保育園の空きがないから魔王討伐に行けない RPG風漫画「伝説のお母さん」がファンタジーなのにやたらとリアル
子育てと魔王を倒す旅、両立なるか!?
ファンタジー作品の中で無事魔王を倒した後の勇者たちは、その後どうしているのでしょうか。数々の死闘を繰り広げた旅が終わり、一般男性と結婚して、子どもを設け、幸せに暮らす元魔法使いのもとに再び旅に出て復活した魔王を倒すよう命令が……子育てと魔王討伐の両立に悩む母親の漫画「伝説のお母さん」がファンタジーなのに妙にリアルで、子育てママ、ワーキングママあるあるな内容となっています。
漫画の作者は、かねもとのむくうさん。自身のブログやTwitter(@kanemotonomukuu)で、育児の絵日記を中心に創作漫画なども公開しています。
「伝説のお母さん」1話は復活した魔王を倒すよう、勇者一行に国王から再結成の命令が下るところから始まります。連絡を受けた元魔法使いは……参加したいのはやまやまだけど保育園に空きがないんです、と待機児童を抱えており、保活の激戦区に住んでること、0歳児の途中入園は絶望的であることを訴えます。保育園の申し込みは11月。「なんで魔王11月までに復活してくれなかったんですか!?」と切実な叫びが響き渡ります。
その後のお話ではお城の人が元魔法使いの説得にやって来ます。現役時代とはすっかり変わってしまった産後太りの姿を見て、戦うのは難しそうだと感じるのですが……出現したゴキブリを即座に魔法で倒すのを見て「家で眠らせておくのはもったいない力」と告げて去ります。
仕事から帰った旦那さんに、魔王討伐について相談しようとした元魔法使いですが、返ってきた反応は「えええ、子どもどうするんだよ。俺も仕事あるし……お前が行かなくたっていいだろ?」。そうですよねぇ……と相談を諦めてしまう元魔法使いなのでした。
4話では、日常と魔王討伐の旅の間で揺れ動く元魔法使いが、ついに保活を開始する様子が描かれています。子育て担当課に相談にいくも、担当に保育園は満員で100人待ち、入所は厳しいことを告げられます。そして、たとえ待機したとしても、保育の必要度によって優先順位が変わるので、100番目に入れるわけではないという説明も。無事、子どもを保育園に入れることができるのか、魔王との戦いはどうなるのか……。
このあとも子連れでモンスター退治に行ったり、ある力で夫が専業主夫になったり、野心家っぽい後輩魔法使いが現れたりなど、波乱の展開。かねもとさんのブログやTwitter(@kanemotonomukuu)で読むことができます。
地域にもよりますが、働くママ、働きたいママにとって保活問題は深刻。世界を救えるくらいの有能な人材が、子どもを保育園に預けられないせいで活躍できない社会ではなく、子どもがいても胸を張って世界のために戦える、そんな世の中になるといいのにな。
画像提供:かねもとのむくうさん
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