犬や猫の熱中症のピークは真夏、それ以外にも…… あらゆる季節に事前の対策でペットの健康を守ろう
体温調整が苦手な動物たちに配慮を。
ペット保険「PS保険」を提供するペットメディカルサポートは、保険金請求データからペットの熱中症が起こった時期を集計し、発表しました。
集計によると、犬と猫の熱中症が最も発症しやすいのは7月。次に8月、6月の順に発症件数が多いという結果に。真夏でなくても4月、9月は熱中症が起こる可能性があることも分かりました。
集計の概要
集計期間:2018年6月1日~2023年5月31日
集計対象:PS保険の保険契約において、ペット(犬・猫)の熱中症による保険金請求があった案件
集計件数:806件
真夏以外も注意が必要
世界的な気候変動によって、日本各地でも猛暑を記録する日が増え、熱中症に対する警戒がますます高まり、人間だけでなく犬や猫にも影響を及ぼしています。人間は汗をかくことで体温を調整しますが、体表に汗をかけない犬や猫は、体温調節が効率的ではないため、人間とは異なる対策が必要とされます。
犬や猫の熱中症は、梅雨明け後の急激な気温上昇が見られる7月に最も多く発生していることが判明しましたが、件数は比較的少ないものの、4月から6月、及び9月にも報告されています。熱中症の発症は真夏に限らず、暑さが控えめで油断しやすい春や初秋のような季節でも注意が必要です。
特に2023年は、全国的に7月から危険な暑さが続いています。8月も猛暑が予想され、9月に入っても厳しい残暑が続く見込みです。ペットの熱中症対策は屋外だけでなく、屋内でも十分な配慮が必要です。
熱中症を防ぐには
犬や猫が熱中症になると、軽度の場合では体温を下げようとして呼吸が速くなり、よだれを垂らすことがあります。中度の症状では、嘔吐(おうと)や下痢、ふらつき、立てないなどといった兆候が見受けられることがあります。さらに重度の場合では、けいれんや意識障害が現れることがあり、回復が難しくなる可能性や後遺症が残る場合もあります。
熱中症を完全に防ぐことは難しい面もありますが、備えをすることで大切なペットを守ることができるでしょう。春や初秋の、人間が「この程度の気温なら問題ないだろう」と感じる範囲でも、犬や猫にとっては負担が大きい場合があります。また、炎天下のアスファルトの温度は50~60℃にも達することがあるため、地面に近い位置を歩くペットたちにとっては過酷な状況であるといえます。外出時は、比較的涼しい早朝や夕方の時間帯を選ぶことが重要です。
出典:ペット保険「PS保険調べ」
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