海外ニュースサイトが選ぶ「E3でショッキングだった出来事」9選日々是遊戯

もうすぐ開幕となる、北米最大のゲームイベント「E3」。これに先駆け、海外ニュースサイトが、「過去のE3でもっともショッキングだった出来事」という記事を掲載しています。

» 2011年06月02日 09時33分 公開
[池谷勇人,ITmedia]

今年はどんなサプライズが用意されているんでしょうか

 任天堂の「Wii後継機(仮称:Project Cafe)」をはじめ、昨年にもまして大きな発表が期待される、今年の「E3(Electronic Entertainment Expo)」。6月7日(現地時間)の開幕を目前に控え、ゲームファンの間では早くも「今年はどんな発表があるのか」と期待が高まっています。

 そんな中、海外ニュースサイト「GamersMint」では、「The Most Shocking Events in E3′s history(過去のE3でもっともショッキングだったできごと)」と題し、17年にわたるE3の歴史を、特に衝撃的だった9つの出来事とともに振り返っています。今年で17回目の開催となる「E3」ですが、果たして過去にはどのようなサプライズがあったのか? 「E3 2011」開催前に、今一度振り返ってみることにしましょう。

セガサターン発表(E3 1995)

 日本では一足早い、1994年に発売を迎えたセガサターンとプレイステーション。翌年開催された「E3 1995」では、両機種の北米市場上陸が「いつ」になるのかに大きな注目が集まりました。

 元々メガドライブファンが多かった北米だけあって、前人気ではセガサターンがプレイステーションを圧倒。ところがプレイステーション側は、セガサターンよりも100ドル安い「299ドル」という価格を発表し、ユーザーのハートを掴むことに成功。最終的にどちらが覇権を握ったのかは……みなさんご存じのとおりです。


プレイステーション・ポータブル発表(E3 2004)

 PSPとニンテンドーDSのプロトタイプが出展されたこの年のE3。両機種ともプレイアブルな状態での出展は世界初とあって、その斬新な映像・ゲーム性には多くのゲームファンが熱狂しました。特に海外では、高い映像処理能力を持ち、同時にSCEとしては初の携帯機参入となるPSPに大きな関心が寄せられていたようです。


「Killzone2」の信じられないトレーラー映像(E3 2005)

「E3 2005」でもっとも注目を浴びたタイトルと言えば、何と言っても「Killzone2」。会場で公開されたトレーラー映像のクオリティがあまりにも高く、また当時はまだPS3本体の詳細なスペックが明らかになっていなかったため、映像を見たゲーマーの間で「本当にこんな映像でゲームが楽しめるのか!?」「プリレンダじゃないのか?」などと様々な憶測が飛び交うこととなりました。後にこの映像はプリレンダだったことが明らかとなりますが、「Killzone2」はこの件で一気に地名度を上げ、PS3のキラータイトルとして注目されることとなりました。


任天堂がWiiを出展(E3 2006)

 前年の「E3 2005」では存在をほのめかす程度の発表で終わったWii(当時はまだ「Revolution」というコードネームで呼ばれていた)ですが、翌年の「E3 2006」ではついにプレイアブルな状態で出展。試遊台にはなんと最長6時間待ちという長蛇の列ができ、来場者たちの話題をさらっていきました。


プレイステーション3の価格が明らかに(E3 2006)

 そして同年、別の意味で話題をさらったのが、プレイステーション 3の価格発表でした。現在は160GBモデルが3万円をきっているPS3本体ですが、最初の発表では、60GBモデルが6万2790円(税込)と、強気の価格設定でユーザーの度肝を抜きました(北米では599ドル)。やっぱり海外でも、さすがにこの価格は「高い」と受け取られたみたいですね……。


E3の開催規模が大幅に縮小(E3 2007、2008)

 「E3 2006」の終了後、運営元である「Entertaiment Software Association(ESA)」は翌2007年より、E3の開催規模を大幅に縮小することを発表。現在のE3はあまりにもショウに特化しすぎてしまったため、本来の「業界関係者向け見本市」というポジションに回帰する――というのがその理由でした。

 結局、これを受けて2007年、2008年のE3は、従来のロサンゼルスからサンタモニカへと会場を移し、大幅に規模を縮小して開催。しかし2009年からは、再び以前の規模に戻して開催されています。


「ファイナルファンタジーXIII」がマルチプラットフォームに(E3 2008)

 「E3 2008」でもっとも印象的だった出来事のひとつは、何と言ってもやはりスクウェア・エニックス和田洋一社長による、伝説の「肩たたき」でしょう。会場ではもちろん、「ファイナルファンタジーXIII」のマルチプラットフォーム化に大きな拍手があがりましたが、「PS3独占」をずっと信じ続けてきたPS3ユーザーの落胆ぶりはそれ以上と言っていいでしょう。「GamersMint」はこの件について、「ソニー・オタクたちの心臓を引き裂き、その胸に決して消えない傷跡を刻んだ」と評しています。

任天堂がTeam NINJAと提携(E3 2009)

 「E3 2009」では、任天堂とTeam NINJAの共同開発による「Metroid: Other M」の発表が大きな関心を集めました。特に海外で人気の高い「メトロイド」シリーズと、同じく海外にファンの多いTeam NINJAの融合とあって注目度は抜群。また2Dのゲーム性と、3Dの演出が違和感なく融合したトレーラー映像も、ゲームファンの期待感をくすぐりました。


「ファイナルファンタジーXIII」と「ファイナルファンタジーXIV」(E3 2006、E3 2009)

 「GamersMintは「衝撃的だった出来事」の最後に、「ファイナルファンタジーXIII」と「ファイナルファンタジーXIV」持ってきています。

 思えば「ファイナルファンタジーXIII」のファーストトレーラーが発表されたのは2006年のE3でした。この時、海外ではまだ「ファイナルファンタジーXII」さえ発売されておらず、加えて「『ファイナルファンタジー』の最新作が、東京ゲームショウではなくE3で発表されるということ自体が予想外だった」と「GamerMint」は説明。しかし「ファイナルファンタジーXIII」については前述のとおり、マルチプラットフォーム化でユーザーを驚かせ、また「ファイナルファンタジーXIV」に至っては、その厳しい評価でまたしてもユーザーに衝撃を与えました。「GamersMint」はこれについて、「スクウェア・エニックスは我々をオリュンポス山の頂上へいざなったかと思うと、すぐさま地獄へと突き落とす」と評しています。



 ――ということで、以上、「GamersMintによる『過去のE3でもっともショッキングだった出来事』9選」をお送りしてみました。海外メディアが選んだわりにはほとんど海外タイトルの話題が入っていなかったり、また重大ニュースのほとんどが2004年以降に集中していたりとツッコミどころは多々ありますが、「E3の歴史を振り返る」という意味では、それなりに役に立ったと言えるのではないでしょうか。

 今年はすでに、任天堂が「Project Cafe」の出展を表明していますが、果たしてそれ以外にはどんなサプライズが用意されているのか? 6月7日からの「E3 2011」開幕が今から楽しみですね。

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