点字ブロックがしゃべる!? 近づくとスマホに現在地を教えてくれるBluetooth搭載「点字ブロック」登場
「しゃべる点字ブロック」……って何だ!?
この点字ブロック、よく見たら何かが違う……。ソーラーパネルとBluetoothを搭載したハイテク点字ブロックが、鉄道技術に関する総合展示会「鉄道技術展2021」(11月24日~26日)に出展されていました。
会場では「しゃべる点字ブロック」という触れ込みで展示。正式名称は「薄型ソーラービーコン内蔵点字ブロック」で、点字ブロックにアクセスすると「今いる場所」をスマホ経由で教えてくれる機能が搭載されています。
位置情報の通知はコミュニケーションアプリ「LINE」を通じて行われます。利用者が点字ブロックに近づくと、LINEに位置情報の書かれたメッセージが届き、その通知をスマホの読み上げ機能を使って音声にすることで利用者に現在地を知らせます。
従来の点字ブロックでは実現が難しかった「自分の現在地」という情報が把握できるようになり、「目的地への道順を忘れてしまった」「工事などで通行できず予定が狂った」など、現在地を正確に知りたい時に役立つと期待されています。
この点字ブロックを開発したのは、セイコーホールディングスグループ、サカイ・シルクスクリーン、ACCESS、PLAYWORKSの4社。セイコーが開発した小型で消費電力が少ないBluetooth通信モジュールとソーラパネルを、サカイ・シルクスクリーンの薄型特殊シートと組み合わせ、ACCESSが案内向けアプリケーションを開発し、PLAYWORKSがニーズや課題の把握に務めました。
点字ブロックのサイズは300(縦)×300(横)×7(厚さ)ミリで、通常の点字ブロックと同じサイズ。既設の点字ブロックからの貼り替えも容易で、蓄電機能と防水性を備えているため、悪天候時や屋外での利用も可能。現在はJR大阪駅などでの実証実験を経て販売中。導入に向けた相談も受けているそうです。
(大泉勝彦)
関連記事
駅で聞こえる「ピーンポーン音」と「鳥のさえずり音」の正体は?
そういえば……鳴ってます。大切な役割があります。駅に「動く案内サイン」が出現 羽田空港国際線ターミナル駅には「錯視」アートもあるって知ってた?
羽田空港国際線ターミナル駅に出現した「動く案内サイン」と、1月に設置された「錯視サイン」を実際に見てきました。「こういうところに感動してしまう」 沖縄「ゆいレール」駅ホームにあるの自動スロープがすごいと話題に リモコン操作でスッと展開
ホームにスロープが埋め込まれている……!?床に描かれた模様をよく見ると……? とある駅にある不思議な案内表示が話題に
初めて見たら驚いて立ち止まっちゃうかも。ニュース解説:「駅バリアフリー化」へ鉄道料金“値上げ”を国土交通省が検討
「鉄道駅のバリアフリー化促進のため、国土交通省が鉄道利用者に整備費用の負担を求める方向で検討に入った」という2021年6月のニュースを解説。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.