「通勤電車の反対方向に乗る夢」を叶えよう――自転車と一緒に! 超絶面白い「輪行」のコツを伝授しちゃうよ(1/2 ページ)
どこへでも行ける。
電車に自転車を載せて移動し、目的地で自転車を走る「輪行」という余暇の過ごし方があります。前回の記事で「輪行」の魅力についてお伝えしましたので、今回は実践編。
「そもそも、どこに行けばいいの?」
「どうやって列車に持ち込むの?」
「自転車なんて背負って歩いたら駅構内でへばってしまいそう」
という不安と心配にお答えしていきましょう。
中山順司(なかやま・じゅんじ)
ロードバイクをこよなく愛するオッサンブロガー。“徹底的&圧倒的なユーザー目線で情熱的に情報発信する”ことがモットー。ブログ「サイクルガジェット」運営。
自転車が好きすぎる筆者の過去記事
「どこ行けばいいか分からない」→あえて知らない駅で降りる
身も蓋もない言い方をしますが、初回はマジでどこでもいいです。適当な路線で適当に降りてしまってもそれなりに楽しめます。個人的なオススメ方法は「行ったことのない駅へ行く」。近場でかまいません。こんな駅、生涯で一回も用事がないだろうなーってとこにあえて降りてみるのです。
そこが観光地である必要はなく、市街地だろうが商業地だろうがど田舎だろうがOK。どこで降りても必ずや発見と驚きがあります。
筆者は「駅名は知っているけどどこにあるかもなにがあるかも1ミリも知識がない駅周辺を走り回って探索する」ってのを何度かやってみました。行ったのは籠原(かごはら)駅、国府津(こうづ)駅、我孫子(あびこ)駅、曳舟(ひきふね)駅。埼玉、神奈川、千葉、東京の順に南関東のマイナーな街を予備知識ゼロ&ノープランで巡ってみたわけですが、どれも新鮮で面白かったです。
え? それでもまだどこに行くかで悩んでいる? だったら通勤電車の反対方向に乗りましょう。それくらいならできるでしょう。
輪行を試す前に練習したいならそれもアリ
「電車にいきなり乗るのは気が引ける」とか、「まずは自転車で街を走ってみたい」ってことであれば、輪行の前に練習がてら知らない街に行ってみましょう。輪行することが目的ではなく、あくまで行動半径を広げるための手段ですからね。
家から出発して帰ってくるのなら、片道30km未満がいいかなと。それ以上になると初心者は体力的にややシンドいかと思います。
筆者がたまにやるのが「お台場のタコベルに行って帰ってくる」やつ。川口市の自宅から片道ジャスト30kmで散歩にちょうどいいのです。
これくらいの距離ならミニベロでも問題なし。片道1時間半なので半日あれば楽しめます。ママチャリでもできなくはないですが、快適ではないとは言っておきます。
「なぜタコベルなの?」
アメリカに留学していたころにタコベルにドハマリしまして、タコスに目がないのです。好きなのはハードシェルのほう。ついでにナチョスも頼みます。摂りすぎたカロリーは復路で燃焼させるので大丈夫。
「待て、タコベルなら渋谷の道玄坂店もあるではないか」
ええ、でもお台場のほうが観光気分が味わえていいじゃないですか。
電車にはこう乗ろう
余談がすぎたので本筋の輪行に戻りましょう。自転車を抱えて電車に乗るにはいくつかコツがあります。
1.乗り換え回数は少ない方が快適
重さ10kg前後のバイクを担ぐわけなので、駅構内での移動距離はミニマムにしたいところ。10kg=5kgの米袋2個ぶんだと想像してください。「それを肩に担ぐのか、わりと重そうだな」と感じてもらえたのではないでしょうか。
よって乗り換え回数が少ないほうがベターなのは間違いないです。遠方に行くにはどうしても乗り換えが必要になりますが、慣れるまでは「乗換ゼロ、やってもせめて1回のみ」がいいでしょう。
2.大きな駅は外す
巨大な駅は便がいいですが、代わりに改札からの移動距離も長いし、人混みに晒されるというリスクがあります。新幹線に乗ろうとして丸の内側から入ったら、逆サイドの八重洲まで米袋2個持ったまま歩かされたと想像してください。ね? うんざりしたでしょう?(笑)
渋谷ではなく代々木上原駅、新宿ではなく大久保駅……とあえて1つか2つ外して乗るのがオススメ。大きな駅しか停まらない特急や新幹線を利用するならまだしも、在来線、普通列車で行くなら小規模な駅のほうが移動距離も少ない。あと、気分的に楽です。
ただ、小さい駅だとエスカレーター(エレベーター)がないこともあるのでそこはトレードオフですが。大きな駅を使うなら「乗りたい線はどの改札からが最も近いか?」を調べておくとよいです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.