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“IWGP”から23年、窪塚洋介の現在地 民放から20年離れている理由も明かす、最新作は日韓共作「ナックルガール」(1/2 ページ)

「自分探しって、どんどん自分に近づいていく作業なのかな」

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 2000年放送のTBS系ドラマ「池袋ウエストゲートパーク(以下IWGP)」が2023年早々にストリーミング開始。20年以上前の作品ながら配信サイトで視聴ランク上位に入るヒットを記録し話題になりました。キングこと安藤崇役を演じた窪塚洋介さんは現在44歳。今ではテレビから離れ、国内外を問わず映画や配信作品で活躍しています。

 俳優業以外にも、持ち前の個性を生かしてファッションの分野でも頭角を現し、レゲエDeeJayとしてのキャリアは17年超。今ではSNSを通じてプライベートな一面も広く知られるようになり、特に妻のPINKYさんや、長男・窪塚愛流さんとの家族共演でたびたび世間を賑わせています。

 ねとらぼでは、さまざまなフィールドで活躍し続ける窪塚さんにインタビュー。「IWGP」配信ヒットへの思いや、また父親と同じく俳優デビューした長男への親心など幅広く聞きました。

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窪塚洋介さん ヘアメイク:佐藤修司(Botanica make hair)

「どんどん自分に近づいていく」 デビューからもうすぐ30年、窪塚洋介の仕事観

―― 多様な活動をされている窪塚さんにとって、それぞれの仕事に取り組む上で共通理念のようなものはあるのでしょうか?

窪塚洋介(以下、窪塚) 音楽に関しては5年止まっちゃっていて、最近はグラスを作ったり、まだ言えないプロジェクト(※インタビューは9月上旬)も動いていたり、“表現”っていうものからちょっと離れた活動もしています。

 音楽と役者については「同じ種、同じ根っこから生えている違う花」とよく説明していました。自分にとってはどっちも同じ“表現”だけど、別の見え方をしていて、地面の下では1つになっているイメージです。

 最近は心のままに、胸がドキドキワクワクするような楽しいことをしていたいのでそれに従っているだけ。もちろんバランスを取ることも必要だし我慢することもあるけど、なるべく自分に素直に。自分に“向かい合う”ではなく“寄り添う”感じで歩いていますね。

―― 自分に素直にという姿勢は、当初からずっと変わらないのでしょうか?

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窪塚 デビューして、俳優としてドラマに出始めてからずっと。あと2年で30年になります。芯の部分は変わらないと思うんですけど、年輪みたいにしてそこへ身が付いてきた。細かった芯が太い幹になった感覚は体感としてあるけど、目指すところや、向かっていく先は変わっていない気がします。どこかにたどり着くとか、アカデミー賞を取る、ハリウッドの映画に出る、そんなことじゃなくて“より自分らしくなっていく”っていうか。

 だからさっきの言い方と矛盾するけど、上へ、先へ進んでいるんじゃなくて“奥に入っていってる”。若いころは自分探しとか自分の外側に答えを求めがちだけど、そうではないと分かってる。自分探しって、どんどん自分に近づいていく作業なのかなと思います。

「おっさんなりの上がり方、やり方で」 IWGP再ヒットに思うこと


ヘアメイク:佐藤修司(Botanica make hair)

―― 20周年も見えてきた今のタイミングで、デビュー間もない時期に出演した「GTO」や「IWGP」の配信が始まり、特に後者は当時リアルタイムで知らなかった世代の間でもヒットになりました。ご自身でいい流れが来ている感覚はありますか?

窪塚 元旦から「IWGP」の配信が始まって、急にInstagramのフォロワーが増えたなと。ただの数字といえばそれまでだけど、なんかこう……20数年前と同じとは言わないけど「いい流れなのかな?」って感覚は年始からちょっとあります。ただ自分自身はいつの時代も変わらなくて、さっき言ったように芯も変わっていない。進化して成長してはいても、それと時代やタイミングがマッチするかは絶対的に自分でコントロールできないことだから。

 当時は本当に若かったし、経験値もすごく低くて頭でっかちだったから、浮わついて浮き足立っていた。そこから1周回って気付いたら昔、俺がガキのころ思っていた“おっさん”の年になってる。今ならおっさんなりに相応の上がり方、やり方でやれるんじゃないかな。

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―― CMでキングを再度演じられたときには、全然変わっていない、まだまだやれそうだといった反響がありました。

窪塚 自分的には体を張ったギャグだった(笑)。あの格好をしたら戻ってくる感覚はちょっとあったけど、「もう1回やれ」と頼まれても答えは「いやいや(笑)」でしょう。20数年たった今のキャラだったらあり得るかもしれないけど、当時の年齢設定でそのままはできないから。そこは20年って歳月が隔てたものもあるし、さっき話したように変わらない部分もあれば、自分自身で変えた部分もあるから。

―― ちょうど長男・愛流さんの今の年齢が当時の窪塚さんと同じくらいですね。当時の自分と比べるとどうでしょう?

窪塚 彼は彼だから、特に比べなくていいと思ってます。中身も全然違うし、背も俺より大きいし、きっと見ている夢、求めている場所も違うから。だけど「もっと本を読んだ方がいいんじゃない」とは思う。当時の俺に比べると言葉を知らなすぎて、演技という意味の表現ではなく、自分自身を言葉で表現することが圧倒的にできていない。この間ちょっとそういう話はしました。漫画も読まなかったんでね。

 もう家を出ちゃって一緒に住んではいないから頻繁に顔を合わせているわけじゃないけど、一緒に住んでいた時は俺が飲んでいると、あいつが聞きたいことを聞いてきて、しゃべりだしたら止まんなくなっちゃうことがよくあった。向こうはもう飽きて「もう寝たい」「こっちは寝させない」と(笑)。酒のアテにしていた。

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ヘアメイク:佐藤修司(Botanica make hair)
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