コラム

32平米ワンルーム×材料費2万5000円の賃貸DIY。空間を「仕切る」のではなく「重ねて」暮らすということ(2/2 ページ)

建築家による、自分たちが住む賃貸住宅のDIY改装。

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生活が変わり、部屋が変化する

 この部屋に私たちが住み始めて3年が経とうとしています。これまでに私たち家族と部屋にいくつもの変化がありました。

 窓際にはシナランバーの端材で作ったベンチ、ベランダにタルキのプランターボックスを作り、エアコン屋外機にはベニヤのカバーを被せて、植物を置ける場所を増やしました。ベンチはツヤ消しクリアで仕上げ、屋外機カバーは防腐剤代わりにサラダ油を塗り込んでみました。植物は都度買い足していくうちに、食用や観用あわせて30種類になりました。夏は旺盛に繁茂するので人のほうが遠慮して暮らします。

 押入れの布地やラグなどのファブリックは時々新しいものに入れ替えて、部屋の雰囲気がどう変わるのか試しています。使わなくなった布地は来客時用のベッドカバーにしています。部屋を占める大きなファブリックが入れ替えるときは、服を着替えて気分を一新するような感覚です。

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 昨年には子供が生まれたので、棚をひとつ解体して、小さく組み直し、夫婦のベッドと高さをそろえたベビーベッドを新しく作りました。子供がどんどん動き回るようになってからは、テーブルをしまって床座でローテーブルについて食事するようになりました。私たちのベッドからも新しい食卓からも、ベッドにいる子供の様子がよく見えます。

 私たちの生活はずっと変化し続けていくので、きっとDIYをし続けることでしょう。いよいよ手狭になり引っ越したとしても、その先でもDIYをして、自分たちの住む環境を作り続けていきます。

小笹泉(IN STUDIO)

1985年東京生まれ。建築家、一級建築士。内藤廣建築設計事務所にて「九州大学椎木講堂」「とらや赤坂本店」「メトロ銀座線渋谷駅舎」「JR高山駅舎・駅前広場」「日向市庁舎」を担当。2017年より一級建築士で建築家の妻と建築設計事務所IN STUDIOを主宰している。2018年に第一子が誕生し子育て中。

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