことも可能です(撮影:松村太郎)

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