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「息子たちは嫌いだって」 シャキーラが語った「バービー」への率直な感想に落胆の声「“遅れている”なんて残念」(1/2 ページ)

男の子ママとしての気持ちを吐露。

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 コロンビア出身の歌手シャキーラが2023年の映画「バービー」について述べた感想が論争を呼んでいます。シャキーラは4月1日の米Allure誌とのインタビューで、自身の2人の息子たちは映画を鑑賞し「男らしさを奪われたように感じた」と語りました。


監督やプロデューサーは“コメディー”であることを強調(画像は過去記事から)

男性キャラの描き方には反発も 監督の見解は「あくまでコメディー」

 映画「バービー」といえば2023年に世界中で旋風を巻き起こし興行収入でも大成功を収めた話題作で、グレタ・ガーウィグがメガホンを取り、マーゴット・ロビーが主演とプロデュースを担当。完璧なバービーワールドで暮らすバービーが、ケンを伴い不完全な人間世界へ飛び出す内容で、あらゆる女性の生きづらさを描きながら“何でにでもなれる”というポジティブなメッセージを打ち出していました。

 単独の女性監督作品で初めて全世界興行収入が10億ドル(約1410億円)を突破し、ゴールデン・グローブ賞では興行成績賞と主題歌賞を受賞したものの、賞レースでの成績はいまいち振るわず。8部門へノミネートされたアカデミー賞でも受賞は歌曲賞のみにとどまり、監督賞と主演女優賞へはノミネートすらされず。ケン役のライアン・ゴズリングは助演男優賞にノミネートを受けながらも「がっかりした」と苦言を呈していました

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 おおむね高い評価を受ける一方、ゴズリングの他、シム・リウら複数の男性俳優が演じるケンが作中で果たす役割はバービーほど前向きで爽快なものではなかったという意見もちらほら。作中でケンはバービーワールドと真逆な家父長制に影響され、“有害な男らしさ”を発動し大暴れしてしまいます。

 ガーウィグ監督とプロデューサーのデイビッド・ヘイマンは2023年8月の来日時、ねとらぼのインタビューでこの話題に触れ、この作品は“コメディー映画”であることを強調し、「特定の層を意識していない」とコメント。あくまでみんなに笑ってもらうことを目的にしていて、「ケンのシーンは女性にとってだけでなく、男性にもケンの中に自分自身との共通点を見つけ出して面白いと感じられるシーンにしたかった」としています(関連記事)。

母親として、息子たちには「女性を尊重しつつ、彼らにもパワーを感じてほしい」


シャキーラと2人の息子(画像はシャキーラのInstagramから)

 一方でシャキーラは現在11歳の長男ミランと9歳の次男サシャ、2人の男の子のママという立場。今回、インタビューで「バービー」の感想を聞かれると質問のあとしばらく沈黙し、「息子たちは本当に嫌っていた。彼らは、男らしさを奪われたように感じた。そして、私もある程度までは同意する」と息子たちは鑑賞後に良い感情を抱かず、自身としてもその気持ちは理解できるとしました。「私は2人の息子を育てている。私は、女性を尊重しつつ、彼らにもパワーを感じてほしい」と母親としての正直な気持ちを明かしています。

 「男性が男性としてあるための可能性を奪わず、女性に力を与え、守り、機会を与えるようなポップカルチャーが好き。私は、本質や女性らしさを失うことなく、女性に全ての手段とどんなこともやり遂げられるという信頼を与えることができると信じている。男性には社会における目的があり、女性もまた別の目的があると思う。私たちはお互いに補い合い、それを失ってはならない」と持論を展開しました。

同誌のカバーを飾ったシャキーラ、コメント欄は否定的な声が多め

 さらにインタビュワーから「女性が全てをこなせるからといって、そうすべきとは限らないということ?」と尋ねられると、「なぜそれを背負うに値する人や背負う義務のある人と、重荷を分かち合おうとしないの?」と回答しています。

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 シャキーラは、2022年に破局するまで11年に渡るパートナーであったサッカー元スペイン代表ジェラール・ピケとの長男ミランを2013年に、次男サシャを2015年に出産。ピケの浮気による破局を歌詞に盛り込み新曲をリリースするなどしてメディアを賑わせ、現在はシングルマザーとして子どもたちを育てています。

猛反発を浴びる結果に 「シャキーラが“遅れている”なんて残念」

主演マーゴット・ロビーとグレタ・ガーウィグ監督

 インタビューの反響は大きく、「シャキーラのシーウルフフェミニズム」と題して掲載されたこともあってか、記事の掲載後シャキーラがInstagramアカウントトップに固定している投稿には、一部から批判的なコメントも寄せられることに。「バービーをもう一度みることを勧めるよ。君はよく理解してないみたいだから」「この映画の全体的なテーマは、ジェンダーの役割と格差を超越することだったのに」「シャキーラが“遅れている”なんて残念」など、彼女が作品の趣旨を理解していないとして落胆する声が多数寄せられました。

 また、「私の12歳の息子は大好きみたいだよ!」との反対意見もあったものの、同作は米国で13歳未満には保護者の指導や注意が必要なPG-13指定で、「この映画は彼らの年齢がターゲットじゃないんだよ」と指摘する人も。「その(男らしさを奪われるという言葉の)意味を11歳と9歳の男の子が分かってるとは思えないけど」など、息子の感想とした語られた言葉はシャキーラのものなのではと疑問を持った人もいたようです。

 一方、「彼女が何を考えようと自由だ。あなたの意見と彼女の意見が違っていたとしても、それは彼女が間違っているということにはならない」と彼女の意見を頭ごなしに“間違っている”“古い”と決めつける姿勢への批判もみられました。

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