東日本大震災で被災地の人は何を検索したのか Yahoo!検索ログから分かるもの
被災地からの検索ログを検証した結果を、「Yahoo!検索 スタッフブログ」が公開している。被災地の人が何を求め、それに対してネットは本当に貢献できたのかを見つめ直す目的だ。
東日本大震災で被災地の人は何を検索したのか――。岩手県、宮城県、福島県からの検索ログデータを検証した結果を、「Yahoo!検索 スタッフブログ」が公開している。震災から半年が経った今、改めて検索ログを振り返ることで、被災地の人が何を求め、それに対してネットは本当に貢献できたのかを見つめ直す目的だ。
震災当日の3月11日は東北を中心に広範囲で停電が発生したため、3県の検索ログデータはほとんど残っていない状態という。「少しだけ存在する」という福島県からの検索ログによると、「○○ 断水」「○○ 水道」「○○ 水道局」といった水道に関する検索が多かった。○○には市町村名などが入る。
12日は岩手県、宮城県からの検索が戻り始め、データとして残るように。この日からは「○○ 給水」「○○ 給水場所」といった「当面の水を求めるための緊急性の高い検索」が増加したほか、配給や炊き出し、通信手段についても多く検索されたと説明している。
13日になると「明らかに検索のワードに変化」が出てきたという。まずは「ガソリン」に関連するワードが急増し、3月25日前後まで検索数が多い状態が続いた。ほかには「○○ 交通」「○○ バス」といった交通手段に関するワード、「○○ 風呂」「○○ 銭湯」といった入浴関連のワードもこの日から増えた。
14日は3県で急上昇ワードが異なり、岩手県では地方局の「IBC」(岩手放送)が、宮城では「ガソリン」関連の検索が、福島では原発事故関連のワードが多くなった。「ヨークべニマル」「ユニバース」「ジョイス」といった地元スーパーや「イオン」「ダイエー」といった食料品関連の店舗名での検索は3県で共通して増えていた。
15日は、「宮城県警」などの警察関連の検索のほか、「安否確認」「○○県 避難者名簿」「○○県 安否情報」といったワードが増加。「確認の取れない避難者や安否の確認に地震発生からかなりの時間を要する災害であったことがわかります」と、ブログは述べている。
地震発生後から常に検索数が多かったのは、県庁、市役所、役場、地元メディア、警察署、水道局、ガス局、電気のなどのライフライン系、地元主要交通機関など。だが今回、これらのサイトにアクセスが集中してつながりにくくなったり、役所が被害を受けて更新できなくなったりしていた。
役所のサイトが多く検索された理由は(1)情報の信頼性や確度が非常に高い、(2)地域の情報に特化されている、(3)ポータル的な役割を期待できる、といった点だと考えられるが、こうしたサイトにつながらないと「ライフラインなどの必要不可欠情報の欠損を発生させるとともに、不安や不公平、二次災害をも引き起こしかねません」とブログは指摘。
「災害が発生してどこに何を探しに行っていいか分からない時、その市町村公式サイトが情報ポータルとなり、スムーズに提供できる環境を構築しておくことも災害対策の1つではないかと考えます」と、コメントしている。
被災地の人が必要とする、ライフラインや安否確認情報、食料品店や銀行、ガソリンスタンドの営業時間といった情報は、すべてを管理するのが非常に大変であるため、「要点や概要だけでも自治体のサイトで伝えるような環境」が構築されれば、「個別のサイトがつながらない状況に陥ったり、更新ができない状況にあっても『情報伝達の欠落』を発生させず、被災地の人にとって非常に有益なものとなるのではないか」と指摘している。
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