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私を食べて! 3Dスキャナ&プリンタでハイスペックすぎる自分型チョコを作ってみた(2/2 ページ)

チョコにたどり着くまでの工程が長いぞ。

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シリコン型完成! チョコ流し込み

 はりきって2日目。一連のPCでの作業が終わっている今日は、ようやくチョコ作りらしい工程へ進む。参加者に配られたのは、自分の顔の形をしたシリコン型。これは3Dプリンタで出力した原型をもとに、食品容器工場の職人さんが作ってくれたもの。このシリコン型は持ち帰れるため、家でも自分の顔型チョコを量産することが可能だ。


これがシリコン型

 スタッフさんがチョコ作りの説明を始めた。「このチョコに使うのはコーティング用のチョコなので食べてもそんなにおいしくありません(笑)」と、ちょっと気になる一言が飛び出す。わざわざ3Dマシンを使って自分の顔を表現した本気の逸品だというのに、味はイマイチかもしれないだと……。バレンタインという本来の目的を忘れそうになりながら、型にチョコを流し込んだ。

 ちなみにコーティング用のチョコを使ったのは、固まるのが速くてイベントに向いている――という理由からで、もちろんほかのチョコでもOK。ミルクチョコが最も固まりにくく、ブラックチョコを使うとツヤも出るし美味しいそうだ。

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空気が入らないように蜜のようにゆっくり入れる

 あとはチョコが固まるのを待つだけ。その間に今回の会場となった工場で、シリコンを使った型作りの現場を見学させてもらった。30分ほどたって席に戻ってくると……チョコが……できたー!! 顔と比べていかがだろうか。


できたー!!!!!

自分の顔をデコっちゃうのだ

 これにさらにデコレーションをしたら完成なのだが、顔に本気でデコレーションすると、チョコを自分に似せた意味がまるでなくなってしまう。そのいい例がスタッフさんの用意したこの見本品である。筆者は悩んだ末、顔の裏側に絵を描くことにした。


「こういうとき、どんな顔すればいいか、わからないの……」

「じーぶーんーのーかーおーチョーコー」

黒ひげ危機一髪のようにディスプレイされるみんなの顔チョコ

 いざ出来上がったチョコを、参加者全員で試食して、ワークショップは終わった。自分の顔を自分で食べるという、この妙な感覚。誰もが、チョコというおいしい食べ物を食べているとは思えないような、いわく言い難い表情で口に含んでいた。


ただのチョコだとわかってますよ、ええ。でも……なんだろうこの気持ち

 そして後日、知人男性数人に渡してみたところ、以下のような表情をされた。もしも、本命チョコとしてこの“顔チョコ”を検討している場合、若干の注意が必要である。

顔か……
顔……(笑)
あ、顔ね……
…………。

 FabCafeでは、自分の顔を再現するワークショップを今後も開催する予定。ホワイトデーには“自分の顔グミ”、こどもの日には“自分の顔キン消し”、とシリーズ化していく計画だ。

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朝井麻由美(@moyomoyomoyo)は、体当たり取材・イベント取材を得意とするフリーライター。一風変わったスポットに潜入&体験した記事は100本を超える。主に「週刊SPA!」や「DIME」などの男性誌で執筆するほか、「日刊サイゾー」ではB級スポットを巡る「散歩師・朝井がゆく!」を好評連載中。ゲームと雑貨とパズルが好き。コスプレするのもわりと好き。ウニとイチゴがあればだいたいご機嫌。

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