資生堂「インテグレート」批判受けCM取り下げ 「しんどい生き方助長」「25歳過ぎたら女の子じゃない?」と炎上
「絶対に許しちゃいけない」「クソのようなCM」など一部で批判を浴びていました。
資生堂の化粧品ブランド「インテグレート」のCMをめぐり批判が集まっていた件で、資生堂は10月7日、同CMをWebサイトから削除しました。各所の報道によると、テレビでの放映も終了するとのこと。
CMは第1弾と第2弾があり、特に批判を浴びているのが第2弾の「がんばってるを顔に出さない」篇。パンをくわえながらPCに向かう主人公(小松菜奈さん)に対し、「今日も頑張ってるねえ」「(でも)それが顔に出ているうちは、プロじゃない」と男性上司がピシャリと語りかける――という内容でした。
これに対し、ネットでは「またしんどい生き方を助長」「へー女は仕事ができても疲れた顔してるとダメなんだ」「『女性はどんなに疲れていても余裕をなくしても、いかなる時もキレイでいなければいけない』という強迫観念を、公共の電波を使って発信している」など批判が殺到。さらに男性上司の発言については「セクハラなのでは」という声もあがっていました。
一方、第1弾CMについても「女性の価値は若さとかわいさだけってこと?」など批判の声が。こちらは25歳の誕生日を迎えた主人公に対し、友人の2人が「今日からあんたは女の子じゃない」「もうチヤホヤされないしほめてもくれない」など、ふざけながらも厳しい言葉を突きつけるという内容。ただ、最後には「カワイイ大人の人だっているもん!」「カワイイをアップデートできる女になるか、このままステイか、ってこと?」「なんか……燃えてきた」と決意を新たにする――というストーリーでした。
資生堂はこうした批判を受け、CM映像を公式サイトおよびYouTubeから削除。また公式サイトにも「大人の女性になりたいと願う人たちを応援したいという当CMの制作意図が十分に伝わらなかったことを真摯に受けとめ、総合的に勘案しつつ、今後のPR、宣伝活動の参考にさせていただきます」というお知らせを掲載しました。
同様のケースでは2015年にルミネがWebで公開した“女性応援CM”が炎上し、謝罪・動画削除に至ったのが記憶に新しいところ(関連記事)。このときもCMの内容をめぐり、「なぜ(女性が)男の需要に応えなければいけないのか」「女性差別だ」などと批判が寄せられていました。
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「乳房の文化論」にまつわる記事を紹介したツイートでした。
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