レビュー

【レビュー】e-bikeどれだけ走れる? 新世代スポーツ電アシ車「CRUISE」で伊豆半島約100キロを走ってみた(1/3 ページ)

2019年はe-bike元年なんだとか!? じわじわ日本にも増えてきたシマノ製電動ユニット搭載スポーツ車に試乗!【写真33枚】

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 2019年、「e-bike」と呼ぶ電動アシスト“スポーツ”自転車が日本でも続々登場してきています。


今回試乗した電アシクロスバイク、ミヤタサイクル「CRUISE」

 e-bikeは、クロスバイクやロードバイク、マウンテンバイク、ミニベロなどに電動アシストユニットを搭載したスポーツタイプ自転車を示す呼称です。日本で既に広く普及するママチャリ/シティーサイクル型の電動アシスト自転車と基本的に仕組みや法規制などは一緒ですが、どちらかというと実用性よりも趣味性が高く、サイクリング、長距離ライド、ヒルクライムといった趣味やスポーツにまで活用範囲を広げた車種を指します(関連記事)


(参考レビュー)Ternのボッシュ製電動ユニット搭載e-bike「Vektron S10

(参考)ルイガノのシマノ製電動ユニット搭載e-bike「AVIATOR-E

 今回は、日本のシマノ製電動アシストユニットを搭載したミヤタサイクルのクロスバイク型新モデル「CRUISE(クルーズ)」に試乗。1回の充電で最大115キロを走れるというその実力を、アップダウン、山に海に、風光明媚な景色も楽しめる約90キロの伊豆半島コースで確かめてみました。

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最大115キロ走れる、シマノ製電動ユニットを搭載した新型クロスバイク

 CRUISEは、シマノの250W電動ユニット「STEPS E8080」を搭載したクロスバイク。ストレートハンドルのクロスバイクなので、ドロップハンドルのロードバイクに比べると街中や普段使いにも扱いやすいスタイルです。

カラーはピュアホワイトパールとクリアブラックの2色。フレームサイズは43(適正身長155~175センチ)か46(適正身長160~180センチ)の2サイズを用意する(画像:ミヤタサイクル)

CRUISEの主な仕様(画像:ミヤタサイクルのWebサイト)

 バッテリーは36V/11.6Ahの大容量型。節約するECOモード時で最大115キロ、普通に使う通常(NORMAL)モード時でも106キロと、クロスバイクライドならば丸1日は大丈夫そうな100キロ超えの航続距離を実現します。


今回e-bikeで走った約90キロの伊豆半島コース

 今回のライドは、静岡県のサイクリスト向けリゾートホテル「コナステイ伊豆長岡」から、西伊豆スカイラインを経由して伊豆半島を回り、同ホテルへ戻る約89キロのコース。途中、峠越えやワインディングロードもあります。

 どのアシストモードを主に使えばよいのでしょう。STEPS E8080には、強力にアシストするがバッテリー消費量の多い「HIGH」モード、アシスト力と航続距離のバランスを取った「NORMAL」モード、アシスト力は控えめながら長い航続距離を実現する「ECO」モードの3つがあります。あらためて航続距離のカタログ値は、HIGHが78キロ、NORMALが106キロ、ECOが115キロです。

 コースは約89キロ。途中で電欠するのは嫌なのでHIGHでは少し足りません。しかしECOでバッテリーを節約したとしても、アップダウンも大きいこのコースなら、電アシの力を存分に得て「楽」できなければ意味がありません。今回は常時NORMALモードで走ることにしました。

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サイクリスト向けリゾートホテルのコナステイ伊豆長岡を出発

サイクルコンピュータはシマノの「STEPS SC-E6010」を装備。車速、走行距離、航続距離の表示から、アシストモードの切り替えやライトオン/オフの制御などが可能。スタート時の画面は、ノーマルモードで航続距離(残りの走行可能距離)「105キロ」と出ていた

走行距離はもちろん0キロ。ではスタートです

 ホテルを出発し、狩野川沿いを走ります。この辺りはほぼ平地でクルマの通行も少ないので、スイスイと気持ちよく快適に走れます。平地走行で実感したのは(ママチャリ型電アシ車よりも)「何だか運転が楽しい」ことです。ロケーションが良いこともありますが、「アシストの出方」が家にもある一般的なママチャリ型電アシ車とは少し違うのです。

 ヤマハ発動機やパナソニックなどが展開するママチャリ型電動アシスト車は、もちろん車種や年代、シリーズなどで多少の差はありますが、もっとも力がいる発進時に電力でグンッとアシストすることで、走り出しが楽だと感じる味付けとなっています。しかし走り出してしまうと「アシストしてくれている」感は鈍くなる傾向があります。

 それに対してCRUISEは、発進時よりも加速時(加速したいとき)のアシストを重視した味付けだと感じます。スイスイーと巡行中しながらも、加速したいときにクッと踏み込めば、グンッと心地よく反応してくれます。脚にモーターが付いたかように軽快な感覚を味わえます。ここが「お、運転が楽しい、走っていて楽しい」と思えた理由です。


狩野川沿いののどかな平坦路

 修善寺駅着で、走行距離8.3キロでバッテリー残量97%。サイコンの航続距離表示は130キロとなぜか増えていましたが、これは直近時間単位の走行状況で計算するためのようです。スタートからこの区間までは平地で、信号ストップも少なく時速20キロくらいで巡行していたので、アシストが発生することがあまりありませんでした。

 ちなみに自転車の電動アシストは日本の道路交通法上、いくつかの規制があります。電動アシストは時速24キロまで(しか出してはいけません)となるのは皆さんご存じと思います。アシスト比率は、時速10キロまでは最大で人力比2倍の力でアシストでき、時速10キロを超えると時速24キロまで徐々にアシスト力を制限していくように設定します。緩やかに下げるのか、一気に下げるのか、段階的に下げるのかなど、この設定によって出力の感じ方や味付けが変わります。

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(参考)日本の法令基準における電動アシスト出率(出典:ヤマハ発動機

修善寺駅で休憩

サイコンの航続距離はなぜか130キロに増えていた。平地でアシストをあまり使うことなく巡行していたためと思われる

8.3キロ走行し、バッテリー残量は97%
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