「ルイ・ヴィトン」ディレクターのヴァージル・アブローが41歳で急逝　闘病公表せず仕事に励んでいた（1/2 ページ）

　ファッションブランド「ルイ・ヴィトン」や「オフホワイト」のディレクターとして知られるヴァージル・アブローのInstagramが11月28日に更新され、がんで逝去したことが報告されました。41歳でした。訃報を受け、ファンやさまざまな分野の著名人から悲しみの声が寄せられています。

　投稿によると、ヴァージルは「心臓血管肉腫」というまれながんと2年以上にわたり闘ってきたとのことです。また、2019年に診断が下されて以降、ヴァージルは病気を公表せずにファッションやアート事業に取り組んでいたことも伝えられています。結びには「彼の理念や果てなき好奇心、最善を尽くす姿勢が揺らぐことは決してなかった」とヴァージルの功績をたたえる一文が記されました。

　突然の訃報を受け、「ルイ・ヴィトン」を擁する仏コングロマリット「LVMH モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン」も公式Twitterを更新。生前のヴァージルの写真を添え、「われわれは深い悲しみに暮れている」「残された家族や友人を思うと残念でならない」と嘆かわしい気持ちを記すとともに「彼は一流のデザイナーだっただけでなく、美しい心の持ち主であり、博識であった」とヴァージルの人柄についても言及しています。

　米ファッションデザイナーのマーク・ジェイコブスや、ラッパーのリル・ヨッティ、歌手ジャスティン・ビーバー、俳優のオーランド・ブルームといった各界のアーティストからも「親愛なるヴァージル、安らかに。また向こうで会おう」「愛してるよ！」と追悼のメッセージがあがりました。また、日本からもクリエーターの野村訓一さんや、写真家の蜷川実花さん、グラフィックアーティスト・VERDYさん、テニスプレイヤーの大坂なおみさんが哀悼の意を寄せています。

　ヴァージル・アブローは1980年米イリノイ州生まれ。2013年にラグジュアリーストリートブランド「オフホワイト」を立ち上げ、2018年には黒人初のメンズクリエイティブディレクターとして「ルイ・ヴィトン」に迎え入れられました。世界中のファンから「安らかに」「まだまだ楽しみにしていたから、残念でならない」「いまだに信じられない」と悲しむコメントが続々と寄せられています。