コラム
» 2016年01月20日 11時55分 公開

なぜ残業は減らないのか――働き方の多様化、実現のカギは サイボウズ青野社長に聞く(1/4 ページ)

労働時間削減や有給消化に、いま多くの企業が悩まされている。多様性のある働き方を導入していることで知られるサイボウズの青野社長に、同社の取り組みについて聞いた。

[デサント,ITmedia]
サイボウズ代表取締役社長の青野慶久氏 サイボウズ代表取締役社長の青野慶久氏

 ある日突然、トップダウンで職場に降りてきた「早く帰れ、有休を取れ」と言う指示。

 売上だけでなく労働時間にまで数値目標を課せられた社員からは、「残業代削減か」「たまった仕事はどうするんだ」と不平不満の声が聞こえてきて、時短に向けた取り組みは序盤から険悪なムード――。

 「長時間労働は悪」といった風潮が広がってきている中で、強引に「時短」に舵を切った企業がこのような状況に苦しんでいるケースをよく耳にします。「ノー残業デー」や「健康経営」などの聞こえの良い言葉は、結局は経営陣の壮大な独り言であり、それを受けた人事や総務だけが目標達成のために鼻息を荒くしている“お題目”に過ぎないのではないかと。

 一方、今では「多様性のある働き方」の成功事例として頻繁にメディアに取り上げられているサイボウズも、過去には「離職率28%」という時代がありました。同社は、休むことをよしとしない職場風土からどうやって脱却し、今のポジションにまでたどり着いたのでしょうか。

 サイボウズ代表取締役社長の青野慶久氏は、多様な働き方を認める空気の作り方を以下のように語ります。

普通と逆? 「社員が増えるほど純度が上がる」仕組み

――今でこそ働き方の多様性が社内に浸透しているサイボウズですが、「休むのが悪」と考えられていた過去には、その考えをなかなか受け入れられない職場の空気もあったと思います。社員からの反発はなかったのでしょうか?

 メンバーからの反発がなかったかというと、やはり少しはあったと思います。最初に働き方改革の方針を打ち出したときには、「残業代を削るつもりですか!」と言ってくる社員もいましたから。

 ただ、この問題を解決するためには、その都度時間を取って説明して回るしかなかったです。「一律に早く帰れとは言ってない。そうではなく、働き方を選択できるようにしたいんだ。帰りたいと思う人が、早く帰れるようにしたいだけなんだ」と、その趣旨を伝える努力をずっとしてきました。

――ビジョンの浸透は、規模が大きければ大きいほど難しいイメージがあります。

 そうですね。ただ、サイボウズの場合、働き方改革を2005〜2006年ごろからずっとやっていて、その中で「うちの社風に合わない」と感じた人は辞めていきましたし、逆に、それを魅力に感じて入ってくる人も増えていきました。

 結果、社員へのビジョン浸透度、純度は、規模が大きくなるほど高くなっていったんです。一般的には、規模が大きくなればなるほどビジョン共有の純度は落ちるイメージがありますが、サイボウズは逆でした。80人くらいのときの方が、ずっとバラバラだったと思います(笑)。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10

  1. 勝手に「サービス終了ゲーム総選挙」をやったら6700票も集まってしまったので結果を発表します 2位の「ディバインゲート」を抑えて1位に輝いたのは……
  2. ママとの散歩中、田んぼにポチャンした柴犬さんが帰宅後…… パパに一生懸命アクシデントを報告する姿がいとおしい
  3. “26歳年の差婚”の菊池瑠々、第4子妊娠を発表「もう、とにかくうれしいです!」 年上の夫も満面の笑み
  4. 桐谷美玲、隠し撮りに「絶対ヤバい顔」 “ほぼ半目”な不意打ち写真に「100点満点に可愛い」と全力フォローの声
  5. 村田充、3匹目の愛犬の存在明かす 神田沙也加さんから引き取ったブルーザーとは「数日で仲良くなりまして」
  6. 三浦孝太、母・りさ子誕生日に“家族4ショット”でお祝い キングカズも笑顔の写真に「家族が1番!」
  7. バレー日本代表の清水邦広の再婚に盟友・福澤達哉さん「相手は私ではございません」 元妻は中島美嘉
  8. 「駅の待合室をバケモンが占領している」→“謎の生き物”の正体について大分県立美術館に話を聞いた
  9. 滝沢カレン、倖田來未の“バックダンサー”になりすまし 感極まって「人一人洗えるくらい泣きました」
  10. 宮崎駿愛用の「電動消しゴム」が故障 → サクラクレパス公式が倉庫の奥から発掘 Twitterが繋いだ温かな展開が話題に

先月の総合アクセスTOP10

  1. 「どん兵衛」新CMに星野源が復活も衝撃の新展開 “どんぎつね”吉岡里帆の正体明かされ「完全なホラー案件」「狂気を感じる」
  2. ハラミちゃん、“公称145センチ”も本当の身長にゴチメンバー驚き 「デカイっていわれるのが嫌になっちゃって……」
  3. 西川史子、退院を報告 「生きていて良かったと思っていない」と告白も、力強い現在の心境明かす「私は医師です」
  4. 「もうアヒル口」「美人確定ですね!」 板野友美、生後2カ月娘の“顔出しショット”にみんなメロメロ
  5. 「気ぃ狂いそう」 木下優樹菜、生配信中止で“涙のおわび動画” やらかしたスタッフに「生きてたらミスぐらいする」
  6. 東大王・鈴木光、“お別れの笑顔”で司法試験合格を報告「本当にありがとうございました」 SNS閉鎖に涙のエール続々
  7. 「こんな普通に現れるの?!」「バレそうで心配」 倖田來未、駅のホームに“普通に並ぶ”姿にファン驚き
  8. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」「どストレートに餅で笑った」と称賛集まる
  9. 第1子妊娠のすみれ、母・松原千明と2年ぶりに涙の再会 「やっとママに会えました」と感動的な親子ショット公開
  10. 渡辺裕之、66歳バースデーで息子と2ショット 合同誕生日会に「すごいお料理とケーキ」「イケメン息子さん」